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店名 |
村屋東亭(むらやひがしてい)
|
---|---|
ジャンル | そば |
お問い合わせ |
0291-32-3173 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
新鉾田駅から1,949m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済可 (PayPay) |
個室 |
有 |
---|---|
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙
玄関外に灰皿あり |
駐車場 |
有 |
空間・設備 | カウンター席あり、座敷あり |
ドリンク | 日本酒あり |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 一軒家レストラン |
公式アカウント | |
オープン日 |
1983年 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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連休最終日にして、茨城蕎麦行脚の終わり。
最後に選んだのは新鉾田の〈村屋東亭〉。
これまた東京から容易にアクセスしにくいお店ゆえ、この機に訪れておこうと思ったまではいいのだが、朝起きてみたら中々の激しさで降っていた。心が挫けかけたが、ここまで2日間、攻め続けたからには最後まで攻め続けようと自分を奮い立たせて新鉾田駅へ。
そして、新鉾田の駅から3km。うち、1km近く緩く上り続ける坂もある。どしゃ降りではないが、風もあり強い雨。その道を歩いて行く。我ながらアホだな。
最も、そんな後先顧みず突撃して、軒先の屋根の下で待っていたら店のおかみさんが気を使ってくださって、11:30の開店よりもだいぶ前倒しで開店いただいてしまうという、何だか申し訳ない事態に。
そしてこのおかみさん、凄まじいホスピタリティ。畳にどうぞ上ってくださいと言われたのだが、雨で歩いてきて裾が汚れちゃったから申し訳ないと返せばタオルはくれるし、荷物置きの小さな椅子も持って来てくれるし、注文の細かいところまで聞いてくれるなど、本当に隅々にまで気を配ってくれる。ちょっとこのレベルのホスピタリティを発揮してくれるお店は、中々記憶にない。
注文は、〈霙(みぞれ)そば〉と〈天せいろ〉。
この霙そばがとにかく美味しい。冷たい蕎麦のうえに、うっすらダシで煮含めた温かい豆腐を乗せ、辛味大根、かいわれを乗せたもので、これをそばつゆにくぐらせながら食べる。一口食べて衝撃を受け、何が何だかわからんがうまいぞ、、、と煽られ続けて完食。江戸時代のレシピを再現したものらしいけれど、組み合わせに妙があるというか、頭の中でどう組み合わせてもこの味にならない、、、想像を超えた味わいが体験できる。
正直、〈霙そば〉があまりにも凄すぎて、あれだけでもよかったかもしれないと思いつつ、〈天せいろ〉で蕎麦の基本的な仕事を確認。蕎麦そのもののすこしねっとりした食感を残しつつの細く切られた蕎麦、江戸前の辛口のつゆ。やや味噌っぽい旨味のあるやつ。辛味大根、ネギをつまみながら食べると止まらない完璧な仕上がり。天ぷらも、大ぶりなえびを中心に野菜沢山。どれもからっとした揚げ上がり。完敗。
蕎麦湯は、色こそついているものの、どろっとしたものではなく、意外にサラサラしている。釜湯そのものではないかもしれないが、この程度なら。2品で3,000円という仕上がりまで完璧。恐れ入りました。
この一連の蕎麦行脚では、〈慈久庵〉と並ぶ双璧。蕎麦そのものの磨きこまれ方で言えばあちらだが、個人的にはこちらのほうが好ましい。何より、蕎麦屋というより食事を楽しむ店としての完成度はこちらだ。蕎麦というだけでなく、料理としての完成度が高いし、ここの花番(おかみさん)のホスピタリティは、ちょっと類するものを思い出せない。東京の一流どころのいい意味で澄ました接客とは異なり、東京の基準で考えれば過剰ですらあるが、訪れた客に気持ちよく味わってもらい、気持ちよく時間を過ごしてもらおうという点で一貫している。
ここも、おいそれと行ける場所ではないのだが、こっちはまた行く機会があるなら行きたいな。今度は、晴れている日に。