(1)博多駅。今年ステーションシティとして再オープン。名古屋駅、大阪駅に続いて駅に直結した大規模商業施設。井筒屋ではなく阪急が入居。駅前広場にヘンリー・ムーアの彫刻。市民の募金で製作されたそうで、いい位置に置かれている。
2011-11-28 13:57:48(2)福岡朝日ビル(竹中工務店)と西日本シティ銀行(磯崎新)。磯崎さんは都市から撤退と言いながら街路との接続などアーバンデザインが秀逸。
2011-11-28 13:59:08(3)キャナルシティ。増築部部分であるイーストビルが完成して博多駅前通りとの接続がよりスムーズに。ファーストファッション+1階の全面アルミサッシ+2階以上は壁面緑化+カーブした動線+自然石風の舗装など典型的な郊外SCの意匠。
2011-11-28 14:01:22(3)続・キャナルシティ。実際に来たのは初めて。曲線を多用しためくるめくシークエンス。祝祭性。賑わいの演出。素晴らしい。よく見ると吹き抜けの下からショップがまるで見えず、実は反商業的。建築主がジャーディの意匠を信頼し、存分に腕を振るわせた様子が窺えた。
2011-11-28 14:04:53普通は手すりをガラスにして下からでも看板を見せるよう工夫するのだろうが、下から見えるのは手すりと柱の列で、そこに特徴的なパターンのグラフィックが重なり、そのことで全体の統一感が生まれているように見える。
2011-11-28 14:06:41(4)春吉地区のイル・パラッツォ。隣のラブホテルも実は同じオーナーの持ち物だという。基壇に乗っかった墓標のような構成が素晴らしい。ロッシのように理論家であってコマーシャルな建築をこなせる人は珍しい。
2011-11-28 14:09:52(5)天神中央公園+アクロス福岡+福岡市役所。公園は県庁の東公園への移転により創出されたらしい。福岡は航空法による高さ制限があり、40m前後の建物しか建たないらしいそうだが、そのことで空地と建築の距離がとてもタイトで緊張感がある。
2011-11-28 14:15:13ひとつ言えることは福岡では外国人建築家がいずれのプロジェクトでも存分に腕を振るっていること。ジャーディ、ロッシ、アンバース。あるいはネクサスのコールハースたちも。福岡地所の榎本一彦さんはじめ、建築家に存分に腕を振るわせる、建築主としての力が高いのだろう。
2011-11-28 14:32:44(5)福岡市役所。端部が少しだけ膨らんでいる。井口氏によれば、竣工当時はとても謎の配置だったという。今はイムズ・ソラリアプラザ・岩田屋・大名をつなぐ軸を受け止める屏風?のように機能し、端部の微妙な膨らみが効いている。1階はスパンを飛ばし、都市的なプラザを形成。
2011-11-30 10:03:11それはそれは。“@saitoshohei: @ryuji_fujimura 福岡市役所の計画、当時菊竹事務所に在籍していた大江匡さんも関わっておられたとか。ちなみに広場が緑化?されたのは、つい最近のことです。”
2011-11-27 18:37:46(6)博多大丸とエルガーラ。全体にイタリア風の意匠。ガレリア内部にカフェなどの機能の一部がはみ出しているのでとても自然に見える。ガレリアは全部が道路ではなく、一部は公開空地なのだという。公開空地の運用については福岡市は比較的柔軟だというが、なぜか福岡にはオープンカフェが少ない。
2011-11-30 10:03:29(7)西鉄天神駅。駅上部の大規模なバスセンターは渡辺通の新川橋から薬院新川の上空を道路とし、線路沿いに長大なスロープを設置することで実現したという。同様の立体的な駅ビルとバスセンターのコンプレックスは渋谷マークシティ、名古屋名鉄バスセンターなどでもみられる。
2011-11-30 10:05:16(8)天神駅に隣接するソラリアプラザ。隣接する警固公園との連続性は魅力的。1階のアトリウムの南側に、まるでビルの専用の庭のように警固公園が広がっており、すぐに外部に出ることができる。アクロスといい、ここといい、都市公園とビルの連続性は魅力的。他の都市にはあまりないのでは。
2011-11-30 10:06:05(9)岩田屋本店と新館。きらめき通りを挟むことで大名から天神駅、福岡市役所を経て天神中央公園、さらには旧福岡公会堂貴賓館を経て福博であい橋、中洲へと至る小さな都市軸が大規模開発が連単することで形成されてきている。
2011-11-30 10:06:40(10)博多リバレイン。1970年代から協議を続け1999年にオープン。上階の博多川側にある大きなアトリウムは日建設計の十八番。福岡アジア美術館、博多座、ホテルオークラなどが揃っているがルイ・ヴィトンが撤退するなどやや低迷。佐世保のデパート玉屋が入居する話もあった。
2011-11-30 10:07:00(11)川端商店街。一時は子供たちがキャッチボールをして遊ぶほどだったというが、今はだいぶ人が戻っている。キャナルシティに接続していることもあるだろう。川端に本店を構える老舗は博多駅やキャナルシティ、天神などに支店があるケースも多いという。
2011-11-30 10:08:06(12)博多川は埋め立てて道路する構想もあったという。確かに国体通りで止まっているはかた駅前通りが昭和通りにまで接続することができる。悪臭に満ち、メタンガスが泡を吹いていた時代である。埋め立てずに川を残したことで近年になって徐々に川を向いたビルが現れ、新しい魅力となりつつある。
2011-11-30 10:09:00博多部は町人の街なので敷地が細かく、合意形成に時間がかかるのに対し、福岡部は武士の街だったので敷地が大きく、開発計画がまとまりやすかったという。博多部が合意形成に手こずっているうちにバブルが崩壊し、玉屋は撤退、大丸は移転し、商業の核を失ってしまった。既存の都市構造の問題が大きい。
2011-11-30 10:09:58博多部の商業は弱体化したが、博多祇園山笠やどんたくなどの有名な祭りは博多のもので、アイデンティティは維持している。コミュニティは根強いが商業環境の再構築は課題。博多駅からキャナル、天神に向かう大きな歩行者の流れを枝分かれさせるだけの引力を持ちうるか。
2011-11-30 10:10:16リバレインは例外的だが、福岡市内ではいずれの大規模開発もアーバンデザインとして成功しているように見えた。開発がうまく連続し、歩行者を誘導している。これだけ開発が都市構造の一部となって機能している都市も珍しい。横浜、神戸くらいではないか。
2011-11-30 10:10:25福岡は日本では珍しくタワーのない都市である。福岡空港が市街地から近いことから高さ制限があるためである。歩きやすい都市空間には高さ制限から来る高い建ぺい率と空地への隣接性が少なからず影響している。福岡の魅力として語られる「空港が近さ」は別の形でも効いている。
2011-11-30 10:10:50