旧東ドイツ秘密警察博物館に窃盗団、勲章や宝飾品奪う ベルリン
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【12月2日 AFP】ドイツの首都ベルリンで、旧東ドイツの秘密警察「シュタージ(Stasi)」にまつわる品々を展示する「シュタージ博物館(Stasi Museum)」に窃盗団が侵入し、収集価値の高い勲章や金の宝飾品などが盗まれたことが分かった。当局が1日、明らかにした。同国ではドレスデン(Dresden)で、ダイヤモンドなど宝飾品数十点が奪われる大規模な盗難事件があったばかり。
警察の発表によると、窃盗団は1階の窓から侵入して「複数の展示ケースを破壊し、メダルや宝飾品を盗んだ」という。犯行は検知されることなく、一味は戦利品を持ち去った。事件の発生時刻は不明で、1日朝、博物館職員が展示室の破壊された展示ケースを発見した。
同博物館の館長は、盗まれたメダルの中には愛国心をたたえる金製の有功勲章や、共産主義体制下の旧東ドイツで最も栄誉があった「カール・マルクス勲章(Order of Karl Marx)」、さらに「レーニン勲章(Order of Lenin)」が含まれていたと、独日刊紙ターゲスシュピーゲル(Tagesspiegel)に語った。また宝飾品には複数の指輪と腕時計1個が含まれていたという。
これらの品々はかつてシュタージが一般市民らから没収したもので、共産主義体制の崩壊後、多くは所有者に返還されたが、引き取り手のない一部の物品は同博物館に貸与、展示されている。(c)AFP