夜行バスにトイレは必要か? あえて「トイレなし」にするバス会社も その理由とは 2017.01.28 乗りものニュース編集部 71 Tweet いいね! お気に入り tags: 高速バス, バス, 車両, ウィラー, 夜行バス, 関東バス, シート 夜行高速バスでは一般的な設備になっているトイレ。あると安心な一方で、あえて積極的には搭載していないバス会社も存在します。背景にはどんな理由があるのでしょうか。 「トイレ付き」のほうが売れない? 2017年2月、ウィラー・エクスプレス・ジャパンが新シート「ReBorn(リボーン)」を搭載した夜行高速バスの運行を開始します。全18席がそれぞれ「シェル」で覆われ、個別空間がつくられているという、同社のなかではハイクラスに位置付けられるバスです。しかし、その車内にトイレはありません。 トイレあり、トイレ無し、多くの夜行高速バスが発着するバスタ新宿(2016年11月、中島洋平撮影)。 夜行高速バスにおいて、車内トイレの有無はバスを選ぶ際のポイントのひとつ。予約サイトの多くに、「トイレ付き車両」に絞り込んで検索できる機能が備わっています。しかしウィラーではあえて積極的にトイレを設けてはいないといい、ウィラー・アライアンスの池 あい子執行役員は、その理由について以下のように話します。 「10年ほど前に4列タイプの『リラックス』シート搭載車両を導入したとき、トイレ付きとトイレなし車両を同額で用意したのですが、トイレ付きのほうが売れ残ることが多かったのです。当時、おもなターゲットである20代から30代の女性より、車内のトイレに対して『においや音が気になる』『恥ずかしくて使えない』『トイレ無しのほうが清潔感がある』などの声がありました」(ウィラー・アライアンス 池 あい子執行役員) その後、広めのトイレを備えた車両を導入しても、そのトイレに対して特段の好評価は得られなかったそうです。これらの声を受ける形で、ウィラーではメーカー標準仕様でトイレが付いている2階建て車両を除き、トイレを導入していないといいます。ただ、池さんは「お客様の年齢層も10年前より広がってきており、さらにターゲットを拡大するにあたって、トイレの有無をもう一度考える余地はある」と話します。 ウィラーのバスではおよそ2時間に1度、高速道路のSAやPAでトイレ休憩を行うほか、走行中にどうしても我慢できなくなった場合は、乗務員に声を掛ければ最寄りのSAやPAなどへ緊急的に停車することもあるそうです。 【次ページ】車内トイレ、路線によって利用率に変化も テーマ特集「【高速バス特集】もっと格安・快適に移動したい! 高速バス予約のコツと乗車のポイントを徹底紹介」へ [動画] がみさんが100万円のカメラに驚嘆! これは撮り鉄がはかどるぞ 1 2 3