ベンリアック21年 オーセンティクス ピーテッドモルト
様々な飲み手のご好意に甘えっぱなし、サンプルテイスティングのコーナー(笑)。
貴重な手持ちボトルを分けていただく代わりに、くりりんがブラインドテイスティングで真剣に悩む。
時に珍回答でネタ(まれに伝説)を提供する。
ブラインドテイスティングって、解答する側も楽しいんですが、出す側もまた楽しいんですよね。
今回は引き続きHP氏から頂いたサンプル、残すところ後2種類です。
ここまでのブラインドはそこそこ当てているため、「くりりんなかなかやるやないけ」と思った人が居たら、それは宝くじに当たったようなモノで、たまたまです。今回はなかなかやらかしました(笑)
BENRIACH
Aged 21 years
AUTHENTICUS
Peated malt
46% 700ml
【ブラインドテイスティング回答】
蒸留時期:1980年代(おそらくは後期)
熟成年数:15年
度数:43~46%
樽:バーボンホグスヘッドかあるいはバッティング
地域:アイラ
蒸留所:ラフロイグ
評価:★★★★★★(6)
香り:焦げた木や土の香りを思わせる強いピートフレーバー。奥から麦芽、アーモンド、バニラの甘さや柑橘系のアロマ。アルコール感由来か、メンソールのスーッとする香りもある。
味:口当たりは少々粘性があり、ナッツを思わせる香ばしさ、噛み応えのある麦芽風味、徐々にスパイス。
口の中で転がすと、強いピーティーさの裏に熟成されたモルトの旨み、ライチや果実感が見え隠れし、ピート一辺倒なモルトにならない良い意味での複雑さを与えている。
フィニッシュはクラッカーの香ばしさと強いピーティーさ、煙が長くとどまるビターな余韻。バニラの甘い香りと焦げた木のスモーキーさが鼻に抜ける。
ベンリアックがリリースするピーテッドモルト。
現行品では25年がリリースされていますが、その旧ボトルにあたる21年です。
リリース時期から逆算すると、原酒は1980年代。オーセンティックの由来のとおり、古き時代、100年前のピートが大量に炊かれていた時代のウイスキーを再現したモノなのだとか。
熟成されたベンリアックらしいスムーズな酒質に強力なピーティーさが乗っかって、個人的には結構好みですが飲み手を選びそうな印象もあります。
調べてみると値段も手ごろだし1本ほしいなと思ったのですが、ネットショップ上には既に在庫はなく。
そりゃそうですよね~25年高すぎですし(汗)。これならハイボールで飲んでも美味しそうです。
さて、それでは今回のブラインドの回答を上から見ていきましょう。
蒸留時期。良いですね、バッチリです。
熟成年数。ちょっと外しましたが、致命的というほどではないですね。
度数。これはOKでしょう。
樽。明記はありませんが、蒸留時期的にもこんな感じじゃないでしょうか。
地域及び蒸留所。なんだこれはwwww
女々しくもいい訳させていただくと、バニラ系の風味にピートフレーバーと、結構ラフっぽい香味です。
しかし、そこにひっぱられてヨード等のアイラ要素の無さを無視してアイラに着地。改めて飲みなおしてみると、アイラモルトとしてはどこかパーツの足りない印象を受けます。
ラフロイグっぽい味わいのモルトはアンノックやエドラダワーのピーテッドにあるのですが、ここにもあったとは。。。完全にノーマークでした。
テイスティングは舌と鼻が撮影した写真を、脳が認識する作業だと思うのですが、撮影された写真のどこにピントが合っているかによって、脳の認識が変わってくる。結果今回のようにヘビーピートのスペイサイドをアイラを認識することもある。
今回はまさにその典型的な例。やらかしはしましたが、良い勉強になりました!
※お知らせ※
気が付けば更新待ちのサンプルが長蛇の列を作っております。中には1ヶ月待ちのボトルも・・・。
HP氏のサンプルも、連休に入ったり帰省と被ったりで、だいぶお時間頂いてしまいました。
皆様ありがとうございます。漫画家のファンレターじゃありませんが、1本1本ちゃんと飲んでおりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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