【10月4日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)に臨む日本代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は3日、日本が歴史的な準々決勝進出を逃したとしても、来週末に行われる米国代表戦に勝利すれば、大会の注目を集めたチームとして認められるだろうと語った。

 南アフリカ代表戦に続く今大会2勝目となったサモア戦での白星を喜んだジョーンズHCは、「もし3勝目を挙げれば、われわれは話題のチームとして大会を終えるだろう」とコメントした。

 この勝利で日本は、2019年に開催するW杯に向けて絶好の後押しとなる8強入りの争いに再び名乗りを上げた。2位スコットランド代表との勝ち点差はわずか2となっている。

 ジョーンズHCは、「米国との対戦だ。スコットランドが来週のサモア戦でやることをやってくれることを願う。他力本願だ」と語った。

「これまでも言ってきたことだが、われわれの今大会の目標は二つだった。一つは、大会の話題のチームになること。もう一つは準々決勝進出だ」

 W杯終了後に退任し、世界最高峰リーグのスーパーラグビー(Super Rugby)に参戦する南アフリカのストーマーズ(DHL Stormers)で指揮を執ることになっているジョーンズHCは、「日本ラグビーの歴史を振り返ってみると、W杯ではこの24年間で1勝だけだった。それを2倍にした。われわれは日本のラグビーの歴史を塗り替えた」と語った。

「スコットランド戦は2000万人が視聴した。日本では試合観戦のためにスタジアムを開放している。5年前はスタジアムに4000人程度しか集まらなかったが、私たちがそこにいないにもかかわらず、スタジアムが開放されている。かなり大きな変化だ」

 オーストラリア代表監督として母国で臨んだ2003年大会の決勝で敗れ去ったものの、南アフリカのアドバイザーとして臨んだ2007年大会では、スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を優勝に導いた実績を持つジョーンズHCは、FWのコーチを務める元イングランド代表のスティーブ・ボーズウィック(Steve Borthwick)氏を称賛した。

「今日のFW陣は素晴らしかった。セットピースで上回り、サモアをシャットアウトした。ラック周りのディフェンスは一級品だった。ボーズウィックの細部へのこだわりは素晴らしい。ラインアウトで背の高さは重要ではないと選手たちに認識させた。ロックで最も背が高い選手は192センチで非常に小さいチームだが、チームはスピードと動きで相手を翻弄した。その立役者がボーズウィックだった」

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