神保町一かどうかは分かりませんが、ハイコスパランチなのは疑いありません。 : 八-HACHI-東京

2020年の神保町でのランチもこの日が最後となります。
2020年7月に神田錦町に勤務先が移って以降のランチ活動は、当初は、神田・御茶ノ水エリアの取りこぼし店を攻略することを優先していた時期もありましたが、暫く経った後は、専ら神保町・水道橋エリア専門という形になってきました。
7月以降年末までに、神保町・水道橋エリアの65店のレストランを利用、レビューしてきましたが、総じて大手町時代末期の神田・御茶ノ水エリアでのランチと比べるとレベルアップしたかなという印象を持っています。
と言うのも、私のランチ活動は、原則として新規開拓ということに重きを置いているわけですが、大手町時代末期には神田・御茶ノ水エリアのランチスポットはほぼ開拓し尽くした感があって、新店開拓するお店は総じてレベルのあまり高くないお店が多かった感じがするからです。
その意味で現在の食べログ活動は結構充実していますね。

さて、2020年最後の神保町ランチは、特に有名店ということではないのですが、白山通りを歩いている時に偶然発見したお店で、かつ毎月末尾に8の付く日にプレミアムのある(「八」得開催日と称している。)当店を利用してみることにしました。
もちろん、この日が、末尾に8の付く日だったからです。

当店を運営しているのは、株式会社ROOTS ENTERTAINMENT。
2012年12月に設立された会社で、創業初期の2013年7月に日本橋室町で「ワインビストロ　ROOTS-根- （ルーツ）」というお店を立ち上げています。
同店は、2017年7月に内幸町に移転していますが（ビストロ ROOTS （-根-））、当店は、それに先立つ2015年12月にROOTS ENTERTAINMENT社のセカンドブランドとしてオープンしたお店になります。
「八-HACHI-東京」ブランドのお店については、日本橋焼餃子×陳麻家の業態からブランドチェンジした「分倍河原酒場 八 東京」や、2017年7月に三田にオープンした「八 東京 三田田町店 （HACHI）」といったお店もありましたが、これらは既に閉店しており、現在は、当店とビストロ ROOTS （-根-）の2店経営のようですね。

代表の田村宗朗氏は、札幌市の出身で、北海学園大学を卒業した後、上京して飲食業に携わることになります。
日本橋焼餃子をチェーン展開する株式会社ユウジンコーポレーションの代表を務めた後、2015年に当社の代表に就任しています。
両社は上記分倍河原店の変遷を見ても、密接な関連がありそうですね。

当店は、白山通り沿い、神保町の交差点から水道橋方向に向かって200ｍほどの右手の場所で営業しています。
このあたりは、裏路地も含めると色んなジャンルの人気飲食店が結構集積している場所です。

店頭には、ランチメニューの看板が目立つように掲示されていますが、一番気を惹かれたコピーは、「神保町一を誇るコスパランチ」というものです。
ハイコスパ飲食店の多い神保町でNO1を謳うとはいかにも挑戦的なキャッチコピーですよね。
B級目線をモットーにし、コスパ命とも揶揄されている私ですからグッとハートに刺さります。

入店します。
店内はカウンター席が3席あるほかはテーブル席が並びます。
若めの日本人女性店員さんの接客ですが、丁寧なだけでなく、なかなかテキパキと捌けた接客で、好感が持てます。
カウンター、テーブル、好きな方へ座って可と言われました。
因みに厨房の方は中国語を操る中年男女が切り盛りしている様子でした。

11時35分の入店で、先客はテーブル席に1組2名のみでしたが、カウンター席をチョイスしました。
ただ、私の後から次々と後続客が入店してきましたので、やはり「八」得開催日の効果でしょうか？

卓上にはランチメニューが置かれており、そこには
特に「八」得の表記は無いのですが、通常@550円の日替りランチがこの日は@500円となっていることが店頭の看板に書かれていたのは見逃しません。
これが「八」得プレミアムの一つみたいですね。
この日の日替りは、豚肉・キクラゲ・玉子炒め(木須肉)定食でしたので、これに焼き餃子3個@150円を付けて注文しました。
餃子は焼くのに7分ほど時間が掛かると言われましたが、それならおかずも同時に出して欲しい旨をお願いしたところ、快諾されました。

待つこと10分〜11分掛かって注文の品が提供されました。
木須肉は、それほど際立った味わいではありませんが、豚肉、キクラゲ、玉子、タケノコ、にんじん、青菜と役者が揃っています。具沢山ですし、500円の定食のおかずとしては上々ではないでしょうか。

焼き餃子は、ニンニクの風味がしっかり効いている餃子で、ややベチャッとしてますが、これは個性でしょう。底面がカリッと焼かれており、なかなか美味しかったです。

スープとごはんはまずまずといったところですが、驚いたのはデザートの杏仁豆腐がクリーミーでとても美味しかったこと。
私のいつもの杏仁豆腐5段階評価で、最上位のAランクと判定します。
並の大陸系大衆中華では、上から二番目のB＋がせいぜいで、ほとんどはB以下ですので、これは際立ちますね。

この点も含めて、コスパとしては文句無く高い評価ができます。

小規模ながらも企業系と見られたので、正直半信半疑の面もあったのですが、なかなかの良店だったと思います。

会計の時に、件の女性店員さんから、「来年もよろしくお願いします」と言われ、つい頬が緩んでしまいました。
「来年こそ(新型コロナを克服して)いい年になるといいですね！」とエールを贈って店を後にしました。