【3月14日 AFP】伊高級スポーツカーメーカー、フェラーリ（Ferrari）は13日、スペインに1億ユーロ（約141億円）規模のテーマパーク「フェラーリランド（Ferrari Land）」を2016年に開園し、五つ星ホテルを併設すると発表した。同社が欧州でテーマパーク事業に着手するのはこれが初めて。

 バルセロナ（Barcelona）に近いポルトアベンチュラ（PortAventura）リゾート内の敷地7万5000平方メートルに開発される「フェラーリランド」には、欧州で最速で最高度に達する「垂直落下マシン」の他、運転シミュレーターやレストランも設けられ、併設の高級ホテルには250室が完備される。

 フィアットグループオートモービルズ（Fiat Group Automobiles）に属するフェラーリは、すでにアラブ首長国連邦（UAE）のアブダビ（Abu Dhabi）で2010年、世界最速とうたうジェットコースターを備えたテーマパーク「フェラーリワールド（Ferrari World）」を開園している。

 フェラーリのブランド関連事業を取り仕切る系列会社「フェラーリブランド（Ferrari Brand）」のアンドレア・ペッローネ（Andrea Perrone）代表はポルトアベンチュラとの共同声明で、「アブダビのフェラーリワールド成功を受けて、新しいテーマパークの開発を期待する非常に多くの声をもらった」と述べた。

 フェラーリは、ポルトアベンチュラを所有する伊インベストインダストリアル（Investindustrial）からの開園提案を受け入れた理由について、テーマパーク業に精通していることと、同リゾートがすでに多数の利用者を集めている点を挙げた。ポルトアベンチュラには毎年400万人が訪れ、その半数がスペイン国外からの来園者とされる。

 ペッローネ氏は、今後もフェラーリは欧州外からのテーマパーク開発提案についても吟味していくと話している。(c)AFP