──東大だけでなく、多くの有力大学で男女比に偏りがあります。
1946年の共学化以降、東大の女性学生はほとんど増えていない。東大の女性学生比率は2002年度に17.7%、22年度に20.1%と、わずかに改善しただけだ。ほかの国内大学も状況は変わらない。京都大学の女性学生比率は21.9%、早稲田大学の同比率は38.3%だ。
一方、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)の女性学生比率は
54.8%、イギリスのオックスフォード大学の同比率は52.8%と、国内の大学と比較しては
るかに高い。
東大は理系学生が多いから女性学生比率が低いといわれることがあるが、アメリカのマサチューセッツ工科大学の同比率は48%、カリフォルニア工科大学の同比率は43%だ。これらの工科大学には理系学部とは異なる分野もあり、一概に比較はできないが、それでも東大の女性学生の少なさは目立つ。
東大の女性学生が少ない一因は構造的差別(性別など特定の属性を持つ人が平等な機会を与えられず排除される状況)にある。女性、とくに地方の女性は「女子は勉強しなくてよい」「女子なのに東大なんて」など時代遅れの言葉を周囲から投げかけられることが少なくない。これでは東大を目指そうとする女性は少なくなってしまう。東大の女性学生からは「男性ばかりの環境で差別的な扱いを受けやすい」などの声も上がっている。
──日本の大学は教員の女性比率も低いです。
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