ドラマと映画の時間

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70.ついに百年の孤独が配信されるぞ‼️

今回は以前、特集した百年の孤独のドラマが明日配信されるという事で、また簡単にこの作品を取り上げたいと思います。

 

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ついについに百年の孤独が映像化されて配信される。今年は三体とduneという、大好きな小説がドラマ化、映画化されてとても嬉しかったのですが、まさかまさかの百年の孤独がドラマ化されるという情報まで知らなかったのでとても嬉しかったです。

 

予告編を見ただけで泣けてきますね。文学史上最も有名な書き出しと言われている部分が、予告編で流れているのですが2024年についに文庫化されて話題になったと思ったらNetflixでドラマ化されると聞き、本当に驚きました。 

 

ガルシアマルケスのガルシアとは、主にガルシア人の事を指します。イギリス周辺に住んでいましたが、ゲルマン人の侵攻など経てケルト系の人々が移民としてスペインに移民として住み始め、今でもスペインからの独立運動をしていたりするみたいですが、ここでもスペインから移民として南米に移り住みます。

 

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しかし南米でもスペインの統治下の中でいて独立運動などをしていたみたいです。
言うならばケルト系の人々はどちらかと言うとヨーロッパの歴史では弾圧と虐殺を受けやすい立場にいて、南米でも新たな新天地で辛い立場に置かれる人々が多かった、という事です。

私はメキシコ、ブラジル、アルゼンチンなど旅をしました。北海道出身で広い大地に大きな海、壮大な自然風景に慣れていると思っていましたが、南米の風景の壮大さは、北海道の風景など小さなスケールなのだなと感じるくらいに圧倒されました。

20年以上前の話ですが、金がないのでバックパッカーはカトリック教会で奉仕活動を手伝ったりして色々見たりするのが一つのパターンとしてあるのですが、南米では1960年代から70年代あたりまで政治情勢が不安定で独裁政治がどこでもあって、多くの人々が虐殺されたと聞きました。
遺体を安置する場所がなく、サッカー場に山積みされていた、という話を神父から聞きました。
そして当時世界中からアルゼンチンに登山客が訪れていたらしいのですが、国境付近で死体が降り重なっている場所で日本人とおもわしき登山客が裸で検閲を受けていたのを見た事があると言っていました。

 


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百年の孤独の作者、ガルシアマルケスは独裁政権下での経験をもとに族長の秋という名作を残しています。

そして虐殺の対象としてケルト系の人々は原住民と共に多かったようです。
さらにガルシアマルケスの住んでいたところに、悪名高きアメリカのユナイテッドフルーツ社が巨大なバナナ農園を開き、地元住民を奴隷のように扱い、それに反発してストライキを起こしたら、アメリカの圧力によってコロンビアの軍隊によって虐殺が起きます。
この悲劇の連鎖によって書かれたのが百年の孤独という作品です。

 

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ガルシアマルケスはその血筋、ケルト系の悲劇の歴史とヨーロッパの民族の関係、そしてアメリカの暴力も厭わない資本主義のあり方から肉体的にも精神的にも脱却、あるいは独立するには新たな書き方が必要と考えます。

それがマジックレアリズムという手法で、神話や寓話と現実の世界を混同した物語を書きます。
ウィリアムフォークナーのヨクナパトーファサーガなどから影響も受けていますが、複数の小説でマコンドという架空の街を舞台にして展開しています。
そして落ち葉、悪い時、ママグランデの葬儀などの小説でチラチラと出てくる英雄がアウレリャーノブエンディア大佐です。

その英雄が冒頭で銃殺隊の前に立っているというところから物語は始まります。

私が百年の孤独を持ってアルゼンチンやメキシコに行った時は、これが日本語版の百年の孤独と知ると皆喜んで話をしてくれました。
ガルシアマルケスは本当に愛されてるのだなと嬉しくなった記憶があります。

 

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2024年のドラマの傾向としては日本の将軍が話題になりましたが、他にもシンパサイザーやイカゲーム、アバター/アンという少年などが話題になり、アジアの価値観そのものが受け入れられている事が挙げられます。

もう一つ大き流れを言うならばケルト系のドラマや俳優の活躍が挙げられます。まぁケルト系の俳優が活躍は今に始まった事ではないですが、ディズニープラスで配信されてるアイルランドのIRAの独立を目論むドラマ、セイナッシングというドラマがあるし、アイルランドの俳優コリンファレルがペンギンとシュガーという作品に主演として活躍が挙げられます。
シュガーでコリンファレルがなぜ主人公なのか、ケルト系の悲劇に見舞われた歴史を考えると見た方ならばわかる事があると思います。

 

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そしてこの百年の孤独の作者、ガルシアマルケスの書いたこの小説のいきさつを考えると、深掘りしすぎかも知れませんが、私には大きな流れを感じます。
ケルト系の人が多く住むアイルランドはヨーロッパの中でも成長が著しく、大きな発展を遂げています。

悲劇の歴史にも諦めずに歩み続けたその結果が、今では世界を牽引する存在として再び歩み始めたと言えるかも知れません。
歴史が好きな自分としては、この百年の孤独という小説を大好きな自分としては、まさにピッタリなタイミングで配信される事がとても嬉しい。

特別なドラマなので、他のドラマとは別格な扱いとさせていただきますw

 

 

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