【7月2日 AFP】関西電力(Kansai Electric PowerKEPCO)は1日午後9時、大飯原発3号機(福井県おおい町)の原子炉を起動した。2日早朝に臨界に達し、4日には発電を開始する見通し。

 定期点検などで国内50基の原発が全て停止する状況が5月から続いていたが、野田佳彦(Yoshihiko Noda)首相は6月16日、大飯原発3、4号機を再稼働させることを決定していた。関西電力は14日に大飯原発4号機の再稼働を予定している。

 同原発前には再起動に反対する人たちが集まり、前日の6月30日夜から打楽器を打ち鳴らしながら抗議行動を続けた。報道によると集まった人数は約650人に上り、そのもようはインターネット(http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi)で生中継された。

 この映像から抗議行動に参加した人や警察官の人数を正確に数えることはできなかったが、アクセスカウンターによると1日午後10時の時点でこの映像を視聴していた人は約2万5000人に上った。

■勢いを増す抗議行動

 近年、日本で大規模な抗議行動が行われることは少なかったが、野田首相が再起動を決めて以来、原発に反対する抗議行動の勢いが増しつつある。

 3月下旬から主に金曜日に首相官邸周辺で抗議行動が繰り返されており、6月29日には主催者の推定で最大で18万人が参加した。一方、報道によると警察はこの日の参加者を約2万人と推定している。参加者数が主催者と警察の推定で大きく食い違う理由は明らかになっていない。

 その1週間前の6月22日にも首相官邸周辺で同様の抗議行動が行われ、約4万5000人が参加したと推定されている。(c)AFP/Shigemi Sato