テルマエロマエの映画化が100万円でTVがつまらない理由
今、テレビ番組でテルマエロマエの作者さんが映画化までの流れを話してたんだけど、「原作使用料として100万円入金されるからよろしくね」っていきなり言われて終わっちゃったんだって。金額も勝手に決められてたんだって。そりゃ原作者の意向なんてまるまる無視のひどい実写化が横行するわけだ…
2013-02-23 20:29:03社会が貧しいと、クリエイションに価値があるのではなくそのクリエイションで財を創出する為の資本を持っていることのほうが価値があると謂うことになるんだよね。
2013-02-24 00:13:16そう言えば、「テレビは何故面白くなくなったのか」と謂うような話がRTされてきたけど、もっと身も蓋もない本質論を言えば、今のビジネス感ではアイディアや企画は個人の単純労働だから賃仕事であって、本当に価値があるのはそれに資本を投じて具体化するシステムだと思われてるからでしょう(笑)。
2013-02-24 00:47:20そのシステムにとっては個人の創意や工夫なんてそんなに価値のあるものではなくて、テレビビジネスの中核となる価値とは、それに資本を投じて具体化するシステムのほうだ、と謂う感覚がある限り、テレビは面白くならないですよ(笑)。
2013-02-24 00:48:39その感覚においては、本当に視聴者を楽しませているのはテレビシステムのインフラであって、個人のアイディアや企画なんて幾らでも取り替えの利く消耗品の燃料みたいなものだと思われているわけでしょう。そりゃあ、そんな前提で面白いものが創れるはずがないですよ(笑)。
2013-02-24 00:51:20「幾らでも取り替えの利くものには価値がない」と謂うのは市場原理からして当たり前でしょう(笑)。だから今のテレビはつまらないんですよ。
2013-02-24 00:53:26今の日本では、コンテンツビジネスにおいても「個々の創意の代替不能性なんて虚構であって、その虚構をインフラのシステムが維持しているんだ」って料簡でしょう。それは普通に市場原理で考えても価値が生み出せるはずがないんですよ。
2013-02-24 00:55:11山に行ってストーブにくべる薪を取ってくるような料簡でクリエイターを扱っていれば、それは面白いコンテンツが出来る道理がない。そう謂うのを文化的な貧しさって謂うんだろうね。
2013-02-24 00:57:35論より証拠で、今のアニメシーンを見てごらんなさい。アニメを創る為の個別の原作なんてストーブにくべる薪以下の扱いですよ。さっきのテルマエ・ロマエの一〇〇万円の話じゃないけどさ、数十億円のリターンを得る為のアイディアを一〇〇万円で買おうと思ってるわけですよ。
2013-02-24 00:59:36んで、しかもその上に、数十億円稼げるコンテンツの中核的なアイディアを提供した人間に一切口を挟ませないようなシステムが出来上がっているわけですよ。それで文芸の世界が面白くなるわけがないでしょう。
2013-02-24 01:01:17もうちょっと詳しく言うと、マンガや小説の原作の映像化権って、間に入っている版元の然るべき部署が勝手に管理している場合が多くて、今は大体そう謂う契約になっているわけね。だから、テルマエ・ロマエみたいに作者の頭越しに話が決まって、もらえるお金まで他人が決めちゃうわけ。
2013-02-24 01:03:44結局ですね、小説やマンガを具体的な雑誌や書籍と謂うパッケージ化して売るシステムのほうに価値があって、そのコンテンツを創造する作業は平準化された労働で、幾らでも代替出来るのだと謂う認識であれば、個々のコンテンツが平準化された大量生産品なのは当たり前なんですよ。
2013-02-24 01:11:58一応押井守シンパ。ボルヘスの「疲れた男のユートピア」は名作。灰羽連盟は奇跡的なバランスの傑作。サンサーラナーガは早過ぎたゲーム。