これは民主主義に限らないことですが、一部の人間だけで物事を決めないでコンセンサスを得ることがなぜ重要かと申しますと、第一に良く言うと公平感の維持。悪く言うとガス抜きです。いつも一部の人間だけで物事を決められてしまうと、それがどんなにうまくいっていたとしても(続
2012-09-08 10:37:45受)必ず「知らないところで知らない奴が勝手に物事を決めている。密かに自分たちのためにならないことをしているのではないか」という疑念を抱かれるようになってしまいます。意思決定に携わる一部の人間達がどれだけ献身的な態度で臨んで良い仕事をしたとしてもです。(続
2012-09-08 10:41:12受)人間の集団を崩壊させる最たるものは疑心暗鬼です。一度疑いが生まれると、金銭面な分配をたっぷり受けても「自分が本来受け取れる額はもっと多いのではないか。誰かがピンはねしてるかもしれない。あいつらの決めた額だから信用ならないな」と思ってしまうし、(続
2012-09-08 10:45:43受)対外的な交渉で集団の利益になる結果を引き出せたとしても、「もっと有利な結果を引き出せたのではないか。そうしなかったのはあいつらが何らかの利益を得ているからではないか」と思われてしまうようになります。そこまで信用を失うと、次はどうなるか(続
2012-09-08 10:49:11受)不満を抱いた人たちが集団のために働かなくなります。集団の維持に必要なお金を出し、必要な仕事を分担することを嫌がるようになります。罰則を設けて取り締まったとしても、不満の根っこである不信感を解消できなければ、みるみるうちに集団のために働く人がいなくなっていきます(続
2012-09-08 10:54:16受)そうなると、物事を決めていた一部の人達の間でも「どれだけ頑張っても皆の心が離れてしまうのは、我々の仲間の中に間違ったことをした奴がいるからではないか」という疑念が生じ始め、意思決定そっちのけで「失政の責任を問う」という名目のもとに責任をなすり付け合うようになり、(続
2012-09-08 11:01:14受)「失政の責任者」とされた人物を失脚させて溜飲を下げたり、新しい指導部が登場して「失政を改めろ」とばかりに改革を断行したりするのですが、人間や方針をコロコロ変えるのに時間を取られて、これまで機能していた一部の人間で意思決定をするプロセスも麻痺してしまい、(続
2012-09-08 11:06:41受)ますます集団の運営がうまくいかなくなります。そうなると、意思決定に関わっていない大多数の人々の「あいつらは我々のためにならないことをしているのではないか」という疑念が、「ああ、やはり奴らに任せていてはダメだ」という確信に変わります。(続
2012-09-08 11:09:29受)それでも意思決定からずっと阻害されていると、「奴らに変わって自分の手で集団を動かす」という発想をなかなか持てないので革命は起きません。「集団なんか知ったことではない。自分の利益は自分で確保する。自分の安全は自分で守る」と皆が思うようになり、(続
2012-09-08 11:14:23受)革命を待たずして集団が実質的に崩壊してしまいます。残骸だけは残っているから、消滅よりも厄介ですね。「知らない人が全部決めているから、自分たちがどんなに不公平に扱われてるかわかったものではない」という疑心暗鬼は、これほどの致命的な影響をもたらすのです(続
2012-09-08 11:25:39受)だから、すべての人に意思決定のプロセスに参加させ、その過程でじっくり話を聞いてやって、「議決の中に私の意見が反映されている。満足だ」「意見は通らなかったけど、議論の場に出してもらって通らない理由について満足の行く説明を受けたから心残りはない」と思わせ、(続
2012-09-08 11:31:10受)集団運営に対する疑心暗鬼を軽減することはとても重要なんです。集団の運営から疎外されている人間の疑心暗鬼は、疎外されていない人間に感染してみるみるうちに広がっていきます。貧民に共鳴して「貧民を無視する政府は許しがたい」と主張をする貴族などはその典型ですね(続
2012-09-08 11:41:52受)だから、「集団においては皆は平等ですよ。意思決定の過程でちゃんと皆の話を聞いてやりますよ。納得させるのも仕事のうちですから」という建前で動かす近代民主制は、建前が機能していると信じている人が多い限りにおいては、集団の求心力を維持するという点で極めて優れた体制なのです(続
2012-09-08 11:46:01受)納得できる理由がないと、税金を取られたり、法律でいろいろなことを制限されたりするのは不快なだけですからね。これだけ複雑になった社会で払った税金がどう役立っているかを把握するのは専門知識がない人間には困難なので、税金を使う意義や法律を守る意義を懇切丁寧に説明するより、(続
2012-09-08 11:51:52受)「ちゃんと話を聞いてもらってすっきりした。ここまで私を気にかけてくれるなら、喜んで税金出しますよ」と納得させて協力を引き出すほうがベターですね。口先で納得させて実際は損を押し付ける詐欺師のような人間が出ることを差し引いても、疑心暗鬼で崩壊するよりはマシであると思います(終
2012-09-08 12:00:46千葉県館山市在住。関西からの移住者です。ひょんなことからエコウォークの事務局(現在、開店閉業状態。。。)や、地域の農家さんとのコラボレーション企画、自分が住んでる古民家の改装などスローペースでやらせていただいております。2011年、地元の農家さんと地域密着情報発信基地「百笑園」をオープンしました。塾講師もやってます。