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Kotlin Fest 2024 に参加してきました

こんにちは。Android アプリ開発担当の nagayama(@nagayan_dev)です。

2024 年 6 月 22 日に行われた、 Kotlin Fest 2024 に参加してきました。 今回はその内容を簡単にご紹介したいと思います。


Kotlin Fest 2024

Kotlin Fest 2024 とは、Kotlin 言語の知見の共有と、開発者の交流を目的とした技術カンファレンスです。2018 年から 4 回目の開催となり、オフラインでは 5 年ぶりの開催となりました。

www.kotlinfest.dev

会場はベルサール渋谷ファーストで、400人以上が参加するカンファレンスとなっていました。セッション会場が 2 つあり「Kotlin を愛でる」をテーマに、朝から夕方までセッションが開催されていました。また企業ブームも出展され、個々のオリジナリティあふれる催しやノベルティの配布が行われていました。



参加者のネームホルダーには「Contributor」と書かれておりました。これは Staff や Speaker だけでなく参加者も Contributor として Kotlin Fest を作っていくという意識づけがなされており、大変興味深かったです。


今回は Kotlin 開発者が集まるカンファレンスということで、私のような Android アプリ開発者だけでなく、サーバサイドや Kotlin Multiplatform の開発に携わっている方々も参加されていました。プラットフォームが違っていても、他の言語から Kotlin に移行した際に Coroutines や Collection 関数が使えるようになって開発パフォーマンスがかなり上がったという話が聞け、どの分野でも Kotlin の大きな恩恵を受けているんだなとホッコリしました。


聞いたセッションのご紹介

私が聞いたセッションの中の一部をご紹介します。

①パフォーマンスと可読性を両立:Kotlin の Collection 関数をマスター

Kotlin の Collection 関数は 100 種類を超えています。どんな Collection 関数があるか、どのシナリオでどれを選択するかをまとめたセッションです。Collection の拡張関数をあまり知らない、全部おさらいする機会があると嬉しいと思ったことがきっかけで、発表をされたとのことでした。

中でも指定した型のものをフィルタリングできる filterIsInstance や、条件に合致するもの / しないものをそれぞれリスト化した Pair を作ってくれる partition など、普段の業務で「こんな関数があったらな」と思うような関数が登場し、目から鱗でした。

発表された資料はこちらになります。 speakerdeck.com

②Kotlin Coroutinesで共有リソースに正しくアクセスする

Coroutines で非同期処理を使用する際に、複数の Coroutine から共有リソースにアクセスする時の注意点について話をされていました。実際に実務上で遭遇しそうな問題を元に、その処理の流れと原因解明する内容となっています。

MutexSynchronized アノテーションといった、業務で使用しつつもその裏で動いているソースコードまで理解ができていなかった内容がまとめられていたため、非同期処理についてより深く理解ができたセッションであったと思います。

発表された資料はこちらになります。 speakerdeck.com


まとめ

Kotlin Fest 2024 に参加してきました。たった 1 日の開催でしたが、非常に多くのことを学べたと思います。普段は Android 開発だけのカンファレンスや勉強会に参加していたため、サーバ開発や Kotlin Multiplatform の話も聞けて、開発者としての視野の広がりを実感しています。

セッションで話されていた内容は共通して、実際の業務で発生した問題や疑問点を深掘りしたり、なかなか調査ができない情報量が多いものをまとめたといった内容が多いと感じました。「この内容ならセッションで話せそう」な視点で常にアンテナを張って業務に取り組み、そして次回の Kotlin Fest で発表できるよう登壇アイディアを探していきたいと思います。