【12月10日 AFP】英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」は10日、バッシャール・アサド政権の崩壊以降、イスラエルが一連の空爆で「シリアの最重要軍事拠点を破壊している」と報告した。

アサド政権崩壊後、シリアと国境を接するイスラエルは、ゴラン高原で併合を宣言した部分の東側にある緩衝地帯に軍を派遣した。イスラエルのギデオン・サール外相は、これについて「安全保障上の理由による限定的かつ一時的な措置」と説明している。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍はアサド政権の軍事能力を破壊する目的で、過去48時間のうちに「シリア領内に約300回の空爆」を実施した。空港やその倉庫、航空機群、レーダー、軍事通信基地、多くの武器庫や弾薬庫が含まれているという。

港湾都市ラタキアの近くでは、防空施設が標的とされ、シリア海軍の艦船や軍需倉庫にもダメージを与えた。

また首都ダマスカスとその周辺では軍事施設、研究所、電子戦管理当局が攻撃対象となった。

AFP特派員は10日早朝にもダマスカスで大きな爆発音を聞いた。(c)AFP