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私の「文字組みアキ量設定」_1109版_オマケ

オマケとして……


以前に「文字組みアキ量設定」カスタマイズ時に考慮すべきことという記事も書いてはいるが、以下に「文字組みアキ量設定」に関して(現時点で)私が把握している挙動およびコツ・注意点などを羅列し*1、当ブログ内の関連ページへのリンクを貼りつけておく。

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最大値はデフォルト設定から変更しないのがベター*2。
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約物類のデフォルト設定の最大値は全角ドリ以上にはならないように適切な設定がされているハズ。

  • 但し、厄介なバグが存在し、「延ばし処理」の際に顕在化する(目立たないが……)

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もし部分的に、ある1字だけを変更するなら「文字前後のアキ」で処理するがベター。

  • この場合……例えば、和欧文間隔は和字の方に付随する属性となることなどには注意が必要

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優先度のデフォルト設定は必ずしも適切ではない。百歩譲って受け容れた場合、行頭行末揃え(ジャスティファイ)に関連して「ツメ処理」をする場合は我慢するとしても、「延ばし処理」においてアキを字間に割り振らなければならない場合にも効いてしまうのはマズイ。

  • 上記のように約物類は全角ドリ以上にはならないように設定されているとはいえ、行中の約物半角などの設定*3を作成しても、延ばし処理の際には(優先度の設定された)約物部分に調整が集中する

【対策】対:行末・行頭および対:段落先頭以外はすべて「なし」にし、区切りの強度を勘案して最小値の多寡によって変化を持たせる
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行頭行末揃え(ジャステイファイ)時に、何らかの理由によって行長に過不足が生じて調整が必要になった場合、禁則調整方式の選択によってその処理結果に差が生じる。
基本的には……

  • 「追い出し優先」では、主に追い出し(延ばし)処理が
  • 「追い込み優先」では、禁則に関わる場合のみ追い込み(ツメ)処理されるが、その他は追い出し(延ばし)処理が
  • 「調整量を優先」では、調整可能な限り追い込み(ツメ)処理が

施される*4ことになり、その組版結果には「文字組みアキ量設定」が大きく関わる。
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上記の「延ばし処理」においては最大値が参照され、その調整必要量は最適値と最大値との差を基準にした比率によって割り振られるハズ。
[例](最適値/最大値)
50%/50%:50%/100%:0%/0%:0%/12.5%:0%/25%:0%/50%:0%/100%=
0:0.5:0:0.125:0.25:0.5:1

  • 但し、厄介なバグが存在する*5
  • ツメ組み用の設定として、「上記以外の和字」同士の最大値をデフォルトの100%より小さく設定することによって、延ばし処理時に漢字間のアキを他と比較して小さく抑えることが可能

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同じく「ツメ処理」においては最小値が参照され、その調整必要量は最小値と最適値との差を基準にした比率によって割り振られる。
[例](最小値/最適値)
0%/50%:12.5%/50%:25%/50%:50%/50%:0%/25%:12.5%/25%:25%/25%=
0.5:0.375:0.25:0:0.25:0.125:0 ※50-12.5=37.5

  • ツメ組み用の設定として、始め括弧類の「対:行頭」、終わり括弧類および句読点類の「対:行末」の最小値/最適値ともマイナス値に設定することによって、見かけの行頭・行末ラインを揃えることが可能だが、書体によって(あるいは括弧の種類によっても)その設定数値は変わってくる

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対:段落先頭の中点類を25%(4分)アキとする設定も必要とされるかもしれないが、中点類に後続する文字クラス(「前の文字クラス/中点類」)によっては調整(ツメ処理)の対象となるために注意が必要。

  • このような設定をし、かつ段落1字下げの場合には対:段落先頭の中点類を125%アキとする必要があり、基本設定のみの変更では不可

【対策】「箇条書きなどの冒頭に中黒を用いるため」という理由でこの設定を必要とするなら、全角ビュレットを採用することで設定自体は不要となる

  • 但し、フォントを変更する場合には関連づけファイルの差によるグリフ化けに注意が必要

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「段落1字下げ・起こし全角」を採用する場合には、折り返し行頭の括弧類を全角ドリとする必要があると考える。

  • 私の場合は「段落1字下げ・起こし全角」を採用する例はマズないが、デフォルトで用意されているその種の設定はミス(バグ)だと思っている

【対策】基本設定画面で「始め括弧類/行頭」を「50%固定」としてやれば大丈夫
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段落1字下げを全角スペースで実現する場合は、行頭行末揃え(ジャスティファイ)に関わる「延ばし処理」によってアキが割り振られる可能性がある。
【対策】「前の文字クラス/和字間隔」の最大値(100%)を最適値(0%)と同一とすることにより、アキが割り振られるのをある程度抑えることができる

  • このように設定を変更する場合には(段落先頭以外のことも考慮して)「後ろの文字クラス/和字間隔」も同様にする必要があるのかもしれないが……私には不必要な設定なので未検証。また調整量が過大な場合はアキが割り振られるハズ

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基本設定で変更しても設定しきれない部分があることには最大限の注意が必要。
【対策】詳細設定でデフォルトで設定されていた数値が残っている部分を目安に変更を加える

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案件ごとに異なることの多い、対:行末の約物類や段落1字下げの有無およびその際の括弧類の扱いなどについては、ほとんどの場合、基本設定のみの変更で対処できる。

  • デフォルトでは14種類もの設定が用意されている*6のはご存じの通りだが、これも基本設定での各種変更の組み合わせでしかない…ハズ

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同様なカスタマイズ数種類作成する必要があるなら、まず元となる設定をひとつ作成し、そこから設定を派生させていくのが手っ取り早い。
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今回提示した最小値をマイナスにした設定【HW-Kt】は、禁則調整方式「調整量を優先」と併用してはじめて、その細かい設定の効果をより発揮するが、「追い出し」や「追い込み優先」に使用したからといって、何ら余計なツメを施すことはない。

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●上記に関する当ブログ内関連ページへのリンク
「文字組みアキ量設定」の「優先度」
箇条書きなどの冒頭の中黒
「文字組みアキ量設定」の最大値と延ばし処理_再
段落先頭の1字下げについて
「文字組みアキ量設定」の一覧

*1:今回の連載であちこちに散りばめられたモノを集約

*2:以前にエライ目に遭った経験がある

*3:最大値はママ

*4:日本語単数行コンポーザの場合

*5:上記のバグと同一

*6:但し、ほとんど役には立たない