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一般人のおっさんがなぜ色んな漫画にフリー素材的に登場するようになったのか

『惰性67パーセント』・『からかい上手の高木さん』・『ちおちゃんの通学路』・『吸血鬼すぐ死ぬ』といった数多くの漫画に、フリー素材のようにモブとして登場する坊主(たまにモヒカン)に髭面メガネの中年男性、吉田輝和……。

「なんで漫画に登場するようになったのか」、「そもそも吉田輝和ってなんなんだ」とよく聞かれるのですが、自分でもなんかわからなくなってきているので、まとめようと思います。

こちらは吉田輝和が何らかのかたちで登場した作品コーナーです。
一歩間違えば「自分が漫画のキャラクターとして登場している」と思い込んでいる頭のおかしい人に見えそうだ……。


■吉田輝和ってなんなんだ


https://twitter.com/yoshidaterukazu

吉田輝和とは、長年趣味で絵を描いているだけの一般人です。よく言われますが漫画家や編集者といった出版業界の人間ではありません。

20年ほど前、今のようにSNSが無かったであろう時代。当時高校生だった僕は趣味で絵日記サイトを運営しており、その頃から老け顔の自画像を描いていました。

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絵日記と合わせて「巨大な食べ物を作って食べる」なんてコンテンツも。

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この20年間で描いたおっさんの絵はおそらく1万枚以上。おっさん以外描いてこなかったし、絵の勉強も全くしていないのでおっさん以外描けません。可愛い女の子は描けない。物や背景も描けない。完全におっさんオンリーです。

「吉田輝和ってなんなんだ」と聞かれれば「趣味で20年間おっさんの絵のみを描き続けてきた一般人のおっさん」なのです。

現在は、サイトで描いていた絵日記の延長上として、GameSpark4Gamerムービーナーズなど、様々なメディアで絵日記を連載中です。

今でこそ絵や文章のお仕事をしていますが、漫画に登場するようになったのはサラリーマン時代からだったので、完全にただの一般人のおっさんでした。

■いかにして漫画に登場するようになったのか


で、なぜこんなにも大勢の漫画家さんが、一般人のおっさんを作中に登場させるのか……僕もいまいち理由がよくわかっていません。ただ、一番最初に吉田輝和を作中に出した人はわかっています。

ウルトラジャンプで『惰性67パーセント』を連載していた紙魚丸さん。彼が全ての始まりです。

元々紙魚丸さんとはツイッターで相互フォローでしたが、リアルで一緒に遊んだり、オンラインゲームを一緒にプレイしたり、そういう交流は一切ありません。数年間でツイッターで5回くらいやり取りしただけでした。

ある日、紙魚丸さんから「銃刀法不法所持で捕まる人役で吉田輝和って使っていーい?」と聞かれる。おそらくモブの顔に困っていたのだろう。
もちろん「いいですよ」と快諾。

『惰性67パーセント』より

そんな経緯があり、漫画家でもなんでもない一般人のおっさんが漫画に登場したのです。

惰性67パーセント:紙魚丸(ウルトラジャンプ連載中)
美術系の大学に通う、女子大学生・吉澤みなみ。彼女の住む部屋には、毎日友達が入り浸って…!?リア充ってほどではないけれど、ソコソコ楽しい日常が、惰性でダラダラ続いていく。ちょっとエッチで小難しい、女子大学生お部屋コメディ、始まるよ。

『からかい上手の高木さん』より

そして、『惰性67パーセント』に吉田輝和がモブとして登場しているのを知った『ちおちゃんの通学路』の川崎直孝さんや、『からかい上手の高木さん』の山本崇一朗さんが、作品内に吉田輝和を登場させてくれました。

もちろんこのお二人とも全く交流はなかったし、僕が作品のファンであること以上のつながりはありませんでした。

この頃から「吉田輝和を作品内に出していいか」と事前に聞かれることもなく、僕も知らない間に漫画内に登場するようになりました。半分フリー素材みたいなものです。

ちおちゃんの通学路:川崎 直孝(コミックフラッパー連載)
「普通に学校へ到着する」のはもはや奇跡! 道路工事に暴走族、突然の尿意まで、大小さまざまなトラブルが“中の下”な女子高生・三谷裳ちおに襲いかかる! 波瀾万丈のエクストリーム登校コメディ

『吸血鬼すぐ死ぬ』より

ユウキレイさんの『お稲荷JKたまもちゃん!』や、盆ノ木至さんの『吸血鬼すぐ死ぬ』のように、単発のモブキャラではなく、準レギュラーくらいの役で定期的に登場する作品も増えてきました。

吸血鬼すぐ死ぬ: 盆ノ木至(週刊少年チャンピオン連載)
行方不明の子供を助けるため、真祖にして無敵の吸血鬼・ドラルクの城にやってきた吸血鬼ハンター・ロナルド! だがドラルクの正体は、凄まじい頻度で死んで塵と化す史上最弱のザコ吸血鬼で!?

アニメ『吸血鬼すぐ死ぬ』より

そしていつの間にかアニメにも登場し、とうとうゲームにまで登場するようになりました。

『電気街の喫茶店』より

どうしてここまで大きく広がったのかは、僕にもよくわかっていません。
「おっさんの絵ばっか何十年も描いてる変なおっさんがいるぞ!」と面白がられたのと、おっさん顔の吉田輝和がモブキャラとして使いやすかったとか、そんな理由だと思います。

ちなみに、こういう内輪ネタ的なものが嫌いな人が居るかもしれませんがご安心ください。登場する前も後も、漫画家さんと仲良くなったり交流が深まったりすることはほとんどないので、僕は内輪には入っていません。外です。

これまでに吉田輝和が登場した作品をこちらにまとめてます。

■吉田輝和を作品に登場させる際のご注意

「自分の作品に吉田輝和を出したい」という方がいらっしゃれば、商業・同人、漫画や小説、ゲームでもアニメでもご自由にどうぞ。許可も報告も不要です。でも描いたら教えてもらえると嬉しいです。
漫画以外の媒体では自力発見が困難なため、事前に「出すよ!」と一声かけていただけると非常に助かります。

「フリー素材なのか?」とよく聞かれますが「フリー素材です!」と言い切ってしまうと何かしらの弊害がありそうなので、フリー素材ではありません。でもまあ大体フリー素材みたいなもんと認識していただいて大丈夫です。半フリー素材です。

特定の主義や政治や宗教などについて、現実の僕本人がそうであると誤解させるような悪意のある描き方でなければ、死ぬ役でも捕まる役でも、男性・女性向けエロでなにされる役でもなんでも大丈夫です。なんでもです

悪意を持って誤解させるような描き方でなければ、偏りまくった役でも大丈夫です。 また、上記のような役でなければ、作中に「ライターとして活動する吉田輝和~」みたいな感じで、現実の僕を彷彿とさせる役で登場するのは全然OKです!

参考例として、田澤類さんの『テトラさんの鬼姫実況』にライター役として登場しています。

これまでに、犯罪者役や惨たらしく死ぬ役など、色んな立場で登場していますが、作中での扱いに不満を感じたことは一切ありません。基本的にどんな扱いでも喜びます。

「こういう使い方したいんだけど大丈夫かな……」と気になる方がいらっしゃれば、[email protected]、もしくはツイッターのDMに送ってください。

吉田輝和が登場した作品の二次創作についてですが、僕は公式と何の関係もない立場なのでなんとも言えません。ただ「実在するナマモノだから……」と僕本人の扱いについて気にされている場合は、どんな扱いでも全く気にしないので、赴くままにやっちゃってください。

当然ですが、僕や漫画家さんたちが描いた吉田輝和の絵はフリー素材ではありません。ご自身で描かれたものを使用してください。

『吸血鬼すぐ死ぬ』のオンラインくじの賞品に吉田のおじさんが……!

漫画などの作中に登場する吉田輝和(上の画像の場合だと『吸血鬼すぐ死ぬ』の登場キャラである吉田のおじさん)のグッズ化につきましては許可は不要ですが、吉田輝和個人のグッズ化を考えている場合は、まず上記のメールアドレスにご連絡ください。

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髪型は、普通の長さ、坊主、モヒカンなど、色々あります。お好きな髪型でどうぞ。

ファンタジー作品には、よくメガネを外した状態で登場しています。
髪型や頬のコケ、無精髭、目や額のシワがあれば、メガネが無くても僕っぽくなります。

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吉田輝和を作中に登場させることによって何かしらのプラスが生まれるかもしれませんが、「なんだこのウザいおっさんは!」と読者に思われるマイナスの要素も出てくるかもしれません。

そうなった場合、僕には責任は取れないので自分から「出してくれ」「出たい」など言うことは絶対にありません。あくまで自己責任でお願いします。


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吉田輝和
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