達人出版会日記

ITエンジニア向けの技術系電子書籍の制作と販売を行う達人出版会のブログです。

『はじめる! Box2DJS』を公開しました!

@technohippy ことあんどうやすしさんによる『はじめる! Box2DJS』のβ版を公開しました。

あんどうさんのサイトでも紹介用エントリを書いていただいてます。

Box2DJSは、JavaScriptに移植された、ブラウザで動作するオープンソースの物理エンジンで、ゲームなどに利用するのに向いています。

Chromeで動作させている様子を動画にしたものがあったので貼っておきます。

また、本書の中で紹介されているBox2DJSを使ったサイトへのリンクも紹介しておきます。


なお、本書を書かれた動機については、「まえがき」で以下のように書かれています。

私がBox2DをJavaScriptに移植したのは3年近く前になります。なぜ今さらBox2DJSの本を書こうと思ったのでしょうか。それはBox2DJS…に限らなくても構いませんが、JavaScript製の物理エンジンが今一番活躍できるときではないかと考えたからです。


ここ数年来のJavaScriptの席巻ぶりは目を見張りますし、JavaScriptエンジンの高速化も目覚しいものがあります。そのためBox2DJS自体が変わっていないにも関わらず、どんどんその適応可能なシーンが広がっているように感じます。


加えて大きいのがGoogleによるChrome Web Storeの公開です。これによってウェブアプリケーションのマネタイズの道が大きく開けました。しかし基本的にウェブをよく利用するユーザーは無料で楽しむことに慣れてしまっています。そのようなユーザーに課金を意識してもらうにはそれなりの作り込みとインパクトが必要でしょう。物理エンジンはこの「インパクトを与える」という点で導入のコストに比べて非常に効果が大きいように思うのです。


さらに、Chrome Web Storeで最も課金されやすいアプリケーションはゲームだと予想されますが、物理エンジンはゲームとも非常に相性の良いものです。さまざまなプラットフォームで爆発的な人気を誇り、つい先日Chrome Web Storeにも登場したAngry Birdというゲームでも物理エンジンが利用されています。もし物理エンジンが必須と思えないようなゲームであっても、エフェクトに利用するだけで見た目の印象が格段に良くなるでしょう。


世の中には様々な物理エンジンが存在します。しかし剛体物理に基づくものであれば基本的な考え方はどれも大きく変わりません。一つを覚えればそれ以外の物理エンジンの学習も容易になります。Box2DJSはJavaScript製でブラウザ上で簡単に試せることから最初に物理エンジンに触れるには最適ではないかと思います。物理エンジンはとっかかりは難しそうですが、慣れてしまうと意外と簡単です。本書で物理エンジンの基礎を押さえたみなさんの素晴らしいアプリケーションを目にできる日を楽しみにしています。

というわけで、JavaScriptで物理エンジンを使ってみたい!という方はぜひ読んでみてください!



あんどうやすし『はじめる! Box2DJS』
(http://tatsu-zine.com/books/box2djs)
価格:800円 (税込)
ページ数:84ページ(A4PDF版換算)
発行:達人出版会