久々のグランドメニューにランチで挑戦! : 赤坂璃宮 銀座店

一時期遠ざかっていたこの店。常連になっても特別いいサービスが受けられるでもなし。
開業以来多分一度もリニューアルしてないので所々劣化が気になっていた。
しかし決して味が落ちたわけではない。ただし変化も無い。考えてみればオールド香港って
そんなものだあの福臨門本店なんか雰囲気は質素で味だけを求めて日本中のグルマンたちが訪れていた90年代。
16頭の干し鮑なんて普通にあったな〜
今回は年齢的にいっても広東ガストロノミー最後の挑戦。しかも昼間っから。
離宮焼味盆　　焼き物入り盛り合わせ前菜
清蒸鮮北寄　　北寄貝の塩味炒め
上海蟹大排翅　上海ガニの身をほぐして煮込んだバラバラのフカヒレ。広東料理通の方なら
　　　　　　　ご存じかと思うが香港で高級なフカヒレとは繊維をバラして春雨みたいにして煮込む
　　　　　　　群翅ともいい、繊維が太いほど高級。最上のものは頂群翅と言う。　　　　　
　　　　　　　コイツは頂とまでいかないが次いで上等。グツグツと見るからに出来たてをお披露目
　　　　　　　して取り分け。
脆皮　炸乳鳩　「炸」の字探すの苦労した(-.-;) まだ巣立ちしないハトの丸揚げ。昔は春先が
　　　　　　　　旬だったとシェフに教えてもらったが今はジビエでなく飼育ハトなんで冬でも
　　　　　　　　入手可能。これも手間暇かかり大変です。ジューシーでクリスピー。
離宮鮑参肚　　　30頭の干し鮑、今やめちゃ高騰してしまったなまこの乾物　そして川魚の浮き袋
　　　　　　　　これもの「肚」の漢字探すのに苦労した。小さいけどこの３つで原価20000
　　　　　　　　オイスターソースベースでじっくり煮込みトロトロに。これは大変な「大菜」
　　　　　　　　＝ご馳走!
棗香蒸龍蝦　　　伊勢海老のガーリック蒸し　お馴染み香港海鮮料理の定番
漢方湯生麺　　　漢方スープそば　クコとひねどりと金華ハムしか嗅ぎ取れなかった。あとは
　　　　　　　　さんざしあたりかな〜。ところで中国料理は昆布と鰹は使いません。
　　　　　　　　割とシンプルだけどスープは最後まで飲めるはず。
椰汁官燕　　　　出ましたいっぱい10000円のデザート。燕の巣のココナッツミルクスープ!
　　　　　　　　美味しいかと言われたらフツーに美味しいと答えます。唐の楊貴妃が名声を高めた
　　　　　　　　ので高級食材に欠かせなくなった逸話付き。
いやはや、60000のコースは5年前接待でやって以来です。ランチタイムなのでサービス料無し。
6000円のお得、中国茶はフツーでパレスホテルの琥珀宮のほうが素晴らしかった。秘めたる実力
を持ったお店で25年通っているけど、今や人気度において琥珀宮他　中国飯店グループに水を開けられている印象。
頑張ってください!
お写真は後ほどアップします。

ひとり酒抜きで60000円のスペシャルディナー。
離宮焼き物盛り合わせ、細心の火入れ。
大きなツブ貝の炒め物
クリスピーピジョン。何度も飴を塗って乾燥、大変手間暇かかる広東の名菜　完全予約制
フカヒレ。姿煮ではなく繊維が太い極上品を金華ハムベースの複雑芳醇な上湯で煮込む。
相方のレビュアー様が「こんな美味しいフカヒレは生まれて初めてです！」でしょでしょ。
干し鮑と浮き袋のオイスターソース煮込み。これも素晴らしいが鮑のサイズがも少し
大きかったらな～。高級乾貨を惜しみなく投入した広東珠玉の大菜！
伊勢海老、ワタリガニの身をほぐした麺。これも素晴らしいがこの値段なんだから
もっと豪快にドーンと出して欲しかったかな。
デザートは最高級の燕の巣のココナッツミルク。
全てが正統派、オールド広東ファンの天にとって涙、涙のグランドディナーでした＼(^o^)／

早いもので通いだして２０年近くになる。
本場香港に比べてどうしてもパンチに欠けるがそれはそれ、この店銀座のオトナたちに幅広く支持されてるのはランチタイムの混み具合見てれば良くわかる。元々広東料理はかなりスパイシーでシンプルな旨さを求める日本人には馴染みにくいものだ。五香粉、香菜、川魚の干物、熟成金華ハム、いわゆる下手物系食材(ヒグマの手もあるでよ)そして紹興酒、香りの強烈な中国茶。
エスコートしたくても大抵の女性に聞いたら「全部ダメー」相当食通の男性でも「どうも
あの八角とシャンツァイだけはね～」なんて答が帰ってくる。結局近頃はひとりランチ。
これが大変なのね～(^^;若かった頃は昼間っから一キロのハタの清蒸海鮮と鴨一羽に２０年もの
紹興酒３合とかやってたが。今は攻略法変えて挑まないと討ち死に必至。
今回はお値打ちな税込みフカヒレ付き10000円コースにカロリーは大したことないヨシキリサメの75グラム二枚追加。大好きなジャスミンティーと１５年ものの紹興酒(これがめっぽう旨い!)
グラスで。一切れとはいえ北京ダックとタイ風のスズキと春雨の蒸し物、野菜の火入れも◎
〆のチャーハンもパラパラ、デザートも作りおき無しでお腹いっぱい(^^;。
会計トータル32,000円は計算ピッタシ。銀座の一等地バーニーズのお買い物の後でダイレクトの
アクセス、欲張りなミドルの要求を無難に満たしてくれるこのお店。若手中国人マネージャーも
切れ切れの好男子でやる気満々。結局ここに戻ってしまう軟弱な僕をお許しくださいませm(__)m

ランチでお馴染みのグランドメニューから

前菜の焼き物３種 ガチョウのロースト 皮つき豚バラ肉のクリスピー焼き 釜焼きチャーシュー

五島列島よりキジハタの清蒸 白ネギと香菜を添えて

鮑とナマコと浮き袋の煮込み

塩干し魚(ハムユエ)と鶏肉とレタスの炒飯

デザート タピオカ入りココナッツミルク

総じて銀座の優等生的。女子会でもOKの臭み少ないお上品な味付け。

がしかし、天にはいつも不完全燃焼、パワーとエロスとダイナミズムがどーしても現地香港に及ばない。

わかっててもリピートしてるのはここがバーニーズに直結してるから便利なの。

頑張ってね。＼(^o^)／


六頭の幻の大間干し鮑を食ってからというものの新しいネタも無くしばらくご無沙汰のこの店。さらに領土問題で　　　　　　　　　　　　　　
ナショナリズムがドッカ～ンと勃興した天としてはたかが食い物といえど中国ボイコットに傾かざるを得ず、実は一年ぶりの広東料理。
ランチにアラカルト四品。
アヒルの舌のスパイシー炒め　黒猫夜などでもお馴染みの珍味系家常菜。フライドガーリックと五香粉メインの複雑怪奇に食欲そそる逸品。
ひとさら３０００円、原価からすると高いが結構手がかかっているので銀座のこの一等地じゃ仕方ない。スパイスフェチの天には嬉しい、
「意外性の広東」

帆立といかの山椒ソース炒め。山椒といっても「麻＝痺れる～っ」のあちらの花椒（ファージャオ）

誰にでもというわけには行かないキョーレツな四川広東合作猟奇的刺激的新作。たべる順番よ～く考えんと１０分ぐらいビリビリの余韻が舌の上にグリップ（＞＜）。今までの赤坂離宮からは考えられなかった冒険作なので評価します。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ただ完成度として四川料理の不滅の超傑作「陳麻婆豆腐」に比べると（比べたらかわいそうかもしれんが）　「この配合でなければ！」　
みたいなスパイス構成の魔術がね～。　　　　　
悪く言うと辛いだけで花椒が突出することによって目立つある意味での「単調さ」を制御できていない。

長崎あずきはた６００グラムの清蒸

手放しで旨い～っ。素材の良さと上湯の上質さがものをいう。ただしお値段１８０００円。福臨門の石班魚より二割安なので合格ですが。

肉団子のきしめん風とメニューにあったがはっきり言うと広東風「フォー」。美味しいけどスープ芳醇さ足りない。　　　　　　　　　　　　　　　このあたりにふかひれに使うくらいの頂湯級スープストックもってきて欲しいデス。

天が日本の中華で最も愛するお店がゆえ、評価も手加減しませんです、ハイ。　頑張ってね♪


広東ファンなら、干し鮑を知らぬものはいまい。天の先輩も、名だたる食通だった開高健さんをも虜にしたアレである。さて、美味しんぼでも話題になったこの高級広東のスーパースター食材だが、環境汚染と乱獲により、現在では大型のものはほぼ絶滅したといわれていた。。。
ところがあったのであ～る！ここ赤坂離宮のコレクションに。恐らく地球最後の一個であろうと思われる驚異の３頭（乾燥重量で２００グラム）は　
一個３０００００円だったが、このロマネコンティ並みのお値段に天が二の足を踏んでいる間に、どこぞやの食通がこの宝石を胃の中に持っていってしまってたのだ。悲嘆にくれる天にマネージャーの山下さんから半年前に｢先生、六頭なら３個残ってますよ。」と連絡をいただいた。
一個１０００００円！。さあ、どうする？？？伝説のあのフレンチキスを味わえる最後のチャンスなのだ。むむむこれは。。。断れん！
今回のツアーはお昼の一食しかスケジュールの空きがなく、やむなく日曜日のお昼に一人で。上海蟹の紹興酒漬けとみる貝の香味野菜炒め
が前座を務めた後。いよいよ幻の（大げさでも何でも無い！正真正銘、のである）スーパースターの出番だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
まるでハリーウィンストンの執事が１０カラットのダイヤモンドを取り出してくるかのように、しずしずと天の前に運ばれてきた。戻すのに１週間かかったとのこと。さらにそれを金華ハム、ひね鳥、オイスターソース、その他最高の素材で煮込み、ゆっくりゆっくりと味をしみこませていくのである。
手間のかかる、という意味では恐らく世界でも最高クラスの難物なのだ。
前置きが長くなった。ゴメン。ナイフを入れる。やや硬いがすーっと切っていくと断面はあのマーブルの飴色模様だ。フォークで口に運ぶ。。。
もう言葉は要らないって。。。ずるいかなあ？いやでもやっぱりそうなのだ！口で表現できないからこそ、食べてみなくてはならないのだ。
残りの複雑極まりないソースで煮込み中華麺を作っていただいた。なんたる贅沢。ちなみに、この日の会計お一人（天だけ）１２８０００円。
神よ許したまえ。私は罪を犯してしまいました。せめてどなたかあとお二人、残りの二個を葬り去って、天と一緒に十字架に上りましょう（笑）


11月下旬オフ会で。上海蟹の紹興酒漬。感動的としか言いようがない逸品！前菜焼き物盛り合わせも国内最高レベル。ほっき貝の湯びき、すっぽんと珍味のスープ、豆腐とえびすり身の煮込み、大菜（メインディッシュ）の石垣ハタの姿蒸しも火のとおり、味付けの洗練度、盛り付けすべて
いうことなし。最後のハムユイ炒飯は軽やかにくさ～く。マネージャーの山下さん含めスマートで的を得た接客のスタッフ。すべてにおいて天にとって教科書的存在の名店。あとは凄みのある一皿がほしいところ。


５月上旬のランチタイムに再訪。スタッフのアットホームな気配りのお陰だが一人メシで堂々とグランドメニューを注文できるのはここと、大阪リッツの香桃だけだ。昼間の忙しいときでもスタッフがメニューの組み立てに乗ってくれるし、皆本当に良く自分とこの料理を理解してるので説明も流暢。フレンチですら客の質問に満足に答えられない教育不足の店が多い東京のなかでこれは、ご立派。さすが、銀座の一等地のグランメゾン。料理は季節野菜のＸＯ醤炒め＝鮮やかな色で火の通り具合もＯＫ、しゃきしゃきに甘い熟練の技。ＸＯ醤は単独で味見すると僕の好みは福臨門＞ペニンシュラ＞離宮なのだが料理に使われるとなぜかこの順位が逆転するのだ。つぶ貝とすっぽんの澄ましスープ。そんなに高くは無いのだがへたなフカヒレスープより素晴らしい。調子いいときのここの上湯の精緻さに比肩しうるのは福臨門銀座店（ココはさらに芳醇さが加わるが）ぐらいのものだろう。日本料理のお椀ほどではないにせよ、スープの良し悪しは広東を語るうえで極めて重要とおもう。さあ前日ヘイフンでも食べた海鼠の煮込み。こちらも同じブラウンソースだが意外にもポーションたっぷりのＬサイズ！味わいも複雑にして舌触りはねっとり、ぷるるんと官能的、コレコレ、正しいなまこ！しかも中国茶の風味を忍ばせているため後味さっぱり。是は素晴らしい！そしてメインはオマールのガーリック蒸し。５００グラム級が丸々一匹僕一人のテーブルへ。シンプルなので素材の質が問われるところだが是も満足。最後にスープ炒飯で〆るつもりだったがお腹一杯でストップ。お茶は二種類頼んだが、どちらも洗練された実に麗しい香りでやっぱりここのがイチバン僕にあってる。往年の名店復活か？次のディナーが楽しみ。食べログでの評価はぱっとしないけれども、お値段が張るのを覚悟しさえすれば、総合的に見てやはり、僕はここを日本の広東料理の最高位に推したい。


１０月下旬ランチタイム姪っ子と食事。一週間前にこの店の看板料理を指定して予約しての来店。結論から言うと今回はいまひとつ。以下当日の料理のスコア。

１皿目　ガチョウのローストだがグランドメニューから立ち回っているのだから一番いい部分をまわしてほしかった。皮のクリスピーさはいつもどおり完璧だが肉のジューシーさが不足。　星３．５
２皿目　上海蟹の老酒漬け　身のいり味噌の入り漬け込みタレの芳醇さこれはパーフェクト。しかし一匹５５００円(サービス料込み）なのだから当たり前の品質。　星４．５　
３皿目　石垣島産ハタの清蒸　かかっているソースは洗練されさすが銀座の高級店。しかし肝心の
ハタは長く水槽にいたのかやや身がやせ気味、はじけるようなぷりぷり感いまひとつ。つけあわせ
の香菜がしなしなもちょっとマイナスポイント。　星３．５
４皿目　渡り蟹の春雨土鍋煮込み　僕の好きな広東料理の定番でメニューに載ってないのを予約時にリクエストしていたので最も期待がかかる。是は味はよかったがこの値段でこの蟹のサイズはしょぼいんじゃないの？火加減は土鍋が焦げ付くぐらいのほうが好きだがこれはいいとしてもっとあっとおどろく大蟹を出してほしかった。渡り蟹なら原価そんなに行かないはず。。。　星４　
５皿目　椎茸と金華ハムのスープ　こういう基本メニューに高級店のレベルが反映するがつくりおき？美味しいがややしょっぱく複雑性は福臨門に負けてます。　星３．５
６皿目　干し魚のチャーハン　くささが足りない！くさく創ってくれとスタッフに伝えたのに。。一般客向けに無難に仕上げた模様。火加減そのものはOK。　星３．５
ウーロン茶およびジャスミンティー　これも先日のリッツ大阪のほうがよかった。入れ方がいけないのか香り不足。　　星３
紹興酒　１８年ものこれはすばらしいがここでなくても飲める。　星４

今回は満席に近くスタッフが忙しかったので十分なサービスがうけられず、また厨房にこちらの要望が旨く伝わらなかったのだろう。今回は総合点３．５と厳しい評価です。でもやっぱり次も来たいと思わせる何かがあるこの店。。。次回はディナーで勝負！今度は全力でやってください。


４年前からこのレストランは昼夜両方何度か通いましたが、今回は２年ぶりに一人でランチ。私が高
級広東を評価するポイントは昼でもグランドメニューの質が落ちないこと。その店ここは安心です。みる貝の湯引きは少し硬かったが新鮮、つけダレも上品で私的には福臨門よりこっちのほうが好みです。続く極上ふかひれの上湯煮込みはさすがの味。香港の文華、ヤントンヒーン,嘉麟楼のも食べましたが本場以上の洗練度（あちらは金華ハムの入れすぎでチーズっぽい風味が強すぎ、欧米人には受けがいいかもしれませんが・・・）で言うことなし。最後の冷やしゴマダレそばはきりっと冷たくつるつるしこしこ、丁寧な調理がうかがわれ納得の一品です。内装もサーヴィスもさすが銀座の一流店、値段は福臨門の半額、なんでこの店の評価がこのサイトで低いのか不思議です。水出しウーロン茶、紹興酒の質、ワインリストなど脇役もすばらしく、（私は宮崎人ですが）東京にきたら必ず行きたい店の候補に上がる名店のひとつです。次は上海蟹の時期にまたディナーで攻めてみたいです。