Amazon.co.jp: 女はポルノを読む: 女性の性欲とフェミニズム (青弓社ライブラリー 64) : 守如子: 本

ポルノを、男だけではなく、女も楽しんでいる!――レディコミやBLの作品を読み、投稿にみる読者の実態や編集者へのインタビューも交えて、ポルノ=女性の商品化論が隠している女性の性的能動性を肯定し、ポルノを消費する主体としての存在を宣言する。

本の長さ

246ページ
言語

日本語
出版社

青弓社
発売日

2010/2/20
ISBN-10

4787233106
ISBN-13

978-4787233103
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BLが開く扉　―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー―
ジェームズ・ウェルカー

単行本（ソフトカバー）
￥2,640
26pt (1%)
送料: ￥2,965
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BL研究者によるジェンダー批評入門: 言葉にならない「モヤモヤ」を言葉で語る「ワクワク」に変える、表象分析のレッスン
溝口彰子

単行本
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まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書
阿部幸大

単行本（ソフトカバー）
- カテゴリ編集
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商品の説明

著者について

1972年生まれ、北海道大学文学部卒業、お茶の水女子大学大学院修了(博士:社会科学)。現在は関西大学社会学部専任講師。専攻はジェンダー研究。博士論文に「女性向けポルノグラフィの社会学的分析」(お茶の水女子大学)、論文に「ハードなBL その可能性」(「ユリイカ」2007年6月臨時増刊号)、「〈ポルノグラフィ〉批判とポルノグラフィを消費する経験との間で」(「女性学年報」第20号)など。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 青弓社 (2010/2/20)
発売日 ‏ : ‎ 2010/2/20
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 246ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4787233106
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4787233103

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守如子

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FUJII
女性目線でのポルノグラフィ
2013年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
男性中心であった性欲を女性目線からとらえなおしており、おもしろかった

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レポート
天使のくま
元々、ドクター論文なので、そのつもりで
2018年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
背景をしょうかいしておくと、90年代以降の、フェミニストによるポルノグラフィ批判があります。それは、男性の妄想を描いた暴力であり、とりわけ実写の場合は現実に暴力がふるわれている、と。
けれども、女性もまたポルノグラフィの消費者でした。では、どのように消費されているのか、男性の消費者とはどう違うのか。そのあたりを、研究し、成果をまとめた本です。
著者自身のポルノグラフィへの接し方にも言及されているあたり、正直でいいな、とは思いますが。
それでも、元は博士論文なので、多少はお堅い本だとは思ってください。
女性のセクシュアリティがどういう傾向にあるのか、ということが改めて示されると思います。女性の性欲をとらえるという意味でも。
ただ、星一つをへらしたのは、ポルノグラフィとどのように接しているのか、具体的な像を、読者投稿に自明のままによったことです。そこは、もっとつっこむところではないか、と。

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レポート
YASUO_n
残念！
2013年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女性の本質への調査研究があまり無く
媒体商品の傾向しか判らない物になっています。

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レポート
なんちゃって、お遍路くん
戻る場所を持つことの「強靭さ」（Sub：探究者として、中立で真摯な視点と姿勢）
2010年7月11日に日本でレビュー済み
Amazon Vine先取りプログラムカスタマーによる無料商品のレビュー( 詳細 )
VINEメンバーとして、この本を選びました。
...選んではみたものの、この種のテーマの本にレビューは書けるのだろうかという思いが募っていまし
た。

この種のテーマについて語った本は、冷静に論を進めているように見えても、徐々に書き手の主観が
前面にでてきてしまい、...「だから、＿＿はけしからん！」となることが多いのです（これは、私の主観ですが...）。
こうなると、読み手は意見を言う余地がないんです、相手は、主観ですから。
「そういう見方もありますよね」、としか答えられないのです。

これに対して　守さんは、
起こっている現象として「出版されている本」を集めて、そこに「（バルーン台詞やモノローグを含めて）
描かれていること」、「（読者の声も含めて）書かれていること」を積み重ねながら、解釈していきます。
軸足の位置が、ニュートラル（良い意味で、中立）なのです。
...これなら、レビューが書けるのです。書きたくなるのです。

さて、まず
男女のポルノグラフィ（絵）で、描写されるのは　どちらも裸体の女性　であること。しかし、
男目線は、ポルノグラフィ（描かれている絵）をみると...それは、女性が感じていることを
「見（観）る」ための『絵』。女目線では、感情移入して「感じる」こととしての『絵』。
これは、私も同感です。...ここに至るまでの守さんの「攻め/受け」の思考を、しっかりみせて
くれます。
「論」を進める中で、
女性のポルノグラフィを解釈する中で、「暴力に（女性の）快楽が阻害されないためには、...主体性が
奪われていないことを明示する必要がある」に至り、そのために必要なことはなにかを論じます。
こうしたことを、積み上げながらも、持論（自論）に酔うことなく...
「暴力性を曖昧にして女性がポルノを楽しむように仕向けることこそ、より巧妙な性差別にほかならない」、
と反論する人がいるかもしれない...、と、もってくるのです。

探究者として、終始、中立で真摯な視点と姿勢には、感服します（圧倒されます）。

中立でいることは、三方向の目に晒されるということです。右と左と、そして中立である他の論者から。
...ですが、守さんは　大丈夫です。論理の堅牢さのためではありません。積み上げ方がはっきりしている
ので、この人には、戻る場所があるのです。
自論にこだわるために戻る場所ではなく、誤っていた時に、どこで誤ったかをはっきりさせるために戻る場
所です。これが、守さんの持つ『強靭さ』であり、『堅牢さ（ロバストネス）』です。

この本の中で、「これからの課題」としている内容についても、是非読ませてください。
楽しみにしています。

良い本に出会えました。

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レポート
yuki_yu
テーマは興味深いけれど、印象は拍子抜け
2010年7月15日に日本でレビュー済み
Amazon Vine先取りプログラムカスタマーによる無料商品のレビュー( 詳細 )
「女性の読むポルノ」をその歴史、流れ、傾向を解説し、
女性の性的欲望を肯定、
男性とは異なる、女性のポルノの消費を学術的に論じた書・・・の
はずなのですが。

タイトルから、革新的なテーマの本、と興味深く手に取ったものの、
中身はその歴史、傾向、サンプルの端的な紹介が中心で、
著者が調査の中から発見した何か、著者なりの論があまりなく、
一冊を通しての印象はかなり拍子抜けです。

調査の対象範囲やサンプルの抽出があまりに少なく、偏りすぎていて、
このテーマ論じられるほどの内容なのか首をかしげてしまいます。
BLをよく読む身（笑）としても、
サンプルに取り上げられている部分がそのジャンルを代表するものでは
なく、著者が語りたい部分とはズレがあるため違和感を覚えます。

レディコミとBLコミックを「女性のよむポルノ」と位置づけていますが、
ではハーレクインやTL、またノベルスへの視点がないのは不自然ですし、
また、「これが女性の消費ポルノだ」とするほど
男性のポルノとの対比、比較がなく、テーマの論点が浮かび上がってきません。

この本が、ただ単に女性の消費するポルノについての流れの解説書、
または著者の随筆であるというなら納得なのですが、
社会学の論書とされるなら、非常に不満の残る一冊。
逆に、このテーマについて本気で徹底して取り組んだ論が他であるのなら、
読んでみたいな、と思わされます。

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29人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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レポート
Nine_Lives
やや難点も散見されるが、女性の心理理解の一助には良
2010年7月26日に日本でレビュー済み
Amazon Vine先取りプログラムカスタマーによる無料商品のレビュー( 詳細 )
女性のポルノ消費、作品傾向、読者心理とこれからのフェミニズムを論じた一冊。

最初に「はじめに」から読者を限定してしまうのは残念。
非常に論文調の文章で、やや難解な議論中に英語の関係代名詞のように更に議論が入る
文書形態は一般の人には読み辛過ぎると感じました。
注釈や引用文献のフォーマットも論文に準じた形式で、論理を強化するには良いが、
さっと読んで内容がすっきり理解できる人が限られてしまっています。

なぜ上記の事が☆を2つ下げる要因かと言えば、この本の内容こそ広く知られるべき
テーマと筆者の調査の結果ですので、論理は分かるが難解な文体は「勿体ない」です。

序章からは女性向けポルノ(になる以前の女性向け性的情報)の成立史がありますが、
調査対象が(致し方ないでしょうが)日本だけの上、あくまで出版された書籍･雑誌の傾向からの
筆者の意見的な色合いが濃く、以後もずっと続く点は(論理は通っていても)論拠が弱く、
「何となくそう思えそう」までは行くものの切れ味が悪い感を受けました。

一方で、(私を含め)男性読者には普段知る術のない女性の性欲といったものや、思考傾向、さらに
フェミニズムにも様々な考え方があること、などこの本で初めて知る事項はかなりありました。
学問と厳密に考えなければ、筆者の推論は"ありそうなこと"ですし、統計的な内容が薄い分、
具体的な性嗜好などが知れる点は男女の相互理解にとって重要と感じました。
このような点から、男性には良い情報源となりうる一冊です。

以下は個人的な感想ですが、この書籍の前に
1冊で知るポルノ(「1冊で知る」シリーズ)
を一読されると良いと思いました。
論じる内容は全く異なるのですが、細かい所でお互いを補完し合う2冊です。

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シレンチオ
人の嗜好は広く、奥深い
2011年9月17日に日本でレビュー済み
　当方40代男性。
　この本の前段を読んでわかるのは、女性が性的対象でなければ、男性が女性に興味を持ちえないと思うのだが、女性は、女性が性的対象であることが露骨に示される状況を嫌うということだ。
その典型が、ポルノなのであろう。
ポルノが広く公衆の目に触れるようになったのは、そんなに古くないのには驚いた。週刊プレーボーイや平凡パンチや日活ロマンポルノは1960年代。
　アダルトビデオが1980年代。そういう中で、レディコミやボーイズラブ系が1990年以降に出現したきたという。
　ジャンル全体を「ヤオイ」又は「レディースコミック」とし、ポルノグラフィを含むものを「ハードなBL」、「レディコミ」という分類にしている。
　
　ちょっと意外だが、エロディックなマンガが描かれるようになったのは、女性雑誌系の「微笑」や「女性自身」が参入して、読者の体験をマンガ化してからだという。
　また、レディースコミックの中でもっとも売れているものがエロティックなものだったので、さらにその方向に向かったという（1990年頃の話）。

　後段の、個別の作品の批評はあまりおもしろくない。というか、頭にすっと入る説明に乏しい。
　まとめたり、評価しにくいものに無理無理説明を付けているようなところがある。むしろ読者アンケートの記事がおもしろい。
　作品の一部の挿絵もまあまあ豊富にあるが、ボーイズラブ系は、男性から見ると、いくら綺麗な男性同士であってもグロかカルトにしか見えず、正直どこがよいのかと思うが、そこが人間の嗜好の広さなのだろう。

　「戦後エロマンガ史」のレビューでも書いたが、アダルト系の雑誌の過去コンテンツは電子書籍になじむと思う。ちょっと読んでみたいと思うものもないわけではないからだ（「美味しいハプニング」とか「団痴妻」とか）。

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ソコツ
女性ポルノの快楽
2010年3月7日に日本でレビュー済み
ポルノは女性をモノ化し男性による女性支配や固定的な性別イメージを強化するのでよろしくない、といった紋切り型的なもの言いをするフェミニズム論者は少なくない。だが、そうした単純な考え方では、レディコミやＢＬなどのポルノを楽しむ女性、という著者も含む女たちの存在が認められないことになり、これは女性の力の拡張をめざすフェミニズムにとっても好ましいことではなかろう、と著者は批判的に述べる。そして、では女性向けポルノはいかなる表現であり、それはどのように享受されているのか、これを男性ポルノとの比較などを通して、実証的に明らかにしようと試みる。
女性ポルノでは登場人物のモノローグが多くこの「内面」の記述が読者に共感をもたせるとか、男性ポルノとは違い「受け」の描写のみに終始せず「攻め」の快楽も明示化されており感情移入の構造がより複雑、といった指摘の数々になるほどなと思いつつ、特に刺激的であったのが、女性ポルノの読者にもある種のレイプ願望、ムリヤリ暴力的にやられてしまうことへの憧れが存在している、という見解であった。むろん、その行為を「愛ゆえに」などと意味づけ暴力性を無化する物語上の仕掛けがあり、それゆえ読者は「レイプ」でも安心して楽しめる、といった留保をつけるなど著者はきわめて慎重な議論を展開しているが、しかしこうした見識が導きだせるだけでも、フェミニズムによる既存のポルノ批判はどこか的を外していることが示唆される。
本書は著者の博士論文がベースだが、テーマがテーマだけに、調査研究や発表などの学術的な実践から、日常的な自己提示まで、何かと苦労が多かったのではないかと推測される。だが著者は、自身の研究者としての成長と同時代的に発展してきた女性ポルノの意味を、執念深く読み解いていき、そこから自己を含む女性の性的な自由をより開いていくための思考をつむぎだした。その成果が、本書のようなとても面白い作品に仕上がったことを喜ばしく思う。

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