ウーバーCEO「日本は大きなポテンシャル」ライドシェア参入に意欲

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サンフランシスコ=五十嵐大介
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 米配車大手ウーバー・テクノロジーズのダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)が15日、朝日新聞など日本メディアの取材に応じ、日本で導入の議論が進むライドシェアについて「日本はとても大きく、戦略的な市場だ。認められれば参入する」と意欲を示した。

 コスロシャヒ氏は日本でのライドシェアの議論について「日本の政策担当者が決めることだ」と指摘。そのうえで「日本のGDP(国内総生産)は世界4位(予測値)で、大きなポテンシャルがある」として、日本市場への期待を示した。

 日本では現在、一部限られた地域でしか一般の個人によるライドシェアの運行は認められていない。ウーバーはタクシー会社と提携したうえで、自社のアプリを通じてタクシー会社の車両を配車しており、ウーバー広報によると、東京や大阪、福岡など20都市で運用中だ。コスロシャヒ氏は「日本のすべてのタクシーにウーバーのアプリに加わってほしい」として、タクシー会社との連携を広げる考えも示した。

 コスロシャヒ氏は日本が直面する課題として「運転手の不足」を挙げ、「日本では多くの運転手が17~19時間の長時間シフトで働いており、明らかに持続可能ではない」と強調。商業用の2種運転免許試験の基準の見直しや、外国人向けに試験を多言語化することなどを提言した。

 コスロシャヒ氏が最も強調したのが「安全性」だ。

 コスロシャヒ氏は「日本でライドシェアが認められた場合でも、安全で建設的な方法で進めていく」と説明。運転手の経歴確認などを徹底する考えを示した。

 ウーバーによると、乗車中に起きた事故に対する保険は運転手、乗客両方にかけている。運転手になる条件は地域によって異なるが、カリフォルニア州の場合、21歳以上という年齢制限があるほか、交通違反や犯罪歴も調べているという。

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 2009年にサンフランシス…

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この記事を書いた人
五十嵐大介
サンフランシスコ支局長兼編集委員
専門・関心分野
テクノロジー、経済、グローバリゼーション