【3月13日 Relaxnews】有酸素運動には糖分とニコチンへの欲求を下げる効果があるが、お金に対する欲望を抑えることもできるかもしれないとする研究結果が、スポーツ医学誌「Medicine & Science in Sports & Exercise」の今月号とランナー向け雑誌「ランナーズ・ワールド(Runner's World)」に掲載された。

 この研究ではドイツの研究チームが男性48人を2つのグループに分け、一方にはトレッドミルで30分間の低~中度のランニングを行わせた。また、もう一方のグループ(プラセボ群)には軽いストレッチとアームサークルを行わせた。

 1時間のトレーニング後、被験者らにお金が誘因となるゲームをやってもらい、MRI(磁気共鳴画像装置)で脳の活動を調べた。ランナーズ・ワールド誌によると、ゲームは1ユーロを獲得するため、または失わないためにボタンを素早く押すという内容で、被験者はそれぞれ75回このゲームを行った。

 すると、ランニングを行ったグループではお金に対する欲望が薄いことを示唆する結果が出た。脳内快楽物質「ドーパミン」による幸福感が、お金に対する脳の欲望を上書きするためだとみられ、この効果は運動後少なくとも2~3時間は続くという。(c)Relaxnews/AFPBB News