【4月10日 AFP】イスラム武装組織「イラク聖戦アルカイダ組織(Al-Qaeda in Iraq)」は9日、同組織系の戦闘員がシリアの反体制派に付いて戦闘を行っていることを認めた。同組織の反体制派への関与は以前から疑われていた。

 シリア反体制派の主要な武装勢力である自由シリア軍(Free Syrian Army)は、あくまでシリアの民主化が戦いの目的であり、他の武装勢力との協力は純粋に戦術的なものだとして、イスラム武装勢力とは距離を置いてきた。しかし、2012年1月に結成を発表したイスラム武装組織「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」には、シリアのアサド政権に対する戦いに加わりたいという外国人戦闘員が集まっている。

 イラク聖戦アルカイダ組織の指導者アブ・バクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)氏はインターネット上で公開された録音の中で、アルヌスラ戦線は、アルカイダの関連組織「イラクのイスラム国家(Islamic State of IraqISI)」の下部組織であり、今後両組織は合併して「イラクとレバント地方のイスラム国家(Islamic State in Iraq and the Levant)」として活動する可能性もあると述べた。

 米政府は昨年12月、アルカイダの戦闘員と密接な関連があるとして、アルヌスラ戦線をテロ組織に指定している。(c)AFP