『Jコミ』改め『絶版マンガ図書館』公開記念・漫画家5名による電子書籍シンポジウムのだいたい全文書き起こし

漫画家5名による電子書籍シンポジウム

『絶版マンガ図書館』記者会見後に行われた、赤松健さん小沢高広(うめ)さん松山せいじさん八神健さん、そして、後から登壇された夏目義徳さんの、漫画家5名による電子書籍シンポジウムをレポートします。というか、だいたい全文の書き起こしです。

※ 一部鷹野の判断で編集しています

※ 公表されている数字(JコミFANディングなど)以外は伏せてあります

※ 内容は登壇者全員にご確認頂いてます(お手数おかけしました)

※ 2万5000字くらいあります

※ 以下、敬称略です

  1. 絶版マンガ図書館ってどう思った?
  2. 電子書籍「1000億円市場」現場の肌感覚は?
  3. 漫画家の今と昔(主にお金の話)
  4. 漫画誌による違い
  5. 良い話は?
  6. 10年後、漫画家続けてる?
  7. アシスタントは? デジタル化は?
  8. 質疑応答
  9. 最後に一言
  10. 絶版マンガ図書館で配信中の作品

絶版マンガ図書館ってどう思った?

赤松:じゃあまず、いま私が説明した『絶版マンガ図書館』の説明を聞いて、ぶっちゃけどう思いましたか? という辺りからお聞きしたいと思います。どうでした? 画期的?

赤松健さん

赤松健さん

小沢:『Jコミ』始まった時の衝撃もありましたから、その正当進化系だな、という感じがしますね。名前に「絶版」って付いてると、作家には怖いですよね。まあ、でも、楽しみです。

八神:すげえな、と思いました。名前も、これはこれで分かりやすくて良いんじゃないかな、と。僕の親しい友達が、わりと最近まで「Jコミ」のJはジャンプのJで、集英社関連だと思い込んでいたので。

赤松:確かに検索して「Jコミ出たよー」って言われると、だいたいジャンプコミック(JC)ですよね。ちなみに講談社は「KC出たよ!」って言います。

松山:名前が分かりやすいっていうか、そのままですよね。よく漫画で最初の5ページで作品の概要を語っちゃえって言いますけど、それを文字でやったんだな、と。

赤松:松山先生は僕の説明、最初から聞かれてましたよね。いままでこういう、資料を上げて、それをなんとか出しちゃって、というのは無かったんですけど、今後どうなると思われます? 「ダメじゃないか?」とか?

松山:「ダメじゃないか?」とは思わないですけど、今後どう動くかは気になりますよね。読者が参加してくるわけですよね。

赤松:不安はありますか?

松山:うまくいって欲しいというのがありますね。

赤松:漫画家の権利が侵害されるんじゃないか? とか。

松山:それはないですね。こちらは1円も損はないわけで。

赤松:あー確かにね。うめ先生は短編1つしか上げてないけど、あの2人は『JコミFANディング』で稼いでるんですよね。

松山:まあ、美味しい思いをさせてもらいました。

松山せいじさん

松山せいじさん

赤松:あれって、実際の労働は何でした?

松山:自分は、秋田新幹線の中で『奥様は小学生』のハガキ描いただけですね。

赤松:それだけ? あれっていくら儲かったんですか?

松山:40万円近かったですね。

★ 第3回「JコミFANディング」も、堂々283万円の売り上げ! – (株)Jコミの中の人

赤松:すげー(笑)

松山:飲み会セットも、みんな自分の作品好きな人たちなんで、持ち上げてくれるんですよ、すごく。接待を受けてるような感じ。これ、飲み会だけでも商売やったら? って思うくらいでした。

赤松:女性作家だとちょっと怖いかな、ってのがあるんですよね。やったことあるんですよ。内田美奈子先生。

【JコミFANディング商品2】 内田美奈子PDFセット – (株)Jコミの中の人

赤松:私、ボディーガード役として行きました。でもね、皆さんもうお知り合いなんですよ。ディープなファンだから。「あ、久しぶりです」みたいな人たちばかりで。究極のファンになると、みんな知ってるんですよね。2万円とか3万円とか出すような人は、そういう人たちばかりなんですよ。サインももう何枚も持っているけど……みたいな。

赤松:分かりました。じゃあ、今後とも『絶版マンガ図書館』にご期待下さい。というところで、本題に入ります。この辺りはうめ先生が、いろいろあると思うんですが……。

電子書籍「1000億円市場」現場の肌感覚は?

赤松:2013年度の電子出版市場は、1000億円超えとかいうニュースが出ていて、私に「ウハウハだね!」って言う人がいるんですよ。そういう肌感覚ってあります?

松山:今はないですね。ガラケーの初期の頃はドカドカ入ってきたんですけど……

赤松:エロでしょ? それ。

松山:はい(笑)

赤松:あ、ちょっと待って、松山先生はそんなにエロいのやってないですよね。

松山:まあ、少年誌系のエロですね。すごい売れてたんですよ。その頃はウハウハしてましたけど。

赤松:今はないですよね。

松山:今は普通ですね。ガラケーの残骸がちょこちょこ入ってくる程度ですかね。

赤松:青年誌的にはどうですか?

うめ:ちょっと前の、何十円しか入らないみたいな時代は、さすがに終わりましたよね。毎月、結構きます。

小沢高広(うめ)さん

小沢高広(うめ)さん

赤松:あなたが売れてるだけじゃないの?(笑)

うめ:じゃないじゃないじゃない。赤松さんほど売れてないもん。電子書籍収入の伸び率は、このグラフ通りかなという感じです。

赤松:えー? じゃあ今後も倍々ですか?

うめ:今後もずっと倍々かどうかは分からないですよ。

赤松:じゃあ今後コレで食っていけます?

うめ:どこかで止まるとは思います。

赤松:八神先生はどうです? 電子書籍の収入。

八神:全く実感ないですね。

赤松:何千円とかですよね?

八神:そんなもんですね。

赤松:ほら。

(会場笑)

八神:1000億円とか、どこに行ってるんだ? って感じですよね。

赤松:どこに行ってるんでしょうね? 松山先生、最近Kindleにハマってるって言ってましたよね。

松山:買う側ですけどね。

赤松:買ってるのと売ってるのと、どっちが多いです?

松山:買ってるばかりです(笑)

赤松:あんま儲かってないですか。

松山:いま小学館からしか出していないんですけど……

赤松:あれ? *****(自粛)は?

松山: *****(自粛)

赤松:やばい、これ記事化ダメパートでやりましょう。最初のうちは軽く流していく感じで(笑)

(会場笑)

赤松:八神先生のジャンプ作品はJコミにありますけど、集英社からは(電子版)出ていないんですか?

八神:それ以前に原稿引き上げちゃったんで。

赤松:あ、そうか。

うめ:それは出版契約自体を……?

八神:契約切って。

赤松:昔の担当から「電子化しない?」みたいな話、来ないですか?

八神:ないですね。昔の担当は別の部署に行っちゃったみたいだし。

赤松:ジャンプって、そういうところありますよね。

八神健さん

八神健さん

赤松:じゃあ実感ない、ってことで。じゃあどんどん次に行きます。

漫画家の今と昔(主にお金の話)

赤松:昔って、バブリーでしたよね? うめ先生は、いつ頃からこの仕事やってるんですか?

うめ:僕はデビューが2001年なんで、バブルだっていう頃を知らないんですよ。

赤松:若手なんだ!?

うめ:そうなんです。漫画家を目指したのが2001年で、なったのも2001年なんで。

赤松:私と八神先生がだいたい似たようなタイミングですよね。

八神:1990年代ですね。

うめ:なんかその頃は凄かった、っていう噂だけは聞きます。

赤松:当時、マガジンに連載が決まったら、単行本**万部は固かったです。どんなランキングが低い作品でも、そのくらいはいくっていう時代でした。ジャンプはその頃どうでした?

八神:僕がやってたころは、まだギリギリ600万部を保ってたんで、普通に単行本出せば**万部は軽く行きましたね。連載的には看板ではなく端っこでちょこっとやってる程度でも、集英社の棚自体が広かったんで、それだけ売れてたってことですよね。

赤松:じゃあもう『密・リターンズ!』でウハウハ、みたいな。

八神:まあ、そうですね。連載中はほとんど出歩くこともなく、使い道もないので、どんどん貯まっていく一方でしたね。

赤松:ですよね。その頃はご存じない?

うめ:ないです(泣)読んでるだけでした。

赤松:まじすか。松山先生は年代的にはどうでしたっけ?

松山:2001年に『エイケン』が始まって、そこからですね。

赤松:じゃあ同期?

松山:デビューはもっと早かったんです。少年漫画で打ち切られたりとか、いろいろあって(苦笑)

赤松:あーはいはいはいはい。でも、バブリーだったんじゃないです?

松山:その頃はバブリーから落ちていく、真ん中くらいな感じでしたね。

赤松:私の認識では、専属契約はジャンプとマガジンだけだと思ってたけど、チャンピオンもあったそうですね。

松山:はい、『エイケン』の時やりました。確か1年か2年くらい。ほんのお小遣い程度で、月**円とか、そんなもんでしたけど。

赤松:マガジンだと**円から**円ですよ。1年で。ジャンプはどうです?

八神:だいたいそうですね。**円くらいですね。

赤松:ジャンプってほら、わりと悪い噂になりがちなのは*****(自粛)

八神:*****(自粛)

赤松:青年誌ってその辺りどうなんです?

うめ:2001年当時は専属料という形ではないですが、*****(自粛)

赤松:うそ!どこですか?

うめ:*****(自粛)

赤松:*****(自粛)

うめ:*****(自粛)

赤松:これはでも、あまり大きな声じゃ言えないやつですよね。

うめ:あ、そうか!

(会場笑)

赤松:これ、今もあると思うけどな。ないのかな。ジャンプはありました?

八神:なかったですね。アシスタントは自前で……

赤松:なんかね、ジャンプ厳しいんですよ。

八神:あ、そうかも。

赤松:マガジンは妨害じみたことないですよ。ジャンプなんか、漫画以外のことやると結構怒られたりするみたいですけどね。1999年前後に*****先生(自粛)がコミケで大暴れしていて、その後、作家さんたちに「コミケはダメよ」ってことを言われたみたいなのがあって、わりと漫画以外のことは許されない雰囲気は、ジャンプには感じてるんですけど、どうですか?

八神:ズバリ言われたことはないですけど、雰囲気はもうバンバン出してましたね。「君は今週、面白くすることだけを考えろ」と。

赤松:ありますよね。チャンピオンってどうでした?

松山:チャンピオンは、自分、野放しでしたね。

(会場笑)

赤松:チャンピオンって、編集部で打ち合わせしないって本当ですか?

松山:編集部、年に1回か2回、行くか行かないかくらいですね。

赤松:モーニングは?

うめ:モーニングは新人だと行くことありますけど、そうじゃないとまず行かないですね。

赤松:チャンピオンなんで行かないんですかね?

松山:なんででしょうね?

赤松:編集部に行かないと愛着がなくなって、他に行っちゃうんじゃないですか? 板垣先生とか。

松山:夕方5時過ぎると、冷房とか全部切られちゃうっていう。

(会場笑)

松山:暑いからムリムリ。

赤松:みんな喫茶店に行ってやるんですよね。

松山:なんか、会社に入れたがらないですね。

(会場笑)

松山:だから秋田書店の、1階の受付のところで、話すことはあるんですけど。打ち合わせ用の机みたいなのがあって。

うめ:赤松さん、たまに講談社の3階の社食で打ち合わせされてませんでした?

赤松:あーしてた。

うめ:してましたよね。編集6人くらいいて。

赤松:そう。マガジンは、編集がいっぱいいて、みんなが好きなこと言って、みんなが責任とらないというね。

(会場笑)

赤松:ジャンプは1人?

八神:1人ですね。1対1。

赤松:1対1でやって、責任とるんですよね。2人ともね。

八神:まあ、そうですね。

赤松:チャンピオンってどうでした?

松山:基本は1人ですね。

赤松:あ、そう。

うめ:講談社がそうなんじゃないですか?

赤松:講談社はね、五十嵐編集長の頃からそうみたいですよ。

漫画誌による違い

赤松:もうあれだ、夏目先生! もう面倒くさいから来て下さい。夏目義徳先生がいらしてるので、うめ先生のところに座ってもらって、うめ先生に司会してもらって。

(会場笑)

ジャンプ、マガジン、サンデー、チャンピオン

夏目:一般として参加してたんですけど(苦笑)

うめ:夏目先生です。拍手ー。

(会場拍手)

うめ:さっきの感じで、デビューとかその辺りを簡単に教えて頂けますか。

赤松:司会やらせちゃうっていう。

(会場笑)

うめ:これ、今ふられたんですよ(苦笑)

(会場爆笑)

夏目:漫画家の夏目と申します。『Jコミ』に参加させて頂いてるので、席が空いているってので一般参加で来てたんですけど。いま、少年誌の流れで、たぶん誰かがサンデーの話しをせねば、って感じになっていたと思うんですけど。

(会場笑)

夏目:デビューは古くて、1994年の読み切りです。

赤松:あ、私もそう。

夏目:あ、そうですか。ただ、その後、潜って潜って……

赤松:師匠は誰ですか?

夏目:師匠は皆川亮二先生で、『スプリガン』『ARMS』の辺りからアシスタントに入ってやっていました。ただ当時僕は大学生で、その後しかもコナミに就職してまして。そしてその後に『トガリ』で初めて週刊連載をスタートしたのが、2000年になります。だから実質漫画家としての生活を始めたのは、2000年からになります。

うめ:先程から出ているお金の話でいくと、専属料みたいなものはありました?

夏目:一切ありません。まったく専属料もないし、原稿料も安くて有名ですし。**円くらいでしたね。

赤松:え? それ今の話?

夏目:いや、僕の当時の話です。

赤松:嘘だあ。

夏目:いや、本当です。

赤松:え、バブルの頃に**円?

夏目:いや、僕は2000年なんで、もうバブルじゃないんですよ。

うめ:2000年だと確かにそうですね。

夏目:もうかなり(部数が)落ちてきた頃で。

赤松:えー!?

夏目:原稿料も上がらなくて有名ですよね。例の事件の後、ちょっと上がった、みたいな。

(会場爆笑)

(例の事件?)「金色のガッシュ!!」の作者である漫画家、雷句誠さんにいろいろとインタビューしてきました – GIGAZINE(※2008年6月20日)

夏目:よく皆さん単行本のあとがきに書いてる、担当編集から個人的に*****(自粛)

赤松:うわー。

夏目:ただ、2度めの週刊連載の時に、初めての連載の人には連載支度金みたいなものがあるという話になって*****(自粛)

赤松:ちょっとこの辺りから……。

うめ:そうですね。この辺りから特に、数字関係気をつけて下さいね。

(会場爆笑)

夏目:月いくら、年いくらではなく、何かしら*****(自粛)

夏目:たぶん人によって違うんじゃないかな、と思うんですけど。

うめ:とりあえず、数字関係NGを出したところで、デビュー当時の原稿料から聞いていきましょうか。

(会場笑)

うめ:先に僕が口火切ると、当時モーニングで、1ページ**円でした。2001年です。そこから年に1回、**円上がりました。

赤松:マガジンは……これもうNGなのね? デビュー当時**円だったんですけど、実はこれ、交渉して上げていく人と、自動で上がっちゃう人で分かれますよ。で、売れてる人は、自動でばんばん上がっちゃいます。でないと、他に行かれちゃうと編集部も困るから。私は『ラブひな』でばんばん上がって……。

うめ:今は生々しかったら、言わなくても大丈夫ですよ。

赤松:いまは公開されてますよ。2万4000円。それはもう『ラブひな』の途中まででそこまでいってるんですよ。そこまでいくと、すごい売れた人は、原稿料はもう要らなくなっちゃうんです。何百万部も売れてると億単位になっちゃうから、原稿料が端金になっちゃうので、もう上げなくて済むということを編集部も分かってて、上がらなくなるんです。2万4000円で私は10年間、固定されているわけです。っていう形で、交渉して上げていく人と、自動で上がっちゃう人で、ものすごく分かれているというのがあると思います。

松山:僕は講談社のコミックボンボンでデビューした時がページ**円で、少年ガンガンで連載した時が**円。

赤松:えーっ!

松山:*****(自粛)あそこケチでしたもん。

(会場笑)

赤松:2001年から2002年くらい?

松山:いや、もうちょい前ですね。90年代の終わりくらい。で、チャンピオンの時は、『エイケン』は絵に手間がかかるからということで、標準**円にプラス**円で、連載中に**だけ上がって、その後に一気に**円までガッと上がって、そこで止まってる状態だったんですけど、最近他所から電車漫画の仕事が来るんで「電車漫画描くの大変なんで、ちょっと上げて下さい」って交渉して、今は**円になってます。で、ガラケーの時が、ページ**円っていう感じです。

うめ:皆さん、今の数字が生々しい場合は、大丈夫ですよ。

(会場笑)

八神:かなり昔の話なんで記憶が曖昧ですけど、確かデビュー当時は**円くらいだったと。その後、上がっていったかどうか……こっちから交渉したことはなかったんですけど、ひょっとしたら自動的に上がっていたかもしれないです。あんまりその辺りを確認したことがなかったので。印税で入ってくるから、原稿料個別でいくらになってるか? なんて、ほとんど考えたことがなかったです。

赤松:考えないですよね、あんまりね。

夏目:単行本が出る方は、そういうふうにおっしゃられるんですけど、僕は単行本が出ないかもしれないので、原稿料が生命線なので、かなり気にしてました。デビュー当時で**円だったんですけど、読み切りの時の原稿料って結構曖昧で、1度週刊に載った時に**円になり、その後増刊に載ったらまた**円になり、という形でフラフラして、連載でようやく**円になりました。連載中、僕は作家としての実績がないので上がらずに。こういうところで他人の原稿料の話ってできないですけど、聞くと「そりゃ上がるわけないよな」みたいな感じの。

赤松:全部低い、みたいな。

夏目:はい。相当な人が、「ええっ!?」っていう額なので。それで、2度めの連載の時に、担当がほぼその人の個人的な裁量で「キミ2回めだから**円上げてあげるよ」みたいな感じで、**円になりましたが、僕の周りの友人もほぼ同額で。連載中アニメ化とかした人でも、まず上がってなかったという状況が、まあ例の事件の時に分かったと思うんですけど。で、僕はそれ以降、他の雑誌に行くたびに、前の雑誌の原稿料を踏襲されるとたまったもんじゃないので*****(自粛)

赤松:ちょっとサンデー、専属料もないし……サンデーが専属料ないのは私の予想では、ブランドなんですよ。*****先生とか*****先生とか(自粛)、絵がうまい人はみんなサンデー行くんです。マガジンを馬鹿にしてるんです、みんな。

(会場笑)

赤松:みんなサンデーなんです。サンデー投稿したでしょ? ブランドになってて、専属料なんかなくても出ていかないんですよ、サンデーの作家は。そういう自信が編集部にあるんじゃないかな? って予想をしてるんですけど、原稿料がそこまで低いってのは、ちょっと驚きですね。それでもやっぱ、出ていかないんですかね?

夏目:僕は、出ていっちゃったんですけど。(他の漫画家さんも)編集者とマンツーマンになってて、その人が異動したら一緒に雑誌を移動する、みたいな感じで。編集ノウハウもほぼ共有せずに、個人個人で持ってる感じなんですよね。その辺はほんと、人に依るとしか言いようがないんですけど。僕はもうその後、「青年誌であれば**円が相場だって聞いたんですけど?」って**円にしてもらったりとか、「原稿料はいくらまで出せますか?」って聞いたり。

うめ:交渉は自分からされる。

夏目:はい、やっぱ最初に聞かないと。単行本が出ない可能性を考えてるんで。**円って、作家の名前で客が呼べるラインだと思うんで、この額は出ないということを前提に「このくらいなら出ますかね?」って聞いて、「じゃあその額でやらせてもらいます」みたいな感じでやってます。

夏目義徳さん

夏目義徳さん

うめ:なるほど。いま、なんとなく「サンデー残酷物語」みたいな感じになってますけど……。

(会場笑)

うめ:先ほど、八神先生のジャンプ600万部時代の話がありましたけど、雑誌ごとに部数競争が激しかった時代、まあもちろん、今でもやってるんですけど、その時って作家に対するプレッシャーみたいなものってあったりしました?

赤松:部数で分かりやすいのは、ジャンプの半分がマガジンで、マガジンの半分がサンデー。チャンピオンは公称なし、っていうのがあって。ジャンプが600万部の時代は、マガジンは300万部でした。サンデーは150万部くらいでした。っていう形でだいたい暗算するといいですよ。

赤松:で、マガジンがジャンプを抜いたころ。『金田一』とか『GTO』とかドラマ化攻勢で抜いた時期に、ジャンプの方では『スラムダンク』や『ドラゴンボール』が終わって、なんとか『るろうに剣心』だけで保ってた時期があって。あの頃の(マガジン)編集部は、やっぱ活気づいてましたね。

赤松:で、「我々が日本一になった!」というのがあって、その頃私はデビュー直後くらいで、編集部行ってもやっぱ活気ありましたよ。でもね、その頃には1作家に2~3人編集員が付くってのがマガジンにはあったんで、ジャンプと違って。うわさ話で聞いたひどい扱い……ゴミ箱に捨てられちゃうとか、「ウチは慈善事業じゃないんだよ?」って原稿返されるとかってことは、公務員的な人の多いマガジンの編集部は、責任逃れはするけどひどいことはしない、と。いうのがあって、感じはすごく良かったですよ、当時。

うめ:他の編集部の悪口って聞きました?

赤松:マガジンでジャンプの悪口は聞いてません。抜いてたから、もう。

うめ:モーニングでヤンマガの悪口はよく聞きましたけどね。

(会場笑)

うめ:夏目先生はどうですか? 部数的なものとか、看板になれ、みたいなプレッシャーってありました?

夏目:僕は背負うよりぶら下がってる方の作家だったんで、そういうことを言われたことはないです。ただ、年代的に言えば、サンデーこのままだと100万部割るぞって頃にいたんですけど、ジャンプはもう別格だからいい、みたいな、やたらとマガジンを意識してたようなイメージはあります。

赤松:部数的にはマガジンの半分くらいでしたよね。でも、いまはもうかなり、すごい差は開きましたよ、マガジンとサンデーは。

夏目:当時でもう既に、ヤンマガ、ヤンジャン、コロコロにも抜かれてて、サンデーは。でも、小学館の人は、あ、悪口っぽくなっちゃうようでアレなんですけど、会社の人って基本的に、出版業界というより(同じ)会社の中の人しか見てないので、どっちかと言えば……。

夏目:僕、実際に言われたことあるんですけど「ヤンサンに行くくらいだったら、講談社に行け」みたいな(※注:新人のうちに社内のしがらみに巻き込まれるくらいならよその新人になれという意)。会社員というのは、その社の中が世界の全てなんだな、というのをその時ぼんやりと感じました。そういうのって、他の会社はどうなんです?

うめ:僕の経験ではないですけど、でも、理屈としては分からないでもないような。八神先生どうですか? ジャンプってやっぱりトップランナーじゃないですか。

八神:部数はそうですね。

うめ:それゆえのプレッシャーみたいなものとか、または他所で描いて分かったジャンプの特殊性とか。

八神:ジャンプ凄かったんだなーとは思いましたけど、ジャンプで描いてた当時「キミが看板になれ!」とかは、ないですねさすがに。まあただ、アンケートでは上の人たちと戦わなければならないので、常に比較はされるんですけど。

うめ:ジャンプというとやっぱりアンケートシステムが有名で、アンケートの順位によって評価が決まるとか変わるという話を外からでも聞くんですが、アンケートの順位というのは作家本人には知らされるものなんですか?

八神:毎回知らされます。

うめ:結構それシビアですよね。

八神:まあ、シビアといえばシビアですね。

赤松:ちょっと待って下さい、知らされてない編集部の方が多いと思いますよ。

夏目:僕は『トガリ』のときは一切「そんなものは気にしなくていいから描け」って感じだったんですけど、次の『クロザクロ』のときは毎週打ち合わせの時に「はいこれ先週の結果ね」って出されてました。

赤松:担当に依るんだ。

夏目:単純に担当に依ると思います。

うめ:ジャンプは担当に依る? 全員?

八神:恐らく全員だと思います。それは、アンケートで上がり傾向なのか下がり傾向なのかが分からないと、その後の方針が決められないから。悪くなってくると「じゃあ前に言ってたこれはやめて、新しいのを考えよう!」みたいな。その都度展開を考えなきゃいけないから、アンケートは常に教えてもらってました。

うめ:チャンピオンはどうでした?

松山:結果がいいときだけ教えてくれます。

(会場笑)

うめ:チャンピオンいいですね(笑)

松山:1回だけ『刃牙』を抜いたことがあって、そのときはものすごい褒められました。

(会場笑)

松山:ただ『浦安』と『ドカベン』が固い。壁が厚いですね。

うめ:僕は、モーニングは基本、担当者ごと……講談社がそうなんですかね? もしかしたら。

赤松:「教えて」って言えば教えてくれるし、言わなきゃ教えてくれない、みたいな感じですよね。でも、ジャンプなんかアンケート見なくても、掲載順でだいたい分かるじゃないですか。

八神:まあ、そうですね。

うめ:あれはやっぱり、アンケート順はほぼ(掲載順)だと思っていいんですか。

八神:ほぼ、ですね。完全にではないですけど。

赤松:マガジンはそこまで厳密じゃないですね。人気があっても後ろの方にあったりするし。

八神:ジャンプはほぼ一致ですね。まあ、ちょこっといじってはいますけど、だいたい掲載順です。

うめ:僕、モーニングのときは、生のExcelデータもらって分析してましたね。面白いんですよ。ちょっと余談で申し訳ないですけど。縦軸が男女比で、横軸を年齢にすると、ちょうど真ん中にくるのが『クッキング・パパ』なんですよ。

(会場どよめき)

うめ:やっぱり「ザ・モーニング」って『クッキング・パパ』なんだってのが分かる、非常に面白いデータだったんですが、まあいいや、はい。

(会場笑)

良い話は?

うめ:愚痴っぽい話ばかりしてても何なので、良いところ。マガジン、サンデー、ジャンプ、チャンピオンで「やって良かった」って話があれば、ぜひ。

(シーン)

うめ:えっ?

(会場笑)

うめ:良い話、誰でも。

赤松:サンデーの良い話!

うめ:サンデーの良い話!

(会場笑)

夏目:サンデーは楽しかったですよ。結局、お金とかどうこうより、とにかく楽しかったんで。

うめ:どの辺りが楽しいですか?

夏目:いや、ほんと楽しかったですよ。僕の『トガリ』なんて数字的には、まともな雑誌だったら1巻か2巻で終わらなければならない漫画だったんで。それを、その時の編集さんがたぶん「アクの強いのを載せたい」という感じで、それにのってやらせてもらってたところもあったし。さきほどアンケートの話がありましたけど、アンケートを見せてもらうと自分の漫画以外の、この展開で上がるんだ! とか、この展開で下がっちゃうんだ! というのが分かるんで、そういう意味では面白かったんですけど。サンデーのアンケートで全く(順位が)上がらないのに、何十万部と単行本が売れてアニメになっちゃうような漫画があって、ある意味「アンケートはアンケートだ」みたいなのがありまして。ま、ほんとに悪い奴はさすがにアレなんですけど。まあ、そういう感じで、あまり競争している感じがないというのがあって。しゃべるとなんかどうしてもこう、みなさん待ってましたとばかりに悪口を言ってしまいそうになるんですけど、トータルで楽しかったんで。

うめ:わりと自由に描きたいものを描かせてくれるし、みたいな。

夏目:それも担当さんに依ってなんです。担当さんがネームを描く、赤を入れるレベルの人もいれば……『トガリ』の時は「ここちょっとわかりづらいから、わかりやすくして」レベルのことしか言われてなかったですけど、『クロザクロ』の時は完全に方針に沿って……僕が1週前にネームを出して、次の原稿やって、次のネームを出すときに、前のネームが赤入れて返ってきて、みたいな感じで。それをまた載せる用にリライトしてっていう、2回、2話分のネームを描いてるみたいな感じで、当時は精神的にきつかったんですけど。セリフが変わっちゃったりするんですけど、あんまり変えると「せっかく直したのに勝手に変えるな」みたいなのもあったんですけど、今思うと、あのスパルタをやってた時に、自分の中だけでは生まれてこないメソッドみたいなものがどんどん入ってきたんで、すごいいい時間だったなあ、と思うんですけど。

うめ:なるほど。ジャンプって編集さんとの関係って、かなり密な感じがするんですけど、1対1だとやっぱり密な感じになるんです?

八神:まあ、密といえば密です。そうですね、直接の担当以外はほとんど知らない状態で。

うめ:そうなると、ちょっとしたチーム感というか、同士感みたいなものが強かったりしますか?

八神:今にして思えば、そこで鍛えられたという面もあるから……今にして思えばですよ。当時は「敵」ですよね……。

(会場苦笑)

うめ:えー、ジャンプの良いところを。

(会場笑)

八神:そうですね、何だろう。うーん……。

赤松:ないのか(笑)

(会場笑)

八神:やはり……鍛えられました。

うめ:他所へ行くと、ラクって感じですかね。

八神:他所は、なんというか、拍子抜けするほど言ってくれない。もっと言ってくれてもいいのにな、っていう。

うめ:なるほど。それはもうやっぱり、1つ結果をしっかり出して、「もう言えない」っていうポジションに行っちゃった可能性はないですかね。

八神:というほどのモノではないと思うので、気になれば言ってくれた方が、それをクリアする楽しみというのも1つあるんで、物足りなかった部分はありますね。

うめ:チャンピオンのいいところは。

松山:アクの強い作品を受け入れてくれるというところですね。

(会場笑)

松山:読者もそれを感じていると思うんですけど。

うめ:なるほどね。バリエーションは確かに幅広いですよね。

松山:少年誌の枠からズレてんじゃね? っていう状態なんですけど、そういう作品でも受け入れてくれますよね。ただやはり、条例とかもあって、ちょっと厳しくなってますけど。それはしょうがないっちゃーしょうがないですね。

10年後、漫画家続けてる?

うめ:じゃあ次に、事前に作っていただいた質問の中で「将来、今後続けます?」っていう怖い質問があるんですけど、これを振ってみましょうか。漫画っていま売れ行きが全体に下がってるじゃないですか。電子書籍は上がってるけど、足した数字がどうなのかな? っていう問題もあるんですが。少なくとも右肩上がりではないですよね。今後、例えば、10年後、20年後を考えたときに、同級生はまだサラリーマンやってる頃ですよね。漫画業界というものが、まだ自分が食べていける余裕がある業界だと思います? それとももうバサッとやめて、別なことをやりたい気持ちってありますか?

松山:いやあ、どっちかっていうと「ない」方ですね。だから他の仕事もちょっとは考えたりします。10年後のことも考えると。

うめ:10年後くらいって、ちょっと怖い感じですよね。

松山:怖いですね。全体的に単行本が売れなくなってきてるんで。ものすごい売れてるやつと、売れてないやつっていう……

うめ:二極化が進んじゃうんじゃないか、っていう。

松山:どんどん進んでる感じがしますよね。肌で感じます。

うめ:僕がさんざんやってるんで聞いてみたいんですけど、セルフパブリッシングに手を出す気は。

松山:やってみたいんですけど、なんかややこしいんでまだやってないんですよね。

うめ:ややこしいと思う理由というのは、技術的な面ですか? 権利関係とか、出版社との関係が壊れたりとか、そっちですか?

松山:単純に事務作業が面倒くさい。

うめ:あー(笑)

松山:書くだけなんですけどね。

赤松:それは『絶版マンガ図書館』に出していただければ全部自動で、しかも手数料5%でやりますよ(笑)

(会場笑)

松山:じゃあお願いします(笑)

うめ:じゃあ次は順番で、八神先生。

八神:うーん、そうですね。紙の本はどんどん減っていくような気はしますが、かといって電子書籍はまだちょっと分からないですね。急に短期間で技術が進んで、大きく変わるってこともあり得るかもしれないし。10年、20年っていう単位で考えると、まったく見えないですね。自分が続けているかどうかも分からないですし。

うめ:ちなみに電子書籍は購入されたりします?

八神:あまり多くはないですが、ポツリポツリと。どこのサイトが生き残るのか、Kindleかな? みたいな感じで。生き残りそうなところを、わりと使う感じですね。

うめ:夏目先生は。

夏目:僕はほんとに、ぜんぜん結果を出していないんで、仕事があるかないかのラインでやってるんで、10年後と言わず、5年後とか、数年後のレベルで仕事がなくなるかもしれないな、と思っています。業界がというより、まったく個人的な問題なんですけど。ただ、最初に『Jコミ』に参加したきっかけというのが、僕は読み切りとかの未単行本化作品を当時はガラケー時代のケータイで配信してたんですけど、まったくお金にならなかったんです。最低振込額の5000円にも満たずに5年くらい預けてたんです。っていう話をTwitterで「お金にならないから『Jコミ』考えてみようかな……」ってつぶやいた瞬間に、雲の上にいらっしゃる赤松先生から「Jコミへようこそ!」みたいな。

(会場笑)

夏目:それがきっかけで始めたんです。売れた数×何十円だけもらうっていうレベルでは、確実に生活にならないので、やっぱり出版社なり、ある程度まとまったお金を出せるところがいないと。というのは、いま出版社の人たちって「厳しい」「下がった」って言いながら、経費とかパカパカ使ってるうちは「まだ原稿料出せるんだな」って思ってるんですよ。それが原稿料出せなくなってきた時には、いろいろ他のことも含めて考えなきゃいけないですね。

うめ:電子書籍だといわゆるロングテール的な売れ方をするって言いますけど、紙の本はやっぱり最初に印税がもらえるってのが作家にとってはすごく助かるんですよね。本出せば売れてなくても何十万、売れれば何百万・何千万入ってくるチャンスがある。でも電子書籍は例えば、仮に100万円売れるものだとしても、それが20年かかるような話だとちょっと辛いな、って感じですよね。

うめ:ちなみに赤松先生は「Jコミ」って単語で1日何回くらいエゴサーチするんですか?

(会場笑)

赤松:Twitterで、「Jコミ」って単語でいつも流してあるんですよ。エゴサーチどころかずっと流してるっていう。

うめ:それは仕事中も見てる?

赤松:うん、誤動作報告があるから。iOS版バージョンアップしたら「アプリ動かなくなりました」みたいなのが、Twitter上に出てくるんで。

うめ:ちなみに、5年後、10年後はもう……赤松先生、漫画描かないつもりじゃないですか?

赤松:いや、みんなそういうこと言うんですけど、私いま週刊連載やってますからね?(笑)

(会場笑)

うめ:ちゃんと読んでますよ(笑)

赤松:判断付かないので、プラットフォームと漫画と両方やってるんですよ。これが正解ですよね。基本的には漫画も好きなんで、なるべくやりたいと思ってますよ。

赤松:でもね、さっきアンケートの話あったじゃないですか。例えば『魔法先生ネギま!』の修学旅行編で、アンケートが悪かったんです。アニメ化した後、通読すると「そこが一番面白かった!」という人もいて。アニメですごく盛り上がっているときには、つまんない話も上位だし……『ネギま!』のアンケートを9年間研究したんですけど、無駄ですよ。1回1回やっても。流れが良ければ、上なんですよ。つまんない回だって。1回1回分析しても無駄なんで。今回の新連載では、アンケート研究するのやめました。さっきこれ、僕聞かれなかったんで(笑)

うめ:あ、ごめんなさい。

(会場笑)

赤松:私は描くのが好きだから、描くのをやめることはないと思う。でもそれが商売になるかならないかって話で。坂本龍一さんがどこかのインタビューで「音楽で食っていくのはもう無理なんだよ」ということを言ってて、それに近づいてくんじゃないかな、と思いますよ、やっぱり。漫画描いて何千万も儲けてって人が昔はゾロゾロいたけど、もうそうはないですよ。で、そういうときにどうするか? っていうと、私がシンポジウムでよく言うのは、本業が別にあって、漫画も描いて、サポートしていくとか。読者層がどんどん減っていったときに、でもコアな読者層を確保しているとか。広く浅くメディアの特性を活かす今までのやり方とは違う、深くて狭いところを狙う方向にシフトしていくんじゃないですかね。うめさんどうするの? 5年後、10年後。

うめ:真摯に漫画を描き続けますよ。

(会場笑)

うめ:笑わないで(笑)

(会場爆笑)

うめ:まあただ、僕も確かに「副業」って思うところはあるんですが、漫画って描くのに時間がかかるんですよね。副業向きではないところが、漫画って辛いなーってところではありますね。ローコストで派手な物語を作れるという意味では、すごく漫画って最強な表現だと思うんですが、いかんせん個人の時間がかかるっていうところが厳しい気がちょっとするんですよね。そこを例えばデジタル化であったりとか、そういうところがクリアしていければいいな、とは思います。

アシスタントは? デジタル化は?

赤松:私から少年誌の方々に質問があるんですけど、昔ってアシスタントを使ってバリバリやってたじゃないですか。90年代とか、2000年代でもそうですけど。最近は『コミスタ』使ってプライベートにやっていくみたいな人も増えてきたんですけど、大規模にやってるとアシスタント代かかるけど、いまも維持してます? ウチは維持してるんですよ。5人います。すごいお金かかるんですけど、古いです? このやり方って。これみんなに聞いてみたかったんですけど、他の作家さん、周りの人も、青年誌も。どうです?

うめ:僕が知ってる中で多い方は、週刊やってる女性の作家さんなんですけど、10人使ってる方がいますね。

赤松:ええっ!?

うめ:テーブルがコの字に並んでいて、ベタ担当、トーンの60番担当っていう感じで分かれてるんですよ。で、流れ作業でやってるんです。その作業だけをやるので、そんなに複雑なことはやらせない。なので、仮に1人抜けても次の人を見つけやすい。っていう意味では、その方は「10人システムはすごいおすすめだ」とおっしゃってましたね。

(一瞬静まり返った会場に遅延笑)

赤松:それ、すごい特殊な例なんですけど!

うめ:僕はちなみに、できるだけ人数減らす方向でいってます。昔は同時に4人使ってたこともあるんですけど、いまは2人。4人使ってるときは夜中までやって終電で帰るようなパターンがあったんですが、いまは10時に来てもらって18時に帰ってもらうという形だけです。それで余裕を持って回せています。健全です。

赤松:周りはだいたいそんな感じ?

うめ:そうですね。だんだん減らしてきてる。ウチはそれでもまだ古い方で、家にアシスタントが来るんです。いまはもうデジアシさん(デジタルアシスタント)で、ネット上で(仕事を)振って、ご自宅で作業してもらって、それをサーバーに上げてもらってって、ヘタすると1回も会ったことがないアシスタントさんがいるような状況ににあってますね。そういう人もかなり、いま、デジアシさんがすごく増えましたよね。というのが僕の印象です。

松山:ウチは最近、アシスタントを一気に減らしたんですよ。ちょっと前まで鉄道の漫画描いてたんですけど、あれものすごい手間がかかるんですよ。で、だいたい8人くらいいて、交代で6人が入るような感じですね。10日くらいで1本やってたんですけど、アシスタントの人件費で原稿料超えてましたよね。

うめ:鉄道はやっぱり、写真トレース?

松山:です。そうじゃないとやってられないんで。自分が撮影したのを描かせてるんですけどね。

赤松:うちなんかは3Dですよ。

うめ:うちも3Dですね。

松山:ウチは3D使える人がいないんで……羨ましい。あと、週刊もだいたいそのくらいでやってましたね。やっぱ6人くらい。

赤松:周りも?

松山:周りも。で、最近はもう、電車漫画あまり描かなくなっちゃったんで、(アシスタント)2人くらいにしちゃって、それで回してます。いちおう今は、来てもらってますね。

うめ:他のお二方は?

八神:ジャンプ時代だと、5〜6人を、仕事場に入れるのが3〜4人なんで、ローテーションで。秋田書店チャンピオンREDを出た後は、デジタルで描くようになったんで、アシスタントはみんな在宅にして。仕事場は6畳くらいのワンルームで、人が入れない状態なんで。自分の機材のみ置いてるって感じで。だからデジアシさん2人くらいで回してますね。

うめ:いま出てきた話の中だと、最先端のタイプですね。

赤松:ジャンプの話とか、聞きません?

八神:直接には聞いたことないですけど、仕事場にアシスタントをたくさん入れて、っていうのは結構古いと言われるタイプですよね。

赤松:なんか、ジャンプの人っては未だにコピックだったりするじゃないですか。まあ、CGの人も増えてきましたけど。マガジンとかサンデーは、相当コンピューター仕上げですよね、いまね。でもジャンプの人たちは、未だにコピックでアシスタントたくさん使って仕上げてという先入観があるんですけど。

八神:直接聞いてはいないですけど、雰囲気的にそんな感じしますね。

夏目:僕が週刊やってた頃はまだ全然アナログの時代だったんで、最初の頃は4人中3人くらい。で、次の連載のとき3人中2人くらいで、原稿料の半分を超えないようにやってて、なるべく自分で描いたり、すごく手の早い子がメインで来てたんで、少なめで済んで。人件費の問題もあって、あんまり使えなかったんです。ウチは「アシスタントだけで食っていくのは無理」って最初に言って、土日は絶対呼ばないからバイトでも何でもやってくれ、みたいな。外の、社会の空気を吸ってきて、という感じでやってて。で、他所でいつもレギュラーでスカウトされるけど、バイトがしたくて他の仕事場ではやっていけないけど早い人が来てくれてて。ほんと、彼のおかげで回せていたようなところもあったんですけど、あまりアシスタントは使わずにやれてました。いまはコミスタになって、でも3人中2人くらい呼んで。僕は目の前に人がいないとサボっちゃうんで、っていう理由で。

うめ:ああ、そういう方いらっしゃいますよね。

夏目:在宅の人もやっぱリスクがあって、在宅だとほんとにやってるかどうか分からないので、いちおう最初は呼んで、任せられるようになってから(在宅で)やる、みたいな話は周りだと聞きますね。週刊みたいなスピードだとわりと直接見て「はいOK!」ってやった方が早いんですけど。だんだん移行してるって感じがしますね。

うめ:やっぱデジタルになると人件費は単純に抑えられるっていうのはみなさん同じ感覚ですかね?

赤松:トーン代も抑えられますしね。

うめ:そうですね。

夏目:でも最後に仕上げで一人で全ページ見たりするのに、余計に1日時間がかかったりするかも。単に、自分がいちいち(アシスタントが描いた)背景をいじったりしているせいかもしれないですけど。アナログ時代は(原稿を)見て「はいOK!」ってOK棚に積んで、それが終わったら完成! って感じだったんですけど、いまはアシスタントひと通り仕事終わったら帰ってもらって、次の日全部見てたら「あーここ塗ってねえよ」とか、いちいちその作業をして、みたいな感じになっちゃって。

うめ:ちなみに皆さん、コミスタ・フォトショップ、どちらですか?

夏目:僕はコミスタです。

八神:コミスタ。

松山:フォトショップ。

うめ:仲間! 赤松先生は?

赤松:私は今回の連載からコミスタ。『ラブひな』終わって『ネギま!』の1話めやるときに、セルシスさんが来て初代コミスタを持ってきたんですけど、使えなかったんですよ。だから『ネギま!』は手で描いた生原稿。もしあれが使えてたら、第1号になったかもしれない。社長がウチに来たんですよ。「使って下さい」って。使えなかったんです、初代はね。

うめ:じゃあ『ネギま!』の時は、3Dは印刷して紙で貼ってたんですか。

赤松:そうです。3Dでワイヤーフレームで出して、それにトーン貼ってました。

うめ:なんででも、3D使ってデジタル化してるのに、まだ5人もスタッフを抱え続けてるんです?

赤松:それは(笑)

うめ:育てたい、みたいなことですか?

赤松:えーっと例えば、漫画スタジオの方針としてよくあるのが、「ウチはデビュー率高いよ」っていう自慢をするような漫画スタジオってあるじゃないですか。どんどんデビューできる、みたいな。それは素晴らしいことだけど、赤松スタジオは工場だと思っているので。安定して同じ画風のものを、良いテンポで出したいという場合は、ずっとウチにいた方がいいんです。だからウチはものすごく、保証が……まあ、今はそれほどでもないですけどね。金額も上がってるし。『ネギま!』の頃は、退職金なんかも何百万円っていうレベルまで上がるし、ほぼ業界一の給料だったと。そういうがあって、みんなウチから出ていかない。みんな10年選手になってしまう、みたいな。ただ、デビューする人は、するんですよ給料が高くても。

うめ:なるほど!

赤松:よく、あんまり(給料を)上げ過ぎると出ていかなくなるって言う人もいるけど、急に放り出す方が危ないし、デビューする人はするわけだから、給料あげて安定して働いてもらった方がいいとは思いますよ。その方が読者も喜ぶと思いますけどね。

うめ:たまにありますよね、何年までしかダメみたいなところって。ウチもそれは制度にはしないでダラダラと……じゃあ完全に「社員」ってことですよね?

赤松:正式な社会保障とかはやってないですけど、給料はどんどん上げてる感じです。

うめ:なるほど。

赤松:時間的にはそろそろ質疑応答かな?

うめ:そうですね、じゃあ質疑応答と……あと、パネラーの方から、他の漫画家さんに聞いてみたいこととかあります?

夏目:あ、さっきコミスタって言ったんですけど、ペン入れ自体はまだ全然アナログでやって……。

うめ:スキャンして仕上げのときだけ?

夏目:スキャンして仕上げのときだけです。

松山:うちも一緒です。

夏目:アシスタントもその人によって、最初から全部コミスタでやりたければコミスタで、(紙に)描いてからスキャンの方がよければそっちでも。

赤松:コミスタだけにしない理由は?

夏目:単純に僕、フルデジタルだと遅くなるんです。余計に時間かかっちゃうので……

赤松:いやあ、そんなことないですよ。だって、液タブは摩擦がないから早いですよ。

うめ:え、摩擦がないからっていう理由!?

(会場笑)

赤松:ほら、しゅーーーって描けますよ。

うめ:普通は消しゴムかけなくて済むから早いって言うでしょ?

(会場笑)

赤松:あと、こういう梅雨時、雨の日は紙がぐにゃぐにゃになっちゃって。滲むし。

うめ:あえてバランスとります。液タブは夏、暑いじゃないですか。ベタベタして。

赤松:冬、暖かいですよ。

(会場爆笑)

うめ:あ、じゃあ冬働いて、夏はゆっくり?

(会場笑)

赤松:あと、液タブだったらパパッと拡大できる。

うめ:あ、大きくできる。

赤松:じじいになると、液タブいいですよ。

夏目:それのせいで、絵の大きさが感覚的につかめないんですよ。たぶん僕、絵の大きさって手の動く距離でとってると思うんで。デジタル上でやると等身がつかめなくて、倍時間がかかっちゃうんですよ。それで諦めたんですよね。

うめ:すいませんなんか急にマニアックな、絵の話になってしまいました。

質疑応答

Q. 『絶版マンガ図書館』に資料をアップロード・公開する流れの中で、出版社に権利があって問題になることは?

赤松:出版社には独占的に本を出せる「出版権」があります。講談社の場合3年とか5年で、その後はお互い何も言わなければ自動更新。こっちが「契約切るよ」っていうと、出版社は全部権利を失ってしまいます。

Q. ウェブコミックなんかだと、原稿料ページ単価3000円みたいな事例も出てるけど、将来的に新人どうなる?

赤松:まず、やってて食っていける額が最低限度ですよね。いまそれ以下なんですよね。それが問題なんですよね。それが今、許されている理由は「紙の単行本で一発逆転あるかもよ?」っていうのに賭けてるんですよ。パチンコで山を積んでるのと同じで、「俺もあれになれるかも?」ってので許容しているだけで、ほとんどの人は実際には食えていけなくなってしまうと見てます。なおかつ、ヒット率が下がってくるとなると、ここ2~3年のうちに全部化けの皮が剥がれてしまうのではないかという感じがしてます。

うめ:フォローしておくと『*****(自粛)』は紙準拠の原稿料、出てますよ。

赤松:それはでも、大手はだいたいそうだよね?

うめ:大手はだいたい紙準拠の原稿料出てますね。IT系とかだとまた別かもしれないですけど。

Q. 出版社とIT系は違うという話があったが、出版社だと安心できる、IT系だと買い叩かれるんじゃないか? というような意識がある?

赤松:一般論で言うと、講談社・小学館・集英社などの編集者は、「直し能力」があります。ネームを出して「ここがつまんないよ」「ここを大きくして」「ここを削って」「これはいいよ」「ここがダメ」というような直し能力を、IT系の人は持っていないことがあるので、我々からあまり信頼されないんですよね。

うめ:そうですね。だから最近だと『マンガボックス』は紙の編集者入れたりしてますよね。

赤松:『マンガボックス』はキバヤシさん編集長ですよね。ウチの元担当者も入ってます。でもDeNAの人に「直し」はできないですよ、やっぱり。そこはジレンマですよ。そのかわり、データは持ってる。我々の知らない売り方を開発してくれる可能性はありますね。

うめ:某社のデータを見たことありますけど、自分の作品じゃない限りはすごく面白いです。

(場内爆笑)

赤松:じゃあなんかそのうち、ウケそうなページばかりになっちゃうんじゃないです?

うめ:だんだん彼ら(IT系)も学習していて、歴史モノの時はこの辺りまでは絶対に下がるとか、そういう傾向は掴んでますね。エロコメみたいなのだと、ここらへんで下がるのは仕方がないとか、ジャンルとか総ページ数なんかで分析してきているんで、もしかしたらもうちょっとやり方も一般化してくる可能性もゼロではないと思います。

赤松:そういうのって、ハリウッドがシナリオに公式があって、スクリプト・ドクターが全部直しちゃって。漫画それでいいんですか?

うめ:別に僕、彼らの味方じゃないんで。

(場内爆笑)

うめ:ただ、現実として、ハリウッドはそれでお金動かしてるわけだから。

赤松:大作はそうやって安全策とっていいかもしれないけど、漫画は安くいっぱい出して、うまくいったのだけ残すっていう方が、絶対効率がいいから。我々がいい加減なものドーンと出して、ノリ重視でいった方がいいと思いますよ。そこら辺がどうもIT系の人とはソリが合わないって思いますよ、作家と。

うめ:でもほら、ケータイゲームだって玉石混淆作って当たるのを残したんで、結果一緒じゃないですか。やってたビジネスは。

赤松:いやあれ、1個1個ちゃんと考えてやってると思いますよ。

うめ:考えてるつもりなんだけど、結局……。

(場内笑)

うめ:まあ、いいや。

Q. かつて違法だった企業とが公式契約を結んでいるのはどう思う?(クランチロールとか)

赤松:『絶版マンガ図書館』は、『絶版マンガ図書館』の中だけで完結できるくらいの実力を持ちたいと思ってますけど、ウチは精度を要求してないので、そういうところとの親和性は高いと思いますよ。出版社よりね。

Q. 表現規制について。紙とウェブ、今と昔でどう?

うめ:ここはやはり、松山先生。

(場内笑)

松山:厳しくなりましたね。単純に。学生が性交渉してるようなのはダメ、みたいな。本当は学生の方が「子どもたちの夢を叶える」という意味では、良いんですけどね。

うめ:そうですよね。

松山:30過ぎたらそういうの、どうでもよくなっちゃうんで。学生の時に、読ませて下さいって思いますよ。

赤松:雑誌的な規制もあって、マガジンは「血統」とか「血筋」に厳しくて、親がああだから子もこう、という言い方はアウトです。わりと。

うめ:親の因果が子に報いみたいなのはNGと。

赤松:ジャンプは、親がサイヤ人だから子もサイヤ人なのはいいんですよ。

(場内笑)

赤松:まあ、親がどうとかっていう表現だったらまだいいけど、「血」がどうって書くと結構ね、直し食らいますね。それはいまの質問の、ウェブで規制とかって話とは全く別ですけど。

うめ:それは舞台がファンタジーでもダメですか。人間じゃなくてエルフだからとか。そういう言い訳も通用しない?

赤松:あとは競馬だから、とかって言い訳ね。

うめ:それはもう、しょうがないじゃないですか。

(場内笑)

赤松:実際として、職業もそうだけど、親がこうだから子もこう、みたいなのは結構アウトですね。

赤松:あとは我々として規制以外に、最近よく言われると思うのが、ジャンプなんかでは『ワンピース』のフキダシは全部縦横比が同じの丸型ですよね。(将来的に)横書き(英語)に対応できるように。あと、見開きは避けるべきだ、みたいなのあります?

うめ:僕は少し減らすようにしてます。見開きというか、綴じのところまで断ち切りにするのは避けてます。

赤松:それは電子書籍対応?

うめ:電子書籍対応ですね。

夏目:(電子書籍・海外対応は)特にないですね。僕は前の連載が後半ウェブ連載で、ウェブで見るとやっぱ印象変わるな、っていう意味ではちょっと組み方を変えたりはしましたけど、あくまで単行本になったときをベースに考えてやってました。

赤松:もう古いんですかね? 我々はページめくったらパンチ! みたいなのを、こっち側の方向でネームを切るじゃないですか。もう古いんですかね。スクロールのやつだと関係ないし、見開きやめろよみたいなのもあるし。そこら辺のこだわりってどうですか? ネーム上の。

松山:ちょっと古い話ですけど、ガラケーの時は、コマ数制限が多かったですね。1コマづつだったんで。

うめ:どういうことです?

松山:要は、配信できる容量に限りがあるので。コマはこのくらいの数までね、みたいなのがありましたね。

うめ:あ、1話あたりで。

松山:はい、1話あたりで。

うめ:いま、見開きとかは特に気にしない?

松山:いまは見開きばかり描いてるんで、あまり気にしてはいないですね。

うめ:赤松先生が言ってる見開き問題ってのは、Kindleなんかだと1ページ単位で見るからだってのが前提ですよね?

赤松:そうですね。

うめ:結構でも……いまここでタブレットでよく漫画を読まれる方、どのくらいいらっしゃいます?

(場内挙手)

うめ:見開き表示で読んでいる方。

(場内挙手)

うめ:単ページで読んでいる方。

(場内挙手)

うめ:これぐらいな感じですね。だから、見開きで読んでいる方、結構いらっしゃるんですよ。僕も見開きで読んでます。

赤松:じゃあいいけど……

(場内爆笑)

うめ:フキダシのマニアックな話……まあいいか、それは。

赤松:何ですかそれ。

うめ:いや、フキダシを『ワンピース』が縦横比が同じの丸型に描いてるのが欧文対応って話があったんですけど、僕、いまやってる連載は逆に若干縦長にしているですよ。欧文対応で。

赤松:……?

うめ:欧文って確かに横書きなんで、横のほうが読みやすいんですけど、漫画のページの時間軸って右上から左下に進むわけですよね。それに対して横書きってのは左から右に進むから、ちょっと読みにくかったり違和感があったりする。だけどフキダシを少し縦長にすることで、短いセンテンス単位で改行せざるを得なくなるんですよね。そうすると、視線が縦になるんですよ。そうすると、漫画のページの中の時間軸に対しては、逆にいくよりはそっちのがストレスが少ないんじゃないかと思って、いまちょっと縦にしてます。一理ある気しません?

赤松:確かに。

うめ:ちょっとこの話*****先生(自粛)に振ると長そうなんでしてないんですけど。

(場内爆笑)

最後に一言

うめ:じゃあ最後にヒトコト。『絶版マンガ図書館』おめでとうございます。もうちょっと出せる作品増やします。

夏目:急遽登壇してしまったんですけど、ここで喋ったことはネットに上がらないんですよね?

赤松:さっきOKって言ったじゃない……あ、夏目先生言ってない! 具体的な数字とかは避けて下さい。

夏目:ほんと、サンデー楽しかったんで、これ以上悪評が流れないように……

(場内笑)

夏目:そういう話の方がウケるんでついつい調子に乗って言っちゃいますけど、ほんとに(サンデー)楽しかったんで。

赤松:でも我々から見るとちょっとアレですよね、サンデー。

夏目:酷い話もあるんですけど、それなりに悪評が広がると心が痛むので。「楽しかったよ!」ということを、是非広めて欲しいと思います。

White Tiger~白虎隊西部開拓譚~ 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

White Tiger~白虎隊西部開拓譚~ 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

posted with amazlet at 14.07.12

集英社 (2014-07-18)

八神:『絶版マンガ図書館』期待してます。慣れ親しんだ紙の本が今後も出て欲しいんですけど、売り場や流通の都合で長く置いてもらえないことが多くて。その辺りは電子書籍に分があると思うんですよ。ずっと棚に置いてもらえて、多くの人に見てもらえる。「読みたい」という人がいれば、ここのサイトに行けば読めるよと誘導することもできる。やっぱり読んでもらわないと話にならないので。そこは電子書籍に今後も頑張ってほしいな、という意味で期待してます。

ななか6/17 七華の約束編 (Gコミックス)

ななか6/17 七華の約束編 (Gコミックス)

posted with amazlet at 14.07.12

八神 健

日本文芸社 (2014-04-26)

松山:新しいコミック出たんで、買って下さい。

人生~マンガの章~ 1 (サンデーGXコミックス)

人生~マンガの章~ 1 (サンデーGXコミックス)

posted with amazlet at 14.07.12

小学館 (2014-06-19)

うめ:昨日『南国トムソーヤ』3巻という新しいコミック出たんで、買って下さい。

南国トムソーヤ 3 (BUNCH COMICS)

南国トムソーヤ 3 (BUNCH COMICS)

posted with amazlet at 14.07.12

うめ

新潮社 (2014-07-09)

赤松:うめ先生、司会ありがとうございました。以上でシンポジウムを終わります。みなさま、楽しい話をありがとうございました。

UQ HOLDER!(3)

UQ HOLDER!(3)

posted with amazlet at 14.07.12

講談社 (2014-07-17)

絶版マンガ図書館で配信中の作品

タイトルとURLをコピーしました
'); /* ヘッダーの高さの変化分、paddingで調整しスクロール位置を止まらせる */ $("#header-fixed").css({ 'padding-top': `${threashold}px`, }); /* トップメニュータイプに変更する */ $("#header-container-in").removeClass('hlt-center-logo hlt-center-logo-top-menu').addClass("hlt-top-menu wrap"); $("#header-container").addClass("fixed-header"); $("#header-container").css({ 'position': 'fixed', 'top': '-100px', 'left': '0', 'width': '100%', }); const wpadminbar = document.getElementById('wpadminbar'); const headerContainerTop = wpadminbar ? wpadminbar.clientHeight : 0; $('#header-container').animate( { top: headerContainerTop, }, 500 ); } } /*固定ヘッダーの解除*/ function staticHeader() { if ($("#header-container").hasClass("fixed-header")) { /*センターロゴタイプに戻す*/ $("#header-container-in").removeClass("hlt-top-menu hlt-tm-right hlt-tm-small hlt-tm-small wrap").addClass(" hlt-top-menu wrap"); $("#header-container").removeClass("fixed-header"); $("#header-container").css({ 'position': 'static', 'top': 'auto', 'left': 'auto', 'width': 'auto', }); /* ヘッダーの高さの戻る分、padding削除しスクロール位置を止まらせる */ $("#header-fixed").css({ 'padding-top': '0', }); $("#header-fixed").remove(); } } /* 境界値をヘッダーコンテナに設定 */ var threashold = $('#header-container').height(); var prevScrollTop = -1; var $window = $(window); var mobileWidth = 1023; $window.scroll(function() { var scrollTop = $window.scrollTop(); var s1 = (prevScrollTop > threashold); var s2 = (scrollTop > threashold); var w = $window.width(); /*スクロールエリアの位置調整*/ function adjustScrollArea(selector) { if ($(selector) && $(selector).offset()) { offset = $(selector).offset().top; h = $("#header-container").height(); pt = $(selector).css('padding-top'); if (pt) { pt = pt.replace('px', ''); } else { pt = 0; } if ((scrollTop >= offset - h) && (w > mobileWidth)) { if ((pt <= 1) && $("#header-container").hasClass('fixed-header')) { $(selector).css({ 'padding-top': h + 'px', }); } } else { if (pt > 0) { $(selector).css({ 'padding-top': 0, }); } } } } /*スクロール追従エリアの調整*/ function adjustScrollAreas() { adjustScrollArea('#sidebar-scroll'); adjustScrollArea('#main-scroll'); } /*固定ヘッダーのスタイル決め*/ function adjustFixedHeaderStyle(s1, s2, w, scrollTop, mobileWidth) { if (s1 ^ s2) { if (s2 && (w > mobileWidth)) { stickyHeader(); } } /* 境界値に達したら固定化 */ if (scrollTop <= threashold || w <= mobileWidth) { staticHeader(); } } adjustFixedHeaderStyle(s1, s2, w, scrollTop, mobileWidth); adjustScrollAreas(); prevScrollTop = scrollTop; }); /*ウインドウがリサイズされたら発動*/ $window.resize(function () { /*ウインドウの幅を変数に格納*/ var w = $window.width(); if (w <= mobileWidth) { /*モバイル端末の場合*/ staticHeader(); } else { /*パソコン端末の場合*/ var scrollTop = $window.scrollTop(); if (scrollTop >= 50) { stickyHeader(); } } }); })(jQuery);