平出和也さん「喜んでいると思う」 K2遭難登山家2人ピオレドール

有料記事

吉沢龍彦
【動画】【解説人語】K2で世界的な邦人登山家が遭難 経験豊富な2人に何が
[PR]

 世界第2位の高峰K2(標高8611メートル)西壁を7月に登攀(とうはん)中に遭難し、亡くなった登山家で山岳カメラマンの平出和也さん(当時45)と中島健郎さん(同39)が1日、「登山界のアカデミー賞」と称されるピオレドール(黄金のピッケル)を受賞することが決まった。また、平出さんの出身地の長野県富士見町が同日、生涯の功績をたたえる特別表彰を行った。

 世界有数のアルパインクライマーの平出さんと中島さんは7月、パキスタン・カラコルム山脈のK2西壁の未踏ルートに挑戦中に滑落した。

日本人最多を更新

 フランスのピオレドールを平出さんはこれまでに日本人最多の3度、中島さんは2度受賞していた。今回の受賞は2023年に達成したパキスタンのティリチミール(7708メートル)の新ルート登頂が評価され、平出さんが4度目で日本人最多を更新し、中島さんは3度目となった。

 また、富士見町の表彰式は富士見町役場で行われた。特別表彰は「未踏峰・未踏ルートの登攀による先鋭的な登山を実践し、日本山岳界及び富士見町のスポーツ振興に貢献した」という功績に対して贈られた。

「彼が知っている家族のままでいたい」

 名取重治町長は4度目のピオ…

この記事は有料記事です。残り829文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    金子元希
    (朝日新聞ネットワーク報道本部次長)
    2024年11月2日10時6分 投稿
    【視点】

    登山とは順位を競うものではないです。 登頂あるいはルートの踏破を基準にするとしたら、「未踏峰に登った」「未踏ルートを開拓した」ということは称賛に値する実績になるとはいえます。 ただ、では少しでも標高が高い山に登った方が実績として評価さ

    …続きを読む