明けましておめでとうございます

     

 

    「平和で 穏やかな年でありますように」

「ぼくはお金を使わずに生きることにした」マーク・ボイル著

 

『昔の僕は 季節の移りかわりに本当の意味で

気づくことなく過ごしていた。街で生活していると 

このすばらしい変化の兆候を読みとるすべを

なくしてしまうんだ。一方 自然に囲まれて

暮らしていると その特性にずっと敏感に

ならずにはいられない。

季節の変化には魔法のようなところがある。

ちょうど 地平線からちらっと顔をのぞかせた太陽が

夜の終わりと朝の始まりを意味するように 

冬が終わったと感じる その瞬間を特定できるのだ。』

 

「ぼくはお金を使わずに生きることにした」

マーク・ボイル著の中の一章だ。

 

イギリスで 1年間お金を使わずに生活する実験をした

29歳の若者マーク・ボイル。

不用品交換で入手したトレーラーハウスに

太陽光発電パネルを取り付けて暮らし 

半自給自足の生活を営む。現代の「森の生活」

と本の帯に書いてある。

 

私が花に顔を近付けて見る 空の雲を毎日仰ぎ見る

冬の季節から春の訪れをふっと感じる

空気の香り 冷たさ 纏わりつき。

雨 雪の後に 木々の枝の滴りが 

日の光を通して キラキラと輝く様への驚き。

北から谷筋を走るように吹いてくる強い風

その時に唸る杉の人工林の不気味さ。

それを感じるのは 

街から自然の中に身を置くようになってからだ。

 

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窓際の葱

 

秋の初めに 畑から引き抜いた葱をもらった。

濃い緑の葉は美しく 美味しく

肉と豆腐と一緒に炊いたり チヂミのように焼いたり

勿論 味噌汁の具にしたりと楽しんだ。

 

下の白い茎は 根を少し残して切り

土を入れた植木鉢に植え 

も一つは 水を入れた大きな湯呑みに差した。

雪が降るまでは外に置き 

少し前から「小屋」の窓際に置いている。

 

窓から差す 暖かい南の日差し。

あれよあれよという間に 浅い緑の葉は伸び始め 

ハサミで切り もずくの上に載せたり 

卵で綴じて丼にしたり。

毎日その成長を見ながら 

野菜作りをする人の楽しさを思う。

 

いつまで この二鉢の葱は次々と葉を伸ばし続けるのか。

年が明けたら ホームセンターで

ヒヤシンスの球根を一個買おう。

水を入れたガラスの器に その球根を載せ

窓際に置いたら 小さな花を幾つもつけて咲くだろう。

雪の日 京都行き

23日 午前9時

ひょろりと上に伸びたクロモジの木。

水っぽい雪の重みで 木の枝が折れた。

芯止めにする時に切る 上に伸びている枝だ。

引き千切られた木は 白い内部を見せ痛々しい。

春の芽吹きを楽しみに待とう。

 

午後1時に 夫の運転する車に乗り京都へ行った。

北白川にあるバプテスト病院の眼科へ。

6月に緑内障の検査をした。 

半年間の様子見をして 今日がその予約日。

結果は問題はなく 又半年後に様子を見ようとなった。

点眼液も必要なく それを言う若い先生も

嬉しそうだと私は感じた。

 

病院に行く前に 北白川にある

「バックス画材」に立ち寄った。

夫はセメント糊 私はケント紙とホッチキスを購入。

見るものどれもが魅力的で 欲しくなる。

画材屋が大好きだ。

 

私の住む集落と京都は 車で約1時間の距離。

雪の積もった村から 暖かい京都へ。

行きは大原で雪景色が終わり 帰りは雪景色が始まる。

初冬の一日

なんの足跡だろう

ざらめ砂糖のような雪の上に

鳥か 小さな獣の足跡が続く。

はらりと落ちた銀杏の葉が その上に落ちたのか

優しい姿の銀杏の葉だ。

 

銀杏の木の枝は 今はもう葉を全部落とした。

地面は落ちた葉で覆われて 

雨や雪と相まり 土に還る様をしているのだな。

 

今日(19日)は 横殴りの雪が

晴れ間と曇り空の間に 冷たく降った。

服についた雪は すぐに溶けた。

晴れ間には 枝についた水滴がきらきらと光り

曇り空には 灰色の重い雲が

小さな人間の世界を 押しつぶすように流れていた。

 

晴れ間に 野茨の赤い実を見つけた。

そして 冬苺の艶やかな実も。

ちょっとした 飾り物を作るのに

赤い実が欲しかったからだ。

 

ストーブの上でコトコトと炊いた物や

温かいスープが美味しい。

具沢山の粕汁には 少しの味噌を加える。

最近は こんなものを食べて暮らしている。

雪が降った

15日 夕方

昨日 霙のような雪が降った。

水をたっぷり含んだ 大きな牡丹雪は 

屋根にも15センチほど積もり 

それが 今日 太陽の光を浴びて 

屋根から雨のように ポタポタと

忙しなく落ちる。

 

木々の枝に溜まった雪が キラキラ光り

ただただ美しいと思う。

 

夜になり 

今年の短い秋に ペンキを塗ったトタン屋根から

ザザーっと音を立て滑り落ちた。

 

これから来年の春までの 雪の中の季節の始まり。

「小屋」のそばの山に立ち昇る靄が 瞬時に姿を変える。

暗くなる前の 初冬の景色の移り変わり。

誰彼に 話したい。

紅葉と銀杏の葉

紅葉と銀杏の落ち葉

外の雨水を溜めているバケツに 薄い氷が張った。

指で押すと 儚く割れた。

夜に 雨が降ったのか

それとも 夜露か 雪なのか

「小屋」の周りの落ち葉が濡れていた。

枯れた茶色や赤の落ち葉は

濡れて色がより深みを増した。

初冬の美しい姿だ。

 

いつも歩くゆるい坂道に

大きな紅葉と銀杏の木がある。

見上げると 銀杏はほとんどの葉を落とし

鋭い枝の樹形を 空を後ろに現した。

小さな赤や茶の葉が ハラハラと落ち

落ちた葉は ふかふかと靴の下に感じる。

 

自然は日々姿を変える。

それを アスファルトの道路の上に

落ちている葉っぱにも 感じる。