「その名のとおり、透明の容器で発売された商品で、カップヌードルの中はどうなっているんだろうという疑問に答えるような商品でした」
専門家の大山さんが入手することすらできなかったというのが、「RED ZONE」(90年発売)。
「ピリ辛のシーフードといったものでしたが、容器のフタ部分に、蒸気で熱せられると画像が浮かび上がるものでした。日清カップヌードルがスポンサードしていたバイクレースチームで当時レースクイーンをしていたZARDの坂井泉水さんの写真もあり、のちにお宝として注目されました」
他にも、「トムヤムクン」や「グリーンカレー」など、海外の人気料理をテーマにした「世界の」シリーズや、容器を使用しない「リフィル」に、おなじみのスープにご飯を入れた「カップヌードルぶっこみ飯」……“カップヌードルワールド”は無限に広がり続けている。
アイドル時代から大のラーメン好きで知られ、現在も<#はまうらーめん>のタグをつけたラーメンに関する投稿をSNSに投稿することがある女優の浜浦彩乃さん。そんな浜浦さんが、2歳のころ生まれて初めて食べたラーメンこそが、カップヌードルだったという。
「それがすごくおいしくて、その衝撃が私をラーメン好きにしたのかなと思います(笑)。横浜にある『カップヌードルミュージアム』ではオリジナルのカップヌードルが作れるのですが、もともと入っていないナルトを入れたり、大好きな具の卵を多めに入れたりしました。アイドル時代にシャ乱Qさんの曲を、つんく♂さんに曲名や歌詞なども特別アレンジしていただいた『ラーメン大好き小泉さんの唄』という曲を歌えたこともあり、ラーメン好きでよかったなって思っています」
カップヌードルシリーズの魅力については、
「私は『BIG』を食べることも多いですが(笑)、時間がないときにサッと食べられるミニもいいですよね。いろんな挑戦をしつつ、多くの方にずっと愛される、カップヌードルシリーズのような存在に私もなれるといいなと思います」
時代に合わせ、進化するカップヌードルシリーズ。塩分やカロリー、糖質が気になる方にも抵抗がないようなシリーズも今では数多い。
「いずれもカップヌードルシリーズのおいしさを保ったうえで、さまざまなニーズにおこたえするかたちでお届けします」(日清食品の広報担当者)
“国民食”を飛び越え、もはや地球規模の“地球食”ともいえるカップヌードルシリーズ。さっそくお湯を用意して、3分待つことにしよう。
(本誌・太田サトル)
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※週刊朝日 2021年11月12日号