飛行中の旅客機から密航者転落か、住宅の庭に遺体 ロンドン

Kenya Airways

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画像説明, ケニア・ナイロビ発のケニア航空機に密航していたとみられる男の遺体が、英ロンドンで発見された

ケニア・ナイロビからイギリスのヒースロー国際空港へ向かっていたケニア航空機に密航していたとみられる男が、先月30日、ロンドン南西部クラパムの住宅の庭で遺体で発見された。着陸態勢に入った機体の車輪格納部から転落したとみられる。

近隣住民の話によると、この庭で日光浴をしていた別の住民から約1メートルの場所に男が落下した。「バタン」という音が聞こえ、窓の外を見ると、遺体が横たわっており、「庭の壁一面が血だらけ」だったという。

「自分が外に出ると、ちょうど別の隣人も出てきたところで、非常に動揺していた」

Offerton Road

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画像説明, ロンドン南西部クラパムの住宅の庭で男の遺体が見つかった

この隣人は、「2秒後だったら、遺体は緑地に落ちたはずだ。そこには何百人もの人がいた。落ちた15分前にはうちの子供たちが庭にいた」と言い、「ヒースローに話をした。こういうことは5年に一度はあると言っていた」と述べた。

遺体については、「損傷があまりなかったのは、がちがちに凍っていたからだ」という。

ロンドン警視庁によると、遺体の検視は今後行なわれる予定。事件性はないと見ているという。

ケニア航空は、当該機を点検したところ、損傷は確認されなかったと発表した。

着陸直後、車輪格納部からはかばんや水、食べ物が見つかっていた。

同航空会社の広報担当によると、ナイロビ発ロンドン行きの便の「飛行距離は6840キロ、飛行時間は8時間50分」だという。

「我々の旅客機に密航し、命を落としたことは残念。お悔やみ申し上げる。ケニア航空は、この件を徹底的に捜査できるよう、ケニアとイギリスの関係機関と緊密に連携している」

これまでにも、ヒースロー国際空港行きの便に密航した人物の死亡事故が、たびたび起きている。

2015年6月には、南アフリカ共和国ヨハネスブルクを出発したブリティッシュ・エアウェイズにしがみついていた2人が、ロンドン郊外リッチモンドにあるオンラインショップ「ノット・オン・ザ・ハイストリート」本社の屋根の上で発見された。この事故では男1人が死亡し、もう1人は重体となった。

また、2012年8月には、同じく南アフリカ共和国ケープタウン発の旅客機の降着装置の中で、男1人の遺体が見つかった。

(英語記事 Body of 'aeroplane stowaway' found in garden)