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Case study 事例紹介

スヌーピー・ミッフィー・カナヘイなどのIPを活用!
書店を、女性客の目を引く華やかなコーデで彩る

クロロ(TXCOM)

#広告制作

この事例の担当者

※所属・役職は取材時点の情報

  • 河野共美の写真

    河野共美

    テレビ東京コミュニケーションズ

    テレビ東京コミュニケーションズ ゲーム会社、外資系映画配給会社版権管理部門を経てテレビ東京ブロードバンド(現テレビ東京コミュニケーションズ)入社。モバイル事業、Web事業、事業管理部などを経て、地域MDEC事業「カナコレ」を担当。

パートナー企業・自治体ご担当者さま

  • 梶野光弘の写真

    梶野光弘

    株式会社ブックファースト
    取締役・事業計画推進部長

目次

  • 親会社のグループ企業である台湾東販から台湾フェアの開催をブックファーストが勧められた。
  • テレビ東京コミュニケーションズでは、日本で人気の台湾に関するキャラクターを発掘しグッズ販売などをしていた。
  • 台湾東販によってブックファーストとテレビ東京コミュニケーションズがつながりコラボレーション企画が動き出す。

  • テレビ東京コミュニケーションズで発掘した台湾のキャラクター『クロロ』のグッズをブックファーストの台湾フェアで販売した。
  • 台湾フェア中は、レジ横のサイネージで『クロロ』の動画を放映した。
  • 台湾フェアの成功により、猫の日にちなんだ企画のPRイベントも実施した。

  • 平然とした陳列になりがちだった売り場を、お決まりではないコーディネートで彩れた。
  • 華やかな見た目から、女性客へのアプローチに成功した。
  • 猫の日にちなんだ企画のPRイベントにおいて、前年比で5倍の売り上げを達成した。

経緯

ブックファーストの台湾フェアに、現地の人気キャラクター『クロロ』を提案

梶野:
当社の親会社・株式会社トーハンのグループ企業である台湾東販(台灣東販股份有限公司)から「台湾フェアというものがあるんですけど、いかがですか?」と連絡があったのが最初のきっかけです。そして近年の台湾ブームもあったので、テレビ東京コミュニケーションズの担当者・河野さんにお話しをしたところからコラボレーションが動き出します。当フェアでは、台湾に関する書籍と合わせて、河野さんから提案された現地の人気キャラクター『クロロ』のグッズを販売しました。『クロロ』についても、期間限定のショップを東京駅ですでに出展されており、そのときの写真を見たり反響を伺ったりすると、すぐにイメージが沸きました。

台湾フェアを行ったブックファーストルミネ新宿店(以下、ルミネ新宿店)は、JTB ルミネ新宿select(以下、JTB)さんと横並びで営業しており、両店の間に共同で使うフェア台(売り場)を設けています。たとえば季節的にハワイ旅行をJTBさんが推している時期は、当社でもハワイの本を集めて置くようなコラボレーション企画を定期的にやっているんですね。その一環として、「台湾をフィーチャーしましょう!」と両店で話をしました。そのテーマに『クロロ』がハマったので、スムーズに事が運んだ記憶があります。

河野:
2019年10月開催の台湾フェアが最初でしたね。『クロロ』と私の出会いは2018年なので、もう3年前になります(取材時点)。テレビ東京コミュニケーションズには、IP(Intellectual Property:知的財産権)を活用したライセンス事業・デジタルコンテンツ事業・アニメーション事業を行う「IPビジネス部」があります。『スヌーピー』『ミッフィー』『カナヘイ』など国内外のキャラクターを取り扱ったさまざまな事業を展開している部署です。

そして台湾は、日本と友好的で人気が高く、旅行に行きたがる女性も多いです。そこで「台湾のキャラクターを日本で展開してみては!?」と、私がキャラクターを見て回る流れになりました。その中で目に留まったのが『クロロ』と『タイワニマル』です。特に『クロロ』は、航空会社のタイガーエア台湾とのコラボレーション実績があり、台湾に行く日本人にとって身近な存在でした。

ただしかわいいとは認めてもらえたものの、アニメを放送しているわけでもなく、日本では新参者だったため、グッズの販売に苦戦しました。そのような中、台湾東販の人から梶野さんを紹介され、早速ご提案したところ「おもしろいですね!」と賛同してくださったんです。そこからルミネ新宿店のフェア台を2019年10月の1か月間貸してもらえる運びになりました。グッズの売れ行きも順調だったので、2019年11月にブックファースト新宿店の店内でも台湾フェアを開催し、レジ横の大型サイネージで『クロロ』の動画を流してもらいました。

取り組み

台湾フェアの成功から、BSテレ東を挙げた猫の日企画のPRでもコラボレーションを果たす

猫に感謝する放送局を目指すべく、2月22日「猫の日」には、「BSキャッ東」に社名を改め、朝から晩まで猫まみれの番組をBSテレ東で例年放送しています。そのPR施策として、2020年から実施しているのがブックファースト×テレビ東京コミュニケーションズによるコラボレーションイベント「猫の日POP UP SHOP」です。テレビ東京およびBSテレ東のキャラクター『ナナナ』がBSキャッ東のキャラクターに期間限定で変身した『ナナニャ』や、『トムとジェリー』や『クロロ』など人気の猫キャラクターのグッズを集めました。

梶野:
テレビ東京コミュニケーションズさんが大々的に2月22日の猫の日に関する企画を仕掛けていく中で、キャンペーンを1か月間当社で開催できないかとの依頼を頂戴しました。台湾フェアで一定の結果が出ていたので承った次第です。2020年は、辰巳出版さんの猫に関する出版物と『クロロ』の商品を絡めて展開。2021年は、『クロロ』だけでなく『トムとジェリー』や『ナナニャ』なども加えて扱うキャラクターを格段に増やし、さらに全10店舗でキャンペーンを開催しました。

河野:
2019年は「クロロ賞」というプレゼント形式でグッズを提供しただけでしたが、2020年からはBSキャッ東で放送される猫の日特別番組に『クロロ』が呼んでもらえるようになりました。番組で『ナナニャ』との共演も果たし、BSキャッ東に私も関われるようになったので、「猫の日でもフェアをやりませんか?」と梶野さんに提案をしたんです。「いいですよ!」とすぐに快諾してもらえました。

反響・効果

猫の日イベントは、前回より売り上げが約5倍に!従来できなかった華やかな店頭コーディネートに女性客が反応

梶野:
台湾フェアや「猫の日POP UP SHOP」の反響は大きかったですよ。紹介したとおりルミネ新宿店では今まで、隣のJTBさんのパンフレットや案内と、それに絡めたガイド書を並べて陳列してきました。ただ“それだけ”の平然とした陳列が往々に行われていたともいえます。私たちのアイデアでは味つけや脚色が難しい中、河野さんからの提案によって、お決まりではないコーディネートを今回展開できました。見た目も華やかになり、ルミネ新宿店は女性のお客さんが元々多いため、「なんだろう?」と立ち止まる人が多かったと聞いています。

なお「一人でも多くの皆さんに継続的に本をお届けしたい」と我々は考えています。そのためには本屋で過ごすことや読書の楽しさ、何かを得られる道具としての便利さ、本がいかに魅力的な商材であるかを伝えていける存在でいなければなりません。テレビ東京コミュニケーションズさんをはじめとした他業種の皆さんの力を借りて、今後もさまざまなチャレンジを行っていきたいと考えています。

河野:
「猫の日」の冠を掲げる限りは、猫キャラクターを多く集めようと思い奮闘しました。特に『トムとジェリー』のグッズを販売できた点は大きかったです。映画の公開予定があり、公式Twitterからイベントの紹介もありました。『世にも不思議な猫世界』の作家・KORIRIさんからの誘導も大きかったですね。TwitterやInstagramを見て来たお客さんが何人もいたと聞いています。

ただ日本での『クロロ』の知名度はまだまだ低いです。そのため“提案してなんぼ!”なところがあります。予算がないから自分で動かなければならないし、飛び込むしかありません。今回は、売り場がないという弱点を克服できただけでなく、フェアによって『クロロ』の認知度が上がり、BSキャッ東の宣伝にもなりました。「猫の日POP UP SHOP」は、開催が2回目(取材時点)で、前回の約5倍の売り上げを達成できました。

企画の斬新さやキャスティングが素晴らしい!提案型の売り場を実現し、差異化や個性化に成功

梶野:
テレビ東京さん、大好きですよ。まずは「企画の斬新さ」。既成概念にとらわれないところが好きなのと、同時にキャスティングが素晴らしいと感じています。『この人をよく連れてきたな』と思うような、なかなか渋いところをついてきますよね。テレビ東京さんは何かしら変化があるので、番組表を見るのが楽しみです。アニメも強いですし、選挙速報も一番おもしろい。今後もあらゆるヒット番組を生み出してくださると期待しています。

そして“売り場を演出する”意味において、テレビ東京コミュニケーションズさんとのコラボレーションには大きな効果があると今回感じました。他店さんとの差異化や個性化を図る中で、我々は売り場と商品をしっかりプロデュースしていかなければなりません。本を探しやすい安定した売り場を作るのはもちろん、「この週末に楽しめるものはないかな?」というお客さんに対しては一部提案型の売り場を作っていく必要があります。漠然と本や雑誌だけを並べておくのではなく、本以外の商材を入れてお客さんのアイキャッチを作れました。

あともう一つ、テレビ局と書店という、業種を越えた結びつきの大きさも感じました。出版業界内の持ち寄りではどうしても限界があるんです。だから当社は、積極的に他業種の皆さんとコラボレーションをしているんです。異業種コラボレーションによって、来店されるお客さんの消費の楽しみ方が変わってきますし、プロデュースを体感することで新たなアプローチを我々が学ぶきっかけにもなりますから。今後もさまざまな他業種の皆さんと積極的にコラボレーションしていきたいと考えています。

テレ東と だからできること

柔軟にチャレンジしやすい環境だからこそ、いろいろな提案やコラボレーションが実現する

河野:
テレビ東京コミュニケーションズは、柔軟にチャレンジしやすい環境だと思います。だからこそいろいろな提案ができて、いろいろな業種の皆さんとコラボレーションができるんです。テレビ東京コミュニケーションズはそのような会社だと思います。
IPビジネスについていえば…『クロロ』の着ぐるみが番組やイベントに出演したときでしょうか。日本ではほとんど知られていなかったキャラクターが、テレビに出たり売り場に商品が並んでいたりするのを見ると、やはりうれしかったですね。『形にならないかもしれない…』と悩んだ末にがんばった結果、形になったのを見ると『やってよかったな』と思います。

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