フランスにはホームレスのための支援のアソシエーションがたくさんある。
うちは部屋数が多いし一応庭もあるので、10人ぐらいはなんとかなるなあといつも思いつつ、いや、いろんな面で絶対無理、管理もできないし、ケアもできないとあきらめて罪悪感を抱いていた。
今朝、はじめて Mains Libres (手ぶら)というアソシエーションのことを知って、これならできるかも、と思った。
ここは、ホームレスの人が手ぶらで移動できるための無料無期限のロッカー貸し出しなのだ。
日に2回2時間ずつ開くだけ。その間、ボランティアの人が来る。登録しているホームレスの人は、自分のロッカーで荷物を出し入れしたり、コーヒーを飲んだり、インタネットを使ったり、カードゲームをしたりできる。
貴重品を置いておける、仕事や宿泊所や給食センターにも手ぶらで移動できる。
運営も、ボランティアと登録ホームレスの人が共同でいろいろ決める。
パリの中心地にある。
食事を出さなくてもいい。寝るところを提供しなくてもいい。
基本はロッカーへのアクセス。それも一日数時間。後はインタネット。
こういうちょっとしたことが積み重なると、路上生活から抜け出るきっかけにつながるかもしれない。
フランスにはコインロッカーが日本ほどにはないし、ネットカフェ難民を受け入れられるようなネットカフェも少ない。無期限というのがいい。実際ここから出発して、定職や住まいを得てボランティアとして戻り、後輩(?)の相談にのっている人もいるそうだ。
これなら、個人でも、10人分くらいならできそうだ。
何人かで協力したら、かなり実現可能性はある。
私には絶対非現実的だと思っていた実戦ソシアルの可能性を知っただけで少し元気が出てくる。