28日未明。石破茂首相は、東京・永田町の自民党本部4階の部屋で開票を見守っていた。すでに報道各社は自民、公明両党の苦戦を伝えており、一部では「自公過半数割れ確実」と速報された。
午前1時すぎ、首相が待つ部屋へ、同じ4階の自室から森山裕幹事長、小泉進次郎選挙対策委員長が集まった。
20分間の議論の後、小泉氏が部屋を出た。事前に「身柄は預けます」と首相に伝えていた小泉氏は、辞意を固めていた。「誰かが責任を取らなきゃいけない」。そう言い残し、党本部を離れた。
一方、各社の取材に応じた森山氏は「目標を達成できず、大変申し訳なく思う」と述べたが、進退を問われると「責任を果たしていきたい」と言い切った。首相と森山氏の続投方針が固まった。
首相は、勝敗ラインを「自公…