ジンバブエがバッファロー狩りを解禁、スポーツ狩猟市場の獲得狙う
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【5月26日 AFP】ジンバブエで弓矢によるバッファロー狩りが解禁された。同国の野生動物当局者が25日、AFPに明らかにした。世界的に成長著しいスポーツハンティングやトロフィーハンティング市場でのシェア獲得が目的だという。
趣味として野生動物狩りを楽しむスポーツハンティングや、野生動物の頭部などを剥製として飾ることを目的としたトロフィーハンティングに興じる先進国の富裕層たちを自国へ誘致しようと、こうした狩猟市場は競争が激化している。
隣国ボツワナも先週、ゾウ狩りの禁止措置を5年ぶりに解除している。ゾウ狩猟を解禁すれば貧しい国々の収入が増え、ひいては野生動物の管理改善や生息数回復につながるとの理由だが、自然保護活動家らは解除に抗議している。
バッファロー狩り解禁について、ジンバブエ国立公園・野生動物保護庁(Parks and Wildlife Management Authority)のティナシェ・ファラウォ(Tinashe Farawo)報道官はAFPに、「狩猟市場でシェアを獲得して、さらに収入を増やす。そうして得た資金を自然環境保全や経済改善、雇用創出に還元する」と説明した。
ジンバブエに生息する野生のバッファローは数十万頭規模に上る。既に野生動物観光で成功しているジンバブエは、米国や欧州、南アフリカのトロフィーハンティング愛好家たちにも人気が高い。
ジンバブエで最も良く知られた狩猟区はボツワナとの国境にあるワンゲ国立公園(Hwange National Park)だろう。ワンゲでは2015年、人気者の雄ライオンのセシル(Cecil)が米国人の狩猟愛好家に殺害され、世界から非難が殺到した。(c)AFP