「えっ、4億円超え!?」10年前の個体なのに走行距離272km ピッカピカの「特別なポルシェ」がオークションで落札 一体どんなクルマ?
918“ヴァイザッハ”スパイダーは次世代ハイブリッドハイパーカー
2024年11月に行われた、amfARとコラボしたRMサザビーズのオークションに2015年型のポルシェ 918「ヴァイザッハ」スパイダーが出品され、高値で落札されました。
ポルシェは、その70年以上にわたる歴史の中で、一貫してパフォーマンスとテクノロジーの最先端を行くクルマを作り続けてきました。
2013年、ポルシェは最先端のプラグインハイブリッド技術を導入し、効率を高めながらパフォーマンスを向上させたポルシェ「918スパイダー」で、卓越したエンジニアリングの新たなベンチマークを発表しました。
918スパイダーは、ほぼ全体が炭素繊維強化プラスチック複合材(CFRP)で構成されたシャシが特徴です。
その心臓部には、LMP2ル・マン プロトタイプ「RSスパイダー」に搭載されたものをベースにした自然吸気90度V8エンジンが採用されています。
ダイレクト フューエルインジェクション(直噴)と特許取得済みのポルシェ バリオカムインテークシステムにより、排気量1リッターあたり133馬力という卓越したパワーを発揮します。
918スパイダーには2基の電気モーターも備わり、1つはV8エンジンに組み合わされ、もう1つはフロントアクスルに駆動力を供給します。
モーターは284馬力の出力をアシストし、システム合計の最高出力は887馬力、最大トルクは944Nmとなります。
PDKの7速DCTと組み合わされ、フル電動から「ホットラップ」(先進のハイブリッドパワートレインから可能な限りのパフォーマンスを引き出す)まで、5つの異なる走行モードによって洗練された走りを生み出します。
ブレーキシステムには、フロントに6ピストンキャリパーを備えた直径410mm、リアに4ピストンキャリパーを備えた直径390mmの巨大なカーボンセラミック製ディスクを装備しています。
スムーズでリニアなハンドリングは、全輪ステアリング(4WS)を備えた全輪駆動によってもたらされます。
角度調整可能なリアウイング、ノーズの床下フラップ、ヘッドランプエリアのフラップは、選択されたドライビングモードと周囲の道路状況に応じて自動的に調整され、最大限の空力効率を発揮したり、ダウンフォースを追加します。
0−60mph(約96km/h)加速は2.5秒以下で、同時代のハイブリッド ハイパーカーのライバルであるフェラーリ「ラ・フェラーリ」やマクラーレン「P1」よりも速いのです。
そのモデル名にちなみ、ポルシェは918スパイダーをわずか918台しか製造していません。
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今回の極上の918「ヴァイザッハ」スパイダーは、米国に輸出されたわずか297台のうちの1台で、極めて少ない走行距離と望ましいオプションと相まって、由緒あるハイパーカーの代表的な例となる希少性を誇っています。
2014年11月に製造された、このシリアルナンバー「067」は、シルバーのパイピングが施されたガーネットレッドのレザー インテリアにGTシルバーメタリックのボディカラーという、非常にエレガントなカラーコンビネーションとなっています。
さらに、フロントアクスル リフトシステム、眩しさを軽減するインテリアパッケージ、ストーンガード、デュアルゾーンオートエアコン、ホームリンクシステム、レザーで縁取られたマルチファンクション スポーツステアリングホイール、フルフィルムラップデリート、25フィートのケーブル、ブルメスター HI-FI サラウンドサウンド インフォテイメントシステムとストレージコンパートメントがオプション装着されています。
2015年1月に最初のオーナーに引き渡され、これまで3名のオーナーにわたりましたが、現在の走行距離は170マイル(約272km)です。
このセンセーショナルな918「ヴァイザッハ」スパイダーは、ほとんど運転されることなく、所有権の連鎖が非常に短いため、シュトゥットガルトのハイパーカーの息を呑むような見本となっています。
オーナーズマニュアル、充電器、6点式レーシングハーネスなども付属しています。
この2015年型 ポルシェ918「ヴァイザッハ」スパイダーは、2億6900万USドル(1USドル=150円として、4億350万円!)で落札されました。