【3月26日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)南米予選で首位を走るアルゼンチンだが、世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」に輝いたリオネル・メッシ(Lionel Messi)は、アウェーでのボリビア戦を26日に控え、警戒を緩めてはいない。

 4位以内に入れば本大会出場権を獲得できる南米予選で、強豪アルゼンチンは残り6試合で2位に勝ち点4差の首位に立っており、5位には同11差をつけている。

 しかしながら、ラパス(La Paz)でのボリビア戦では、メッシとチームメイトにとって苦い思い出がある。

 2009年4月に行われたW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の南米予選で、アルゼンチンはアウェーでボリビアに1-6で大敗した。メッシはその時アンデス(Andes)の高地で感じた違和感を、今も覚えているという。

「高地だからボリビア戦は難しい試合になるだろう。前回のすごく苦い記憶はまだ残っているよ。ボールのバウンドを判断するのも難しく、すぐに息が上がったのを覚えている」

 4年前のアルゼンチン代表には、メッシのほかにカルロス・テベス(Carlos Tevez)やハビエル・マスケラーノ(Javier Mascherano)、ハビエル・サネッティ(Javier Zanetti)ら有名選手が名を連ねていたが、当時ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)監督の下で迷走していたチームは最悪の大敗を喫した。

 そのため、敗戦後に意気消沈したマラドーナ監督は、「選手と一緒に私も苦しんだ。ボリビアの得点が決まるたび、心臓を刺されたかのようだった。こんなことが起きるとは、試合前には想像しろと言われても無理だっただろう」とコメントしている。

 3600メートルの標高が結果に影響を及ぼしたのは間違いないが、周辺各国のクラブチームが普段から山地で試合をしていることを考えると、番狂わせの原因は高度だけではない可能性もある。

 しかしながら、この大敗は明らかな例外であり、ボリビアは2010年のW杯本大会出場を逃し、アルゼンチンは順当に出場権を獲得した。

 今回の予選でも同じ結果になる可能性は高い。ボリビアは現在、最下位パラグアイを得失点差でわずかに上回るものの、順位表の下位に低迷している。22日に行われた試合ではアルゼンチンが3-0でベネズエラに快勝し、ボリビアは0-5でコロンビアに敗れている。

 26日の試合でメッシは、レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)とコンビを組むことが濃厚と見られている。

 メッシはイグアインについて、「素晴らしい選手だし、優れた得点感覚を持ったストライカーだ。試合をこなすごとにコンビネーションも良くなっている」とコメントした。(c)AFP