DeNAのWelq炎上問題が話題になっていますね。
※以下の記事を見ると詳しいことが分かります。
Buzz Feed~DeNAの「WELQ」はどうやって問題記事を大量生産したか 現役社員、ライターが組織的関与を証言
でも、welqだけではなく最近見られる旅行系まとめサイトの『FindTravel』や『RETRIP』は間違った記事が散乱していて非常に危険です。
例えば、米軍基地の中にあるビーチをオススメしたり、危険なビーチを『絶対に訪れたいビーチ』として紹介していたり、簡単に行けない場所でも『手軽に行くことができます♪是非行ってみてください』と書かれているのです。
海外旅行大好き人間の私が見たら、低レベルな内容すぎて笑っちゃいます。
それに、もし事故などに巻き込まれる日本人旅行者がいたら?
welqは『命に関わること』だから問題視されていますが、海外旅行だって間違った場所に行けば『命に関わること』ではありませんか?
問題の記事1~Find Travelのグアムのビーチについての記事
問題の記事は『グアム ビーチ』とGoogle検索すると1番にヒットし、グアム旅行に行く多くの方が見ることになる記事です。
そしてこの記事を開くと、きれいな海の写真がたくさん出てきて『行ってみたいな』と思うような素敵なビーチがたくさん紹介されています。
しかしながら、その中に非常に危険な場所を紹介している箇所があるのです。
それが、以下URLの10.タンギッソンビーチ【デデド】の箇所
http://find-travel.jp/article/3136(現在閉鎖しています)
文章を引用すると、以下の通り。
グアムを代表する観光スポット、恋人岬のすぐそばにあるビーチです。熱帯魚の数が多く、シャークホールと呼ばれるシュノーケリングに最適なスポットがあります。ビーチで遊んだ後は、隣接の公園で休憩もできます。公共の交通機関がないので、タクシーやレンタカーで行く必要があります。
ビーチはタンギッソンの公園内にあり、その公園にはバーベキューができる場所や屋根付きの休憩所、トイレなどもあるんです。なので海を満喫しつつバーベキューもできるのでお腹いっぱい食べて海で遊んでと夏を堪能することができますよ。
これだけを見ると、行ったことの無い方は『ぜひ行ってみたい!』と思うだろうし、『DeNAが運営しているサイトだから間違いないよね、ここで泳いでみよう!』と計画を立てる人も大勢いると思います。
しかもバーベキューまでおすすめしているので、これを読んだ人が肉と炭を買い込んでレンタカーで遊びに行くかもしれない。
でも、ここは非常に危険なビーチだということは一言も記載がありません。
私は初めてのグアムで親友とレンタカーを借りた時、店員から『絶対に行ってはいけない場所がある』と言われて、このタンギッソンビーチの地図上に『×』を付けられました。
理由は以下の通り。
- 盗難が異常に多い
- 水の流れが速く泳ぐには適していない
- この前殺人事件があった(2013年に言われた)
- 近くの公園には盗まれて現金だけ抜き取られて不要になったバッグが散乱している
かなりオーバーリアクションで言われて、恐ろしくて近寄りもしませんでした。
また、主人とも何度もグアムに行っていますが、毎回レンタカーを借りる度に注意される場所です。『もう何回も乗ってるから知っているよ』とフレンドリーな感じで話していても、怖い顔で念押ししてくるほどです。
また、トリップアドバイザーの口コミを見てみてみると、実際に行った方が『危なかった』という書き込みをしています。
ここにある口コミを先に読んでいたら行かなかった場所です。たまたま恋人岬に着いた時間がサンセットより少し早かったので、時間つぶしに適当に走って偶然道すがら見つけ立ち寄ったところとんだ災難に。他の方も書いておられましたが私たちもレンタカーの窓ガラスをやられました。
そのような場所を『絶対に訪れたい!』と主題で煽るとはどういうことでしょうか。
旅行は安全に・・がモットーです。特に海外は。FindTravelさん。情報提供するならしっかり調査してください。
追記 find Travelは皆さまご存じの通り閉鎖しました。当然のことでしょう。
タイトルの『万引き』に惹かれ即購入。悪はDeNAだけでない。底辺0.5円ライターだけでなくネットを使う人は勉強にもなるので是非
問題の記事2~RETRIPのグアムの記事について
RETRIPもFindTravel同様のキュレーションサイトですが、こちらも笑かす点が多々見られます。またまたグアムネタではありますが、以下の通りです。
こちらも危険なビーチを紹介している
Find Travelと同様に、先ほど私が危険だと記載した『タンギッソンビーチ』を紹介しています。
これで迷うことなし!人気から穴場までグアムの20ビーチをご紹介
タイトルで『これで迷うことなし!』と煽ってますが、行ったら危ないビーチです。もちろん注意喚起の文章もありません。
次にご紹介するのはタンギッソンビーチ。熱帯魚が多く生息し、タンギッソンの公園では、BBQをしたり、屋根付きの休憩所で休むこともできます。
盗難バッグが散乱してゴミだらけ、木の陰には危険な犯罪者が身を潜めて金品を狙っているような場所で誰が呑気にバーベキューするんですか?
紹介するなら責任を持って注意文くらい書いてほしいです。
米軍基地内にあるビーチまで紹介している
またまた先ほどの記事内の中は、米軍基地敷地内、かつジャングルを抜ける必要がある非常に危険な『ハプトビーチ』まで紹介しています。
現地の詳しい人と一緒に行くならまだしも、気軽に行って気軽に遊べるように思わせる書き方が問題です。
グアム現地でトレッキングなどのツアー案内をされているケン・芳賀さんのブログに詳しいことが書かれていますが、一般人がこのビーチに行くのは至難の技とのことですよ。
ハプトビーチは米軍の基地内にある。この基地はマイクロネシアモールをさらに北上して初めての信号を左折し、そのまま北上を続けると左方にマクドナルドがあり、此所の手前を左折して米軍通信基地に入る。基地に入って直ぐの所を左折するとハプトビーチ入り口の看板が見える。
例の9:11テロ事件の後、ただでさえ厳しい米軍基地散策であるからして、現在では「遊び半分で基地内見学」はとうてい許されない。ローカルの要人でさえ余程の許可がなければ入れないのであるから一般では至難の技となる。※引用:http://blog.livedoor.jp/cpiblog01241/archives/51289428.html
これを書いたキュレーターはここへ行ったことあるからおすすめしているんですよね。当然ですよね?
文章ももちろんパクって書き換えたりしてないよね?
最後にひとこと
今回、グアムについてピックアップしたのは、グアムに初旅行する友人に『タンギッソンビーチ』について質問されたことがあるからです。
彼女は、FindTravelに紹介されていると言って上記のURLを私に伝えてきて、『行ってみたいんだけど、行ったことある?』と聞いてきました。
もちろん私は『絶対行っちゃだめだよ!』と教えたのですが・・・。
彼女のように上記の記事を見た旅行者が、『これは大手企業の出している情報だから安心だ』と思って行ってしまうことも多々あると思うのです。
何もなければいいですが、危険な目にあったりしても、それは自己責任なのでしょうか
コメント
田中さん、こんにちは。
自分もよく画像や原稿を盗用されるので、よく理解できます。
著作権を侵害しているのはライターという主張が通ったとしても、パクリメディアの側には違法なものを掲載しているという掲載責任が発生します。
テレビ番組で問題があった時に、制作プロダクションだけが責任を負わないとの同じことです。
田中さんの闘いを応援しています。これからも頑張ってください。
よしだ様
コメントありがとうございます。
このように理解して頂ける方がいると嬉しく思います。
掲載責任という言葉、初めて聞きました。また記事を書いていこうと思っているので使わせていただきたいと思います。
これからも頑張ります。
感謝。
旅行系も含めパクリまとめサイトの情報は、本当に適当ですよね。
行ってもいない、食べてもいないのに〇〇選だとか、お勧めだとか。
多額の費用、手間をかけたライターの情報をパクって報酬を得るなど厚顔無恥も甚だしいです。
モラルのない相手で大変でしょうが、これからもパクリサイト&パクラーの問題を指摘し続けて欲しいと思います。
いわさき様
コメント頂きありがとうございます。
共感して頂いてうれしいです。私も本当に腹が立っていてこういった記事を書いています。
まだまだパクリをしているサイトがたくさんありますので、時間の許す限り見つけたら記事にしていこうと思っています。
ありがとうございました。
以前はnaverや2chくらいだったのに
検索結果に上がってくることが多く、一時は踏んでました。
旅行系、トレーニング系(これは医療になるかな?)、コンピュータ系くらいしかわからないですが、どうも嘘が多い、ということも気づきました。
旅行系なんて、気軽に行くと死にますよ、ってところを
「素朴な現地人と交流できる」なんて書いてあって仰天しました。
トレーニング系も、すごく難しい動作で間違うと(かなりやばい)怪我をするのに、簡単であるかのように書いてあるし。
google の対策が終わるまで(やるのかな?)
http://pasokatu.com/11499
検索構文書くのがめんどうな場合は、こういったノイズレスサーチでフィルタするのが楽でいいのかな、と思います。
google 翻訳も悪意のある翻訳結果(まったく意味が異なる)がでたりで、なんだかなぁ、と思います。
iti様
コメントありがとうございました。
旅行系は本当にうそが多いです。ひどいものです。
もし何か見つけられたら、教えて頂けませんか?シリーズ化して記事にしていこうと考えています。お忙しいとは思いますがご協力のほどよろしくお願いいたします。
ノイズレスサーチ、皆が使えばいいのに・・・。と思います。
旅行系の記事を書いている者です。私は記事を書く際、かなり入念に下調べをし、1記事に相当な時間をかけます。適当に制作するのが嫌ですし、危険な場所や、写真の間違えなどは有り得ないと思っています!旅行が好きで始めた仕事ですが、最近、雑な記事を書く方と一緒にされ、悲しい思いをしています。どうか真面目にやっている者も居る事をご理解ください!
長々と失礼いたしました。
スズメさま
コメントありがとうございます。
スズメさんは、キュレーターですか?
どんなに下調べに時間をかけて丁寧な記事を書いていると言われても、ネットを使って調べて行ったこともないところをまとめて記事にして写真までパクる方々は、第一発信者から見れば全員同じ泥棒です。
以下の記事をしっかりお読みになってください。
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=30687
実際に足を運んで記事を書いている方でしたらこのコメントは無視してください。
キュレーターもしておりますし、その他の記事も書いております。旅行系記事については、本人に許可された写真のみを使っています。文章も自分で書いたもののみです。実際に足を運んでいない場所も記事にします。ネットだけでは無く、図書館へも足を運びますし、関係者に連絡も取って徹底的に調べます。世界中すべての場所へ足を運べる訳ではないので、調査には時間をかけます。その場所に行った方でないと書いてはいけないと言うのは、少し乱暴なのではないでしょうか。第一発見者の方の写真を無断で使ったりもしていません。夢であった仕事を否定されたようで、悲しい気持ちになりました。今回の騒動で、きちんとルールを守っているライターまでいっしょくたにされ、腹がたたちコメントを書いてしまいました。ブログの文章から、頭の良い方だなあと思っていたので、つい気持ちをぶつけてしまいました。
本当に長々と失礼いたしました!
スズメさん、
なんどもコメントありがとうございます。
写真を無断で使用せず、許可を取るキュレーターがいたなんて驚きました。真面目な方なんだなって。この仕事が好きで誇りを持っておられる方だということがよく分かりました。
少し心配な点があるので質問させてください。
行ったこともない場所について自分の言葉で書くのは無理じゃないですか?
図書館やネットで調べたことをきちんと引用、つまりはblockquoteタグで全て囲って書いているなら問題ないと思いますが、書き変えて自分の言葉にしてしまっていたら、それはパクリで著作権違反です。
全てblockquoteタグで書いたとしても、それは著作権的に主従関係を満たしていない記事なのでアウトです。
行ったこともない場所を自分の言葉で書いているとのことだったので、それはパクリだということを理解されているのか心配になりました。
ちなみに私は頭よくないです。。。。
追記。
実際に足を運んで調査する人のことをトラベルライターと言うんだと思います。
どんな感動があったか、おすすめポイントはどこか、どんな失敗をして気をつける点は何か、行かないと分からないし書けないと思いますし。
たたし、レストランの営業時間とか地図だけをまとめてるならオッケーかなと。そこに感想は書けないと思うし、おすすめですという一文も書けませんから、そのような記載もしてないなら良いのでは?
この辺のことは有識者じゃないので、間違いだったらごめんなさい。
田中様
ご丁寧なお返事を頂き、本当にありがとうございます!自分の真剣さが伝わった事も嬉しく思います。
田中様がおっしゃりたい事、
人の文章をも、自分の文章として置き換えて書いてるのではないかと言うご心配、その点についても気をつけて書いております。
ザックリ言いますと、旅行系では、行った事がある場所、行ってみたい場所として文章を書き分けています。行った事がある場所は、そのまま感想・オススメポイントなどを書きますが、行った事の無い場所の場合、大げさな例えですが、宇宙には殆ど誰も行った事はないですよねえ。そんな場所がある事をどうしても伝えたい!(宇宙ってこんな所!行ってみたくないですか?自分も行きたい!どうやったら行けるの?など)と言う気持ちで書いています。体験記では無く、こんな場所がある、行ってみたいね!と言う感じ。(私の記事の殆どが秘境など行きづらい場所が殆どなもので…。)そうでないと、行った事がある方にはすぐわかってしまいますし、見た情報をのせるだけでは、ただのリライト記事になってしまいます。
実は現在、地方で編集者として勤める傍ら、まとめ記事や、旅行系記事も執筆しています。ですので、著作権の問題などは、概ね理解しているつもりです。(リトリップとか全く関係ない会社です)
旅行系まとめが好きで作る側にもまわったのですが、いい加減な記事も多く、辟易していたところでした…。
田中様や、他の写真を使われたブロガー様のお気持ちはわかります!今回、マジメな奴も居ると言う事だけを伝えたくて、熱く語ってしまいました!返信などにお手を煩わせてしまい、本当にスミマセンでした!
これからもブログは楽しみに拝見させて頂きます!
やはり田中様は頭がいい方だと思います。文章の組み立てがとても面白いです!
それでは長くなり過ぎましが、失礼いたします。
スズメ様
こちらこそ失礼なコメントをしてしまって申し訳ありません。
そこまできちんとされている方ならその辺にゴロゴロいる0.5円キュレーターではないし、きちんとしたライターさんですよね。
スズメさんのような真面目な方が増えればネットの記事も信用できます。
RETRIPは、最近インスタの画像をパクリはじめました。
もうなんていうか、キモイです。
これ以上、底辺の0.5円ライターとモラルのない会社に付きあうのもアレなんで、一旦子育てブログに戻りたいと思います(笑)
おひさしぶりです。一度だけここでコメントさせていただいた、いわさきです
長年地道に取材・撮影を続けてきて、私も念願の観光/旅行系サイトを始めるはこびとなりました。私事で申し訳ありません。
しかしいざ始める段階になると、キューレーション・まとめって本当に腹が立ちますね。昔から嫌いだったのですが、いざ自分が始める段階になると管理人さんの気持ちが痛いほど共感できます。
取材に行く費用と時間、ノウハウ、人並み以上な写真を撮れるようになるまでの時間と費用、それらの成果をまとめとかキューレーションという言葉でさくっと盗み取ってしますのですから。
そして管理人さんのいうように適当なことをペラペラ書く。
このやろうという気持ちが収まらなかったのですが、ようやくパクラーのことは無視して、読者に喜ばれる正確でいい記事を書こうと吹っ切れるようになれました。
コメント欄に私事ばかり書いてすいません。こんなこと他人に話しても理解されないものですから。
お互い、ちゃんと自分で撮影・取材して正確でいい記事を書く者同士として頑張ればなと思います。
では失礼します
いわさき様
コメントありがとうございます。海外旅行に行ったので別ブログに必死でこちらのブログはお休みしていました。
旅行系サイトを始められたとのこと、おめでとうございます。
でも・・・やっぱりパクリは横行していますよね。
でも最近DeNA絡みのお陰かパクる方が減ったように思います。今あまり被害がなくけっこう楽しく旅行記を作ったりしています。
ユーザーも、パクリサイトなのか、本物のサイトなのか・・を見る目が養われてきているようにおも思います。
もう少しの辛抱です。
お互い頑張りましょう!
はじめまして。私のブログでこの記事を紹介させていただきました。
https://planet-green.com/review-retrip/1120
素晴らしい記事をありがとうございました。
私の場合は写真を無断転載されたのがRETRIPを知るきっかけだったので
少し私怨が混じってますが(苦笑)
tomoya様
わざわざご連絡ありがとうございます。
どんどん使ってください。笑
ちなみに、私の地元の記事も嘘だらけで笑っちゃいますよ。
『このレストランからこんな素敵な景色が見える!』とか書いてありますが、いやいやその景色は隣の市の景色だから・・みたいな。
それぞれの地元の人が検証してまとめたら大変なことになると思いますよ。笑
某旅行雑誌の制作に携わっていたものです。写真は撮影するか、データを頂戴したものですし、校正も念入りに行い、電話番号の実在確認などもします。旅行者が間違った情報で損をするようなことはないよう心がけていました。
ただ、残念ながら現地に足を運んでいない記事もたくさんあります。掲載するスポットは膨大ですから、コスト的な問題、納期の問題もあります。取材日の天候や、閉鎖時季などの問題もあります。先方とのスケジュールが折り合わないこともあります。際限なく時間を掛けられるわけでもないですから、ベストシーズンに足を運べるわけでもありません。どこに行って、どこには行かないかの振り分けを最初にしていました。
趣味ではなくビジネスですから、限られた予算や条件の中で記事を作らなければならないのは仕方のないことです。時計雑誌のライターさんが、すべての時計を購入していたら、とんでもない費用になります。「情報誌」は情報を売っているのであって、個人の感想を売っているわけではありません。
キュレーションメディアは最低限のリサーチやチェックもされていないですし、盗用問題申し込みるのでアンチですが、全部に足を運んで使って食べてリサーチしてというコストをかけてまで成り立つメディアはごく少数であるのも現実です。
現地に足を運んでいなくても、昨今のキュレーションサイトは、リライトが当然のように行われています。リライトするなら、参考元から引用形式で記載すべきでそのようなこともしていません。そこがとても問題だと思います。
私はインターネットの提供側(ISP)で長年仕事をしていたので、ネット業界の法律は詳しい方ですが、やはりパクリで金稼ぎはダメでしょう。