中国当局のデータベース流出、拘束されたウイグル人の詳細明らかに
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【5月24日 AFP】中国当局の拘束下にあるイスラム教少数民族ウイグル人、1万人超の名簿が入ったデータベースが流出した。AFPが確認した名簿は、これまで知られていなかったものだった。
ヌルシマングル・アブドゥレシド(Nursimangul Abdureshid)さん(33)は、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での弾圧で行方不明になった家族の所在を知る手がかりをこの名簿から得た。
研究者の推計によれば、テロ対策の名目で中国の秘密拘禁施設に収容されているウイグル人ら少数民族は100万人を超える。自治区内での弾圧や被害者に関する情報は、中国共産党により厳重に管理されている。拘束された人に連絡を取ることはできず、警察に問い合わせても回答はなく、裁判所の通知もごく一部しか公開されない。
2015年からトルコ・イスタンブールに暮らすアブドゥレシドさんは、5年前に家族と連絡がつかなくなった。アンカラの中国大使館は2020年になりようやく、両親と弟メメティリさんがテロ関連の罪で獄中にあることを認めた。
在外ウイグル人活動家が入手した中国警察の流出文書によると、メメティリさんは禁錮15年11月の判決を受け、自宅から600キロ離れたアクス(Aksu)地区の刑務所に収監されている。刑期は在トルコ中国大使館でも確認が取れた。
「居場所が全く分からないより、ずっといい。小さな幸せがある」とアブドゥレシドさん。「ときどき、そこ(アクス)の天気を確認している。寒いのか、暖かいのか知りたくて」
■「息が詰まる」名簿
流出した名簿には、新疆ウイグル自治区南西部のコナシェヘル(Konasheher)県で収監されたウイグル人1万人以上が載っていた。その中にはアブドゥレシドさんの故郷の村人100人余りも含まれている。
両親と、やはり拘束されたとみられる兄は、今もどこにいるのか分からない。
名簿には見覚えのある村人7人の名前があった。いずれも小規模事業主や農場労働者で、テロとは無関係のはずだとアブドゥレシドさんは言う。「この名簿を検索していると、息が詰まる」