文藝春秋「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」
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文藝春秋2015年9月号 芥川賞発表 受賞作二作全文掲載 2015年8月7日 発売 pic.twitter.com/zneMAEr8YM
2015-09-06 20:17:35芥川受賞の又吉さん、羽田さんの受賞作品が掲載された文藝春秋2015年9月号、ジャーナリスト由利俊太郎氏による「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」という記事。7月中旬以降の政治的動きを概観したものだが、昨冬の時点で新国立競技場計画に関わるゼネコンと設計JVからの生々しいコメントが踊る。
2015-09-06 15:31:04文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~ザハ案では震度7に耐えられないじゃないか内輪の関係者の間で大騒ぎになっている。構造設計はこの巨大な建造物の耐震性をどこまで確保できるか、苦しみ抜いていたという。事実基本設計はズルズル何ヶ月もずれ込んだ。
2015-09-06 15:39:15文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~アーチの足元を強固にするためには巨大な基礎杭を地面に深く打ち込む必要がある。地下には沢が流れており、地盤がもろい土地柄。こうした場所で杭を固定するためには地中にコンクリートを大量に流し込む必要が出てきた。
2015-09-06 15:42:44文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~海上に空港を建設するくらいの膨大なコンクリート作業になる。実施設計を進めれば進めるほど、費用は日々百億円単位で膨れ上がっていった。設計JVに参加した設計士によると、地震に逢うと揺れがとにかくひどい。
2015-09-06 15:47:08文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~二本のアーチがしなり出すとなかなか止まらず、二本の間に張り巡らせた天井膜が引きちぎれてしまう懸念すらあった。と打ち明ける。設計三社からも徐々に「ザハ案ヤバイよな」と耐震性を不安視する声が出始めた。でも、
2015-09-06 15:49:23文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より~日建設計は結局、ダンマリを決め込み、他の二社「うちは構造担当じゃないから」と逃げを打ち、会社を挙げて危険性を訴え出ようとはしなかった。国家的大プロジェクトで時計の針を巻き戻す勇気がなく頬かむりをしてしまった
2015-09-06 15:52:34文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~巨大な免振装置を土台部分に多数設置し、揺れを防ぐ変更にした。これがさらに膨大な費用を生む要因になった。キールアーチの足元にかかる荷重を少しでも減らすため、側壁自体にもたせられないか。メーカーにも打診。
2015-09-06 15:55:49文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~キールアーチに載せる骨組みに軽くて丈夫なチタンを使うという提案も出た。竹中工務店がドーム球場で施工実績をもっていたからですが、ところが、試算した結果チタンを使うとさらに数百億円の上乗せになった。
2015-09-06 15:58:06文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」より。~もはや総工費三千億円突破は免れない。検討を真剣にやればやるだけコストはかさみ、机上の空論に近づいていった。年は明けて2015年。ラグビーに間に合わせると猶予はない。いよいよ行き詰まりを覚えるようになった。
2015-09-06 16:02:57文藝春秋2015年9月号、由利氏記事「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」を読んでいると、私がブログを通じて2年前に予想し警告していたameblo.jp/mori-arch-econ…最悪のシナリオどおりに事が進んでいたようで、現実が俺のブログ記事をパクっていったんじゃないかとさえ思える。
2015-09-06 16:07:38文藝春秋2015年9月号は、芥川受賞の又吉さん、羽田さんの受賞作品が掲載されたこともあり、かなりの部数が出ていると思いますが、ジャーナリスト由利俊太郎氏による「新国立競技場遅すぎた白紙撤回」という記事は秀逸。まだコンビにも並んでいると思いますので皆様ぜひ読んでみてください。
2015-09-06 16:11:57日本の国土は豊かな自然に恵まれる一方、自然災害が多く、人々の生活を守る建設土木業は国防産業なのです。今は陸上養殖の取り組みに燃えています。 建築エコノミスト森山のブログ ameblo.jp/mori-arch-econo 建築エコノミスト森山のメルマガ mag2.com/m/0001