ホラ吹きTBS

いまの日本のボクシング界には、スターが揃っています。まずはWBCバンタム級チャンピオン、山中慎介(帝拳)。

(トマス・ロハスをKOした山中慎介)
1982年滋賀県生まれ。高校時代に国体優勝、インターハイ2位入賞。専修大学ではボクシング部の主将をつとめ、卒業後に帝拳ジムに入門しプロデビュー。2011年にクリスチャン・エスキベルとの激闘を制してWBC世界王座を獲得。防衛戦ではビック・ダルチニヤンに判定勝ち、トマス・ロハスを壮絶KOと強豪を連破してV2に成功しており、いまや日本ボクシング界のエースといえるでしょう。明日は、元世界王者のこれまた強豪、マルコム・ツニャカオを挑戦者に迎えたV3戦に挑みます。


明日の興行はトリプル世界戦で、昨年の6月に井岡一翔(井岡ジム)と王座統一戦で激闘を演じ、敗れたもののその闘志で世界的に高い評価を受けた八重樫東(大橋ジム)が、帝拳所属のWBC世界フライ級王者・五十嵐俊幸に挑戦する試合も行われます。また、三浦隆司(帝拳)は、同門の粟生隆寛から王座を奪ったガマリエル・ディアスに挑戦します。どれも注目の試合です。


この試合は、日本テレビ系で中継されます。単独の番組ではなく「深イイ話」枠内というのが気に入りませんが、このところ、帝拳ジム所属選手の試合はwowowでしか放送されないことが多かったので(西岡利晃とかお茶の間の人はほぼ知らんのだよなぁ)、久しぶりの地上波復帰は歓迎するべきでしょう。


テレビ東京では、WBAスーパーフェザー級王者「KOダイナマイト」内山高志(ワタナベジム)を擁しているし、長年ボクシング中継から遠ざかっていたフジテレビは、高校7冠を制覇した世紀の新人、井上尚弥(大橋ジム)をプッシュすることに決めたようで、4月16日には、後楽園ホールで行われるノンタイトル10回戦を生中継するという、異例の措置がとられます。



そして、TBSですよ。


http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130407/mrt13040720550004-n1.htm

亀田興が判定勝ちで6度目の防衛、WBAバンタム級

 世界ボクシング協会(WBA)バンタム級タイトルマッチ12回戦は7日、大阪市のボディメーカーコロシアムで行われ、チャンピオンの亀田興毅(亀田)が同級8位のパノムルンレック・カイヤンハーダオジム(タイ)を2−1の判定で下し、6度目の防衛に成功した。

 試合まで2度も挑戦者変更のトラブルがあった26歳の亀田興は、同じ左構えと対戦するのがプロ唯一の黒星を喫した2010年3月のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)戦以来だった。戦績は亀田興が31戦30勝(17KO)1敗、29歳のパノムルンレックが38戦36勝(19KO)2敗。日本のジムに所属する男子の現役世界王者は8人のまま。


亀田は、前回の試合で「メキシコの亀田」の異名をとる暫定王者ウーゴ・ルイス(メキシコ)と戦い、ルイスの信じられないほどの不甲斐なさ(あんなヘロヘロパンチは初めて見た)もあって判定勝ちを収めました。王座を統一して、次はスーパー王者のアンセルモ・モレノ(パナマ)との統一戦が義務付けられたはずなのですが、当然この試合は回避。このV6戦は対戦相手が2転3転したあげく、フライ級だったパノムルンレックがなぜかバンタム級にランクインするという、亀田ジム特有の寝技の強さがフルに発揮された試合でした。


試合の内容に関しては、パノムルンレックはルイスよりはるかにいいボクサーでしたが、亀田がやっているのはボクシングでもなんでもないので、勝ち負けははじめから評価の対象外です。ボクシングのルールでは明らかにパノムルンレックが勝っていましたが、亀田の勝ちになるのは当たり前のことです。


この日の中継は19時〜21時のゴールデンタイムに放送されたのですが、TBSは19時〜20時まで、1ヶ月前に行われた亀田兄弟の「世界前哨戦」と称する塩試合を録画放送するという暴挙に出ます。


何を考えてるんだTBSは。どこまでボクシングを冒涜すれば気が済むんだ。


いい加減に、「とにかく日本人選手が勝てば視聴者は喜ぶ」という人をナメきった認識を変えてほしいですね。TBSが作った映画『ROOKIES』もそうでしたが、対戦相手や試合内容のことはまったく無視され、とにかく主役が勝って感動的な歌が流れればそれでいいという演出は本当にやめてほしい。


試合前には、亀田はこんなことを言っていました。


http://mainichi.jp/sponichi/news/20130407spn00m050006000c.html

ボクシング:興毅 KO予告「アカンかったら“ホラ吹き興毅”と呼んでええよ」

 6度目の防衛を狙うWBA世界バンタム級王者の亀田興毅が大阪市内で公開前日計量に臨み、リミットの53.5キロで一発クリアした。あべのキューズモールに訪れた約500人のファンの前で、当日ラウンドガールを務める外国人モデルに数字を書いたボードを掲げさせ、KOラウンドを「3、5、8、10回」と予告した。

 KOラウンド候補を4つ示すアバウトな内容とはいえ、久々のKO予告パフォーマンスだ。「(地元の)大阪やし、調子乗ってもうた」と笑ったが、今回は自分自身にプレッシャーをかける意味が強い。過去2戦は判定勝ちで、納得いく内容ではなかった。最近は「世界クラスになると、相手もなかなか倒れへん」とKO予告を自重していたが「頭一つ突き抜けないといけない。そういう思いを込めた」とレベルアップのために封印を解いた。

 3戦ぶりのKO勝利をノルマに課した王者は「アカンかったら、“ホラ吹き興毅”と呼んでええよ。次の計量でホラ貝持って、はかりに乗るわ」と言って、さらに自分を追い込んでいた。(スポニチ)

これだってね、実際のところはTBSが言わせてるんでしょう。


亀田は今日の試合後、リング上でしきりに「すみません、すみません」と謝っていました。KOできなかったことへの謝罪か、不正に勝ったことへの謝罪かはわかりませんが、もうTBSと亀田家の蜜月も長くないと予想されますね。


こういうTBSのやり方は、亀田興毅の人間性を貶めることで視聴率を稼いでいるわけですから、亀田も人の親になったことですし、もう長くは耐えられないでしょう。そう遠くないうちに、回復不能な破局を迎えるのではないかと思われます。三兄弟が揃って引退して、TBSのごり押しを暴露とかしてくれたら面白いですね。


ハッキリいいますけど、スターが揃っているのにボクシングの人気が低迷しているのは、すべてTBSと亀田ジムの責任ですよ!


とにかく、TBSは一刻も早くボクシング中継をいっさい廃止し、井岡一翔をその呪縛から解放するべきだと思いますね!

今をブレない。

今をブレない。