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ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)の実機レビュー
CPU | Ryzen 3 7335U Ryzen 5 7535HS Ryzen 7 7735HS |
---|---|
メモリ | 8GB ~ 32GB |
ストレージ | 256GB ~ 1TB SSD |
画面 | 16型 16:10 |
画面種類 | 1920x1200 非光沢 ・45%NTSC ・45%NTSC タッチ ・100%sRGB |
質量 | 約1.7kg(45Wh時) |
バッテリー | 45Wh / 71Wh |
価格[税込] | 9万円台~ |
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)は、16型の大きな画面で作業をすることができるノートPCです。ノートPCはデスクに置きっぱなしという方は、このくらいのサイズがあると作業がしやすいでしょう。
100% sRGBのディスプレイを選択することもできます。
また、メモリの交換や、SSDの増設を行うことができ、後から容量を増やすことも可能です。
Ryzen 5 7535HS、16GBメモリ、512GB SSDで9万円台と、コスパも高めです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 7 7735HS、32GBメモリ、1TB SSD、100% sRGB液晶
セール情報
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目次
お忙しい方は、「ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)の特徴」のみお読みください。
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)の特徴
16型の大画面ディスプレイ
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)は、16型の大きな画面を搭載しており、作業がしやすいです。
最近は、14型の画面サイズが流行りですが、これだと文字が小さく感じるという方も多いと思います。どこにも持ち運ばないのであれば、このくらいの画面サイズのほうが文字が見やすく、眼にも優しいと思います。
テンキー付きのキーボード
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)は、テンキーも搭載しており、しかも3列ではなく4列あるので、打ちやすいです。
ただ、BackspaceキーやEnterキーの列との隙間があまり空いておらず、Backspaceキーがやや小さめなので、このキーを打つときに右隣のキーも一緒に打ちやすいです。もう少し隙間が空いていても良かったと思います。
比較的高いコストパフォーマンス
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)は、Ryzen 5 7535HS、16GBメモリ、512GB SSDのスタンダードな構成で、約10万円で販売されています。指紋センサーや、キーボードバックライトも標準で付いていますし、16型液晶の機種はやや割高になることを考慮すると、コストパフォーマンスは比較的高いと思います。
アルミニウムボディを採用
樹脂製のボディのノートPCであれば、もう少し安いこともありますが、本製品は天板にアルミニウム素材を採用しており、見た目も悪くありません。なお、底面は樹脂製です。
100% sRGBの液晶のモデルもあり
安いノートPCはディスプレイの色域が、45% NTSC(約60% sRGB)くらいの色域が多いですが、本製品は、100% sRGBのディスプレイを選択することも可能です。
45% NTSCだと色がくすんで見えます。ビジネス用途ならこれでもいいですが、画像や映像を標準的な色で見たいなら、100% sRGBのディスプレイがおすすめです。
メモリの交換が可能
本製品は、メモリを交換することも可能です。何年後かに、16GBでは足りなくなってきたと感じたら、PCを買い替えなくても、メモリだけ増やしてPCを引き続き使うことが可能です。
M.2 SSDを増設可能
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)は、標準で搭載されているSSDの他に、空いているスロットもあり、ここにM.2 SSDを増設することができます。Amazonなどで安くM.2 SSDを購入し、自分で取り付けるのもいいでしょう。なお、パーツの交換・増設は自己責任でお願いします。
SDカードスロット搭載
本製品は、フルサイズのSDカードスロットしているのもメリットです。RAW現像などを行おうと思っている方は、SDカードスロットがあると便利です。100% sRGBディスプレイを選択すれば、RAW現像などの用途にも使えるでしょう。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 画面が大きいので、Webページや文書ファイルが見やすいです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 画面が大きく、動画鑑賞も快適です。100% sRGBのディスプレイであれば、映像も綺麗です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 100% sRGBのディスプレイであれば、画像編集の用途にも使用できます。 |
動画編集 | △~○ | Zen 3+世代のCPUを搭載し、フルHD解像度の簡単な編集ならできるでしょう。 |
ゲーム | △~○ | 原神クラスの軽いゲームなら、グラフィック設定を下げることでプレイできるタイトルもあります。なお、ゲームをするなら、内蔵GPU性能の高いRyzen 7がいいと思います。 |
ディスプレイのチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)のディスプレイは、16型、1920x1200ドットです。色域が「45%NTSC」と「100%sRGB」のものがあり、「45%NTSC」にはタッチパネルに対応したものと、非対応のものがあります。
今回は、「100%sRGB」のディスプレイで、比較的見やすいと思います。詳細は以下のタブをクリックしてください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)のキーボードは、前述したように、Enterキーの列とテンキーとの隙間がほとんど無い点や、「Backspace」キーと「\」キーがやや小さい点がデメリットですが、アルファベットキーは押しやすいです。
なお、アルファベットキーは、実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mm、キーストロークは約1.5mmでした。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)のパフォーマンスを、各種ベンチマークソフトを用いて確認します。
ここでは、「適応パワー・モード」と「パフォーマンス」の2つのモードで計測しています。
CPU
CPUには、Zen3+世代で、HSシリーズのRyzenプロセッサーです。世代がやや古いプロセッサーです。
今回、Ryzen 7 7735HSを搭載していますが、シングルコア性能は低めですが、マルチコア性能は比較的高めです。一般的な作業であれば、問題なく行えます。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
Ryzen 7 7735HSの内蔵グラフィックスの性能は、比較的高めです。簡単な動画編集なども行える性能です。ゲームも軽いものならできるでしょう。ただし、Ryzen 5 7535HSはやや性能が落ちます。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージは、PCIe-NVMe Gen4 SSDで比較的速いです。
~ ストレージ性能の評価 ~
なお、空いているM.2スロットに、手持ちのKIOXIAのPCIe Gen4 1TB SSDを増設してみたところ、きちんと認識され、速度も十分でした。
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットが搭載されており、速度は普通です。ただし、SDカード挿入後の出っ張りはあります。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、Thunderbolt4には非対応ですが、PwerDeliveryおよび映像出力には対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
100W Anker PowerPort III | ○ | ― | ― |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 (4Kモニター) |
○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4Kモニターへ繋いでみましたが、4K/60Hz/YCbCr444で出力できていました。
質量のチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)の質量は、16型ノートPCとしては比較的軽いほうだと思います。41Whバッテリーモデルなら、もう少し軽くなります。
付属のACアダプターは普通の重さです。
質量 | |
PC本体 | 1.884kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 301g |
バッテリー駆動時間のチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)のバッテリー容量は、今回は71Whと大きな容量です。カスタマイズできるモデルなら、45Whのバッテリーも選ぶことができます。
バッテリー駆動時間は標準的です。
Ryzen 5 7535HS モデル |
Ryzen 7 7735HS モデル |
|
(1) JEITA3.0(アイドル時) | 約 17.6 時間 | 約 15.6 時間 |
(2) JEITA3.0(動画再生時) | 約 10.0 時間 | 約 9.3 時間 |
(3) 動画編集ソフトでプレビュー再生 | ー | 4時間14分 |
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生させたとき。画面輝度は約120cd/m2
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
WebカメラはFHD画質で、映りも割と綺麗です。プライバシーシャッターも付いています。顔認証をするためのIRカメラは付いているものと付いていないものがあるため、注意しましょう。
スピーカー
スピーカーは、最大音量はやや低めですが、音質はまずまずで、ノートPC基準で10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。なお、プロセッサーのデフォルトTDPは35-54Wです。
CPU電力は、「適応パワー・モード」時が25W前後、「パフォーマンス」時は30Wと低めのCPU電力です。
CPU温度は、どちらのモードも問題ありません。
静音性のチェック
以下、静音性、表面温度、消費電力のチェックは「適応パワー・モード」でテストしてます。
標準的な動作音です。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
約22dB | 約28dB | 約36dB | 約42dB |
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
アイドル時:アイドル時
低負荷時:1080pのYouTube動画再生時
中負荷時:Premiere Proで、編集中の1080pの動画をプレビュー再生した時
高負荷時:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコード(x265)した時
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手のひらを置くパームレストの温度変化は重要です。
負荷をかけてもそれほど高い温度にはならず、パームレスト部分の温度変化もほとんどないため、快適に使えると思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
画面サイズが大きいので、その分消費電力は高くなっていますが、ゲーミングノートPCなどと比べるとかなり低いです。
アイドル時 | 低負荷時 [YouTube再生] |
中負荷時 [動画編集] |
高負荷時 [エンコード] |
9W | 15W | 28W | 42W |
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)の外観のチェックです。
シルバーのカラーで、指紋などが目立ちません。
天板は、アルミニウム製で上質なデザインです。
高さは17.5mmと比較的薄いです。
ポート類は、USB-C、USB-A、HDMIはもちろん、LANポートやSDカードスロットもあり、種類は豊富です。
ヒンジは約180度開きます。
底面は樹脂製です。
内部はご覧のようになっています。大きめのファンが搭載されています。
メモリは2つスロットがあり、交換可能です。
SSDはType 2242でしたが、Type 2280のものへも換装できそうです。
空きのM.2スロットもあります。
ACアダプターは65Wです。ケーブルが太いのでかさばります。
まとめ
以上が、ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)のレビューでした。
16型の大きな画面で作業ができるノートPCです。100% sRGBのディスプレイを選択すれば、くすんだ色ではなく、よりオリジナル画像に近い色で表示することができます。
また、メモリ交換や、SSDの増設をすることができ、拡張性が高い点も魅力の1つです。数年後、メモリやSSD容量が足りなくなってきたと感じても、PCを買い替えることなく、メモリやSSDを増設することで対応できます。
デメリットとしては、Backspaceキーの列と、テンキーの列の隙間が狭い点です。特に、Backspaceはキー自体が他よりも小さいので、このキーを押すときに誤って右隣のキーも押してしまいやすいです。ただし、テンキーが付いていることで、数字の入力はしやすいです。
16型大画面で、拡張性も高い
ThinkBook 16 Gen 7 (AMD)
特徴
- 16型の大画面
- 100% sRGBの液晶を選択可能
- メモリの交換やSSDの増設が可能
こんなあなたに
- 大きな画面で作業をしたい方
- 後からパーツの交換・増設をしたい方
- 価格9万円台~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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