【10月13日 AFP】フランスの検察は12日、昨年ロシア国営テレビの生放送に乱入し、ウクライナ侵攻に反対するスローガンを掲げたジャーナリスト、マリーナ・オフシャンニコワ(Marina Ovsyannikova)さんが亡命先のフランスで毒殺されそうになったとされる事件について捜査を開始した。

 捜査関係者によると、現在フランスで暮らしているオフシャンニコワさんは、パリ中心部にある自宅アパートのドアを開けた際に気分が悪くなり、粉末状の物質があることに気付いた。

 2番目の情報筋によると、オフシャンニコワさんはロシア人に毒を盛られたと供述しており、自宅でサンプルが採取された。ただし、3番目の情報筋は「現段階では」毒殺を示す要素はないとしている。

 オフシャンニコワさんは昨年3月、ロシアの政府系テレビ局「第1チャンネル(Channel One)」の夜のニュース番組で生放送中にウクライナ侵攻に抗議するプラカードを掲げ、同年10月、自宅軟禁命令に背いて11歳の娘と共に国外に逃亡した。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」のクリストフ・ドロワール(Christophe Deloire)事務局長はX(旧ツイッター)で、オフシャンニコワさんは早朝に路上で気分が悪くなり、その後RSFチームの支援を受けていると述べた。(c)AFP