横浜フィルハーモニー管弦楽団第69回定期演奏会

ゴールデンウィークの前半は家の用事を済ませたり、家族で食事に出たりとゆっくり過ごし、今日はアマオケ鑑賞。横浜フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聴きにみなとみらいホールに出かけてきた。

今日座った席は前から7列目とかなり前の席。普段は安いチケットしか買わないので、あまりステージに近い席に座ることがない。楽器の音がすぐそばで鳴る席はほとんどオーケストラの中に入って聴くような感じがして、それだけでもなかなか面白かった。

いつもと違うと言えば、今日のプログラムは自分自身ではあまり聴かないものばかり。『魔法使いの弟子』、『ローマの噴水』、『シエラザード』というエキゾチック風味3本立て。前二者はトスカニーニを思い出す演目でもある。『魔法使いの弟子』はおろか、ローマ三部作も、リムスキー=コルサコフも、ただの一枚のCDも持っていない。こういう誘われて出かける音楽会で、普段は聴かない演目を楽しむのも悪くない。

アマチュアとはいえ管楽器のトップに上手な人が多いオケなので、こういう曲は様になるだろうと踏んでたのだが、期待以上の楽しい演奏会だった。「以上」の部分はバイオリンソロによるところが少なからずあったかもしれない。ソロバイオリンがタイトルロールのお姫様に扮して優美で物憂げな色気をふんだんにふりまく『シエラザード』は、そこがさまにならないと打線はそこそこでも投手がいない横浜ベイスターズの試合を観るようなもので、最初からそうと分かった負け試合を見るのはつらい。とちょっと心配していたのだけれど、コンサートマスターは美音と綺麗なヴィブラートで華のある『シエラザード』を演じてくれた。直接音がすぐそこから聴こえてくる席だったおかげもあって、すごくよかった。

帰りがけにアテナ・ブレインズの福田さんとご挨拶することができ、「今日はよかったですね」とふたりともにこにこ。そんな演奏会。

アマオケは聴いてもらってなんぼの世界。だとすると、今日のような曲目はいい。演奏会が終わってステージの上の皆さんも、観客席の我々もにこにこ。そんな演奏会は楽しい。