【6月19日 AFP】米南東部サウスカロライナ(South Carolina)州チャールストン(Charleston)の歴史ある黒人教会で17日に発生し、9人が死亡した銃乱射事件で、警察は18日、隣接するノースカロライナ(North Carolina)州で白人のディラン・ルーフ(Dylann Roof)容疑者(21)を逮捕した。警察はこの事件を、ヘイトクライム(憎悪犯罪)として捜査を進めている。

 事件が発生したのは、同国最古の黒人系教会の一つ、エマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会(Emanuel African Methodist Episcopal Church)。全米で人種問題での緊張が続く中、宗教関連施設でのこうした事件としてはここ数十年間で最悪規模となった。

 チャールストンの警察幹部は、ルーフ容疑者の身柄を、事件現場から車で4時間ほどのノースカロライナ州内で拘束したと発表した。

 事件について「愚かしい」と嘆き、失望を隠せない様子のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領はホワイトハウス(White House)で、銃を手にした人間がいかに凶暴になれるかということを、米国民は改めて思い返す必要があると訴え、「いずれわれわれは国家全体で、このような大量虐殺は他の先進国では起こらないという事実に向き合わなければならない。他ではこれほど頻繁に起こりはしない。手を打てるかどうかは、われわれ自身に懸かっている」と述べた。(c)AFP/Robert MACPHERSON