NZ先住民指導者ら、チャールズ国王に介入求め書簡 法案に抗議
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【12月12日 AFP】ニュージーランドで11日、先住民マオリの指導者らが英国のチャールズ国王に対し、介入を求める書簡を送っていたことが明らかになった。マオリの人々は、マオリの権利を「骨抜きにする」法案成立を目指している保守派政権に抗議し、支援を求めている。
ニュージーランドの首都ウェリントンでは先月、英国君主とマオリとの間で締結され、建国の礎となったワイタンギ条約を見直す法案を提出した保守派の動きに抗議し、数万人がデモ行進を行った。
そうした中でマオリの約80の部族の代表者は、英国君主の「正義感」に訴える共同書簡に署名。
チャールズ国王に対し、「2023年10月14日に選出されたあなたの新たな連立政府は、(ワイタンギ条約および)われわれのワナウ(マオリの言葉で「家族」)の権利を攻撃すると明言している」とし、「立憲君主として、そしてビクトリア女王の子孫として、政府が君主国の主権という名誉を損なわないよう介入を求める」と訴えている。
書簡は11月中旬にチャールズ国王に送られていたが、11日夜にその事実が明らかになった。
チャールズ国王はニュージーランドの国家元首ではあるが、慣例により政治に介入することはない。(c)AFP