J・フォンダさん主導で冷戦時代の言論運動復活 米政権を批判
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【10月2日 AFP】米俳優のジェーン・フォンダさんと数百人のハリウッドスターが1日、冷戦時代の言論の自由を訴える抗議運動「修正第1条委員会」を復活させ、ドナルド・トランプ米政権による、政権に批判的な人々を黙らせるための組織的な動きを警告した。
運動への賛同者には、ナタリー・ポートマンさん、ショーン・ペンさん、アン・ハサウェイさんを含む俳優550人以上のほか、スパイク・リー監督やテレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」の製作者アーロン・ソーキン氏も名を連ねている。
主催者側は1日の声明で「修正第1条委員会は、米国政府が市民を政治的信条で弾圧・迫害した暗黒の時代であるマッカーシズムの時代に最初に設立された」とし、「その力が再び戻ってきた。今度はわれわれが憲法上の権利を守るために団結する番だ」と述べた。
運動を主導しているのは、俳優で活動家のフォンダさんだ。父親で俳優のヘンリー・フォンダさんは、1940年代当初の「修正第1条委員会」の初期メンバーだった。
冷戦初期、当時のジョセフ・マッカーシー上院議員は特にハリウッドを標的とし、いわゆる「非米国的」な異議を抑え込むために厳しい措置を講じた。
こうした動きを受けて、ゴールデンエイジのアイコンであるジュディ・ガーランドさん、ハンフリー・ボガートさん、フランク・シナトラさんが運動に参加。政府の弾圧と嫌がらせを非難し、首都ワシントンに代表団を送り、ラジオ放送を通じてその脅威を訴えた。
修正第1条委員会の復活は、米政府と放送規制当局からの圧力を受け、米ディズニー社が人気コメディアンのジミー・キンメルさんを冠番組から一時降板させたことがきっかけとなった。キンメルさんは、自身を黙らせようとする動きを「非米国的」と表現した。
修正第1条委員会は声明で「われわれは団結して、言論と表現の自由をこの攻撃から守る」と明言し、ハリウッドの企業に対して政府からの圧力に屈しないよう警告した。(c)AFP