イスラエル外務省、国連幹部に「恥を知れ」 避難勧告批判され不満か

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

藤原学思
[PR]

 イスラエル外務省は15日、国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)に対し「恥を知れ」とX(旧ツイッター)上で非難した。パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻の可能性が高まるなか、グリフィス氏はガザ市民への避難勧告などを批判しており、イスラエル側がいらだちを募らせているとみられる。

 グリフィス氏は英国の外交官出身で、国連人道問題調整事務所(OCHA)のトップも兼務する。14日には「おそろしい1週間だった」と題した声明をXで公表。「ヒューマニティー」が、悲惨な現状に「勝らなければならない」と主張した。「ヒューマニティー」は人道性や人間性のほか、人類全体を意味する。

 声明では「戦争にもルールがあり、そのルールはいかなる時も、いずれの側にも守られねばならない」と指摘。ガザ地区の「危機的な状況」に触れ、民間人保護の重要性を訴え、「この1週間はヒューマニティーにとっての試練であり、ヒューマニティーは落第している」と結んだ。

 イスラエル外務省は、この投…

この記事は有料記事です。残り243文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
藤原学思
ロンドン支局長
専門・関心分野
ウクライナ情勢、英国政治、偽情報、陰謀論
  • commentatorHeader
    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2023年10月16日8時47分 投稿
    【解説】

    イスラエルは国際的に孤立することを恐れてはいない。国連はこれまでイスラエルの入植活動を違法としたり、1967年の停戦ラインを守れとか、イスラエルにとって面倒なことばかり押し付けてきた。元々イスラエルの建国も国連の決定に基づくものではあるのだ

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2023年10月16日9時19分 投稿
    【視点】

    今もっとも優先すべきことは、人質として拉致されたイスラエルの罪のない人々を危険から開放し、ハマスではないパレスチナ市民の命を救うことであり、全世界がそのためにできることを全てやらなくてはいけません。 イスラエルに両親や親族がいる女性に話を聞

    …続きを読む
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

パレスチナとイスラエルの間で激しい武力衝突が起き、双方に多大な犠牲者が出ています。最新の動きをお届けします。[もっと見る]