維新の吉村共同代表「野党の中で一人負け」 大阪では全勝も議席減
日本維新の会の吉村洋文共同代表は28日、衆院選で公示前の議席を下回る結果となったことについて、「大阪以外は野党の中では一人負けのような状態。非常に厳しい結果だ」との認識を示した。大阪府庁で記者団に語った。
27日投開票の衆院選で、維新は大阪府内の全19小選挙区で初めて全勝した一方、近畿以外の多くでは苦しんだ。前回衆院選の1・7倍にあたる164人を擁立したが、公示前の44議席から38議席に減らした。
選挙結果について吉村氏は記者団に「立憲民主党や国民民主党が躍進する中で、大阪以外は野党は一人負けのような状態」と説明。「与党が過半数割れするような選挙で議席を減らし、厳しい選挙結果だ」と語った。
維新は今回、目標の一つに掲げていた「与党過半数割れ」を達成し、馬場伸幸代表は27日夜の記者会見で「我々もその一翼を担ったという自負を持ってもいいのではないか」と語った。一方、この点について吉村氏は「維新がどこまで寄与したかというと、我々は逆に議席を減らしているわけなので」とし、「大阪以外では批判の受け皿になり得ていない。非常に厳しい選挙結果だと受け止めるべきだ」と指摘した。
維新は今後、臨時党大会を開いて代表選を行うかどうかを決める。吉村氏は「100人以上の仲間も落選した。代表選を実施するのが筋ではないか」と主張。自身の進退については「まだ何も決めていない」と述べるにとどめた。
また、自公過半数割れに伴う他党との連携について、吉村氏は「これから永田町でいろんな政局が生まれるだろうが、維新に投票してくれた人の期待や信頼を裏切るような行為はあってはならない。それを軸に行動すべきだ」と語った。