【11月4日 AFP】パレスチナ赤新月社(PRCS)は4日朝、イスラエル軍が3日にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で救急車の車列を空爆の標的にしたと非難した。15人が死亡、60人以上が負傷したとしている。

 PRCSによれば、ガザ市にあるシファ(Al-Shifa)病院の出入り口から約2メートルの場所で、同団体の救急車の1台が「イスラエル軍が発射したミサイル」による攻撃を受け、民間人15人が死亡、60人以上が死亡した。この数字は、イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザの保健当局が先に公表したものとほぼ一致する。

 PRCSは、ガザ保健当局の救急車1台も同病院から約1キロの場所でミサイル攻撃の「直接標的」にされ、負傷者と物損が出たとしている。

 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)の一角を成すPRCSは、医療チームを意図的に攻撃目標にするのは「ジュネーブ条約の重大な違反であり、戦争犯罪」に当たると非難した。

 国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は攻撃の数時間後に発表した声明で、「ガザのシファ病院前で救急車の車列が攻撃されたとの報告に恐怖を感じる」「(紛争は)やめなければならない」と述べた。

 イスラエル軍は、「戦闘地域内のテロ組織ハマスの拠点のすぐそばで、同組織の部隊が使用していることが確認された救急車1台」を空爆し、「多数のハマス戦闘員を殺害した」と主張している。(c)AFP