2015 年現在、ハッキングされたサイトの数は 180% 増加し、ハッキングされたサイトからの再審査リクエストの数は 300% 増加しています。Google では、ウェブマスターが初めからハッキングを防止できるよう、ブログ記事「サイトの不正なハッキングをいち早く見つける 3 つの方法」や #NoHacked キャンペーンなどの取り組みを通じてサポートしています。今回は、実際にハッキングの被害にあってしまったウェブマスターに向けて、再審査リクエストをより迅速に、容易にするために、Google が現在努力を注いでいる以下の3点についてご紹介します。

1)コミュニケーションの改善
2)ツールの改善
3)継続的なフィードバック ループ

1. ハッキングされたサイトのウェブマスターとのコミュニケーションの改善

昨年、Google では再審査プロセスに「審査担当者からのお知らせ」機能を導入しました。この機能により、再審査リクエストに応じて各ケースに合った具体的な例やアドバイスをウェブマスターに提供できるようになりました。2015 年の現時点までに、ハッキングに関する再審査リクエストが承認されなかったウェブマスターの 70% 以上に対し、カスタマイズしたお知らせを送信し、まだハッキングされたコンテンツが残っている箇所やそれらを見つけ出す方法を具体的にお伝えしてきました。その成果は良好であり、ハッキングに関する手動による対策がサイトに適用されてから、ウェブマスターが問題を解決し、その手動による対策が解除されるまでの平均所要時間を 29% 短縮することができました。

詳細なガイドを含む「審査担当者からのお知らせ」の例と、ハッキングされたテキストやハッキングされたページのカスタム例

Google では、2 回目となる #NoHacked キャンペーンも実施し、ハッキングの防止と復旧をより細かくサポートしました。これは、サイトのセキュリティを改善する方法と、サイトが侵害された場合にサイトを修正する方法に焦点を当てたキャンペーンでした。最初の投稿は ブログ記事「#NoHacked キャンペーンを開始します: 不正なハッキングの標的にならないようにするには」でご覧いただけます。

2. ツールの改善(ハッキングに関する手動による対策の自動解除など)

昨年、Google では Fetch as Google ツールに「取得してレンダリング」機能を導入しました。この機能により、ウェブマスターはウェブサイトが Googlebot にどのように見えているか正確に確認できます。この機能がハッキングからの復旧に役立つのは、多くのハッカーが挿入するクローキング コンテンツは、人間のユーザーには表示されませんが、Googlebot などの検索エンジン クローラは認識できるからです

今年は、サイトがハッキングされた場合のトラブルシューティングも 23 言語で公開しました。これに沿うことで、ウェブマスターはハッキングから復旧するための基本的な手順を確認できます。ご利用の際は、トラブルシューティングが役に立ったかどうかをお知らせいただけると助かります。Google では、トラブルシューティングの機能性と効果の向上に引き続き努めていきます。

さらに、Google ではハッキングに関する手動による対策の一部について、自動解除のベータ版テストも行っています。Search Console で [部分一致] に「ハッキングされたサイト」に対する手動による対策が表示されている場合、ハッキングされたコンテンツが存在しなくなったことが Google のシステムで検出されると、その手動による対策が自動的に解除されることがあります。手動による対策が表示された場合はこれまでどおり再審査リクエストを送信することをおすすめしますが、「ハッキングされたサイト」に対する手動による対策の表示が消えても驚かないでください。

[部分一致] に表示される、ハッキングされたサイトに対する手動による対策の例: ハッキングされたコンテンツが存在しなくなったことが検出されると、手動による対策が自動的に解除されることがある

3. フィードバックの提供をお願いし、対策を講じる

このようなコミュニケーションとツールの改善は、ハッキングされたサイトのウェブマスターから寄せられたフィードバックによってもたらされました。たとえば、今年の初め、Google では米国のマウンテン ビューとアイルランドのダブリンにおいてブレインストーミング セッションを開催し、ハッキングに関する再審査プロセスを経験したウェブマスターを招待しました。また、ハッキングに関する再審査を経験したウェブマスターを対象にサンプリング調査も行いました。その結果、再審査プロセスに不満を感じたウェブマスターは 15% のみでしたが、これらのウェブマスターが直面した主な課題として、ハッキングされたサイトに関する通知とハッキングの解決方法がわかりにくいということが判明しました。このフィードバックは、ハッキングからの復旧に関する詳しいブログ記事だけでなく、最新の #NoHacked キャンペーンの多くのコンテンツの執筆において役に立ちました。

(高解像度バージョン)https://goo.gl/photos/TkvkwYt23MpVHBwz6

ダブリンでは地元のウェブマスターとのミーティングの後に、ハッキングに関する再審査プロセスを改善する方法についてブレインストーミングを行いました

Google では、上記の方法だけでなく、ハッキングされたサイトに関するウェブマスター ヘルプや、セキュリティ、マルウェア、ハッキングされたサイトに関するフォーラムのセクションを通じて、ハッキングされたサイトのウェブマスターを引き続きサポートしていきます。ハッキングされたウェブサイトからの復旧をどうすれば Google がより適切にサポートできるか、ウェブマスター ヘルプ フォーラムGoogle ウェブマスター コミュニティへご意見をお寄せください。


上記のようなスクリプトを用いた CSV ファイルのダウンロードは、長年様々なサイトやツールにおいて利用され、検索クエリやインプレッション数、さらにクリック数やランキングといった情報の取得に活用されてきました。しかし、そこで取得できるデータは新しい検索アナリティクスのものではなく、すでに廃止された ClientLogin API に基づいたものでした。

当該機能は上記日程にて終了となりますが、これからは検索アナリティクス API が皆さまのお役に立つと私たちは考えています。すでに、新しい検索アナリティクス API について多くの活用例が報告されています。皆さまも、新しい検索アナリティクス API の有効な活用事例をお持ちの場合は、ウェブマスター ヘルプ フォーラムWebmaster Japan コミュニティにて私たちにぜひお知らせください!


押し付けがましくないアプリ インストール バナーが望ましい


アプリ インストール バナーは Safari(スマートバナー)と Chrome(ネイティブ アプリ インストール バナー)でサポートされています。バナーであれば、一貫したユーザー インターフェースを提供しながらアプリのインストールを促進でき、ユーザーもブラウジング エクスペリエンスを自分で制御できます。ページ コンテンツを隠してしまうことがなければ、独自のアプリ インストール バナーを実装することもできます。

ご不明な点がありましたら、ウェブマスター プロダクト フォーラムでお気軽にご質問ください。