【9月1日 AFP】コンゴ民主共和国で8月30日、国連(UN)平和維持軍(PKF)の駐留に反対する宗教団体による抗議デモを軍が弾圧し、少なくとも48人が死亡した。AFPが同31日、情報筋や公式文書で確認した。

 AFPが確認した軍の内部文書によると、同国東部にある北キブ(North Kivu)州の州都ゴマ(Goma)で弾圧が行われ、48人が死亡、75人が負傷した。死者には警官1人が含まれている。

 軍は刃が付いた多数の武器も押収。キリスト教と精霊信仰を融合させた宗教団体の指導者ら168人を拘束した。

 先月31日にソーシャルメディアに流出した2本の未検証動画には、兵士が軍用車の荷台に遺体を投げ込む様子と思われる様子が捉えられている。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は「コンゴ民主共和国の治安部隊が、デモの参加者数十人を射殺したほか、数十人を負傷させた」と非難した。

 同国東部は1990年代と2000年代に起きた内戦の余波で荒廃し続けていることから、国連平和維持活動(PKO)「国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)」の部隊が常駐している。

 だが、MONUSCOは武装集団の襲撃を阻止できていないとの批判にさらされ、撤退を求めるデモが相次いでいる。昨年も反国連デモでPKO隊員4人を含む数十人が死亡している。(c)AFP