【ヒラメ筋の鍛え方】筋トレ&ストレッチ。“第二の心臓”を鍛えるトレーニングとは
ヒラメ筋(ひらめきん)とは?
ヒラメ筋とは、下腿三頭筋と呼ばれる筋肉の1つに部類され、ふくらはぎにある部位です。
下腿三頭筋はヒラメ筋の他に、「腓腹筋」と呼ばれる筋肉も存在していて、それぞれが重要な役割を担っています。
ヒラメ筋の役割|足関節の屈曲&伸展を支えます
ヒラメ筋は腓腹筋と同様に、足関節の屈曲と伸展をサポートします。下半身の中でもトップクラスの強度を誇る筋肉で、足を使う運動では必ず使用される筋肉の1つです。
ヒラメ筋の触診は簡単で、膝を曲げたまま、足首を動かした時にふくらはぎで動く筋肉はヒラメ筋になります。
ヒラメ筋と腓腹筋の違い|膝の動きに影響するかどうか
ヒラメ筋と腓腹筋は同様な役割を担っていますが、実際は明確な違いが存在します。
腓腹筋はヒラメ筋とは違い、二関節筋(2つの関節にまたがっている筋肉)で、膝関節の動きに大きな影響を及ぼしています。
ヒラメ筋は膝関節の動きにはほとんど作用していません。また、ヒラメ筋は遅筋(赤筋)であるのに対し、腓腹筋は速筋(白筋)と呼ばれる筋肉に部類されます。
遅筋は持久力のある筋肉で立ち仕事などの同じ姿勢を維持する時に強く刺激されますが、速筋は瞬発性の強い動き(ジャンプなど)で使用されます。そのため、ヒラメ筋も腓腹筋もバランスよく鍛えることが重要です。
ヒラメ筋を鍛えるメリット|鍛えることで得られる効果とは?
【ヒラメ筋と腓腹筋の違い】でも説明した通り、ヒラメ筋は主に立ち動作などで強く使用されます。ヒラメ筋を鍛えれば鍛えるほど立ち作業で疲れにくくなり、結果として足全体の気だるさなどを回避できます。
ふくらはぎは“第二の心臓”とも呼ばれるほど、重要な役割を担っているため、この機会にしっかりと鍛えてみては?
ヒラメ筋の筋トレメニュー|筋肉を鍛えられる効果的なトレーニング集
ヒラメ筋の基礎知識を学んだところで、ここからは実際にヒラメ筋を鍛えられる効果的なトレーニングメニューをご紹介していきます。自宅で行える自重トレーニングも解説しますので、まずは軽い気持ちで始めてみて。
ヒラメ筋の鍛え方1. スタンディングカーフレイズ
ヒラメ筋を鍛えられる最もシンプルなトレーニングメニュー、カーフレイズ。その場でも行える筋トレ種目ですが、階段や安定するベンチなど段差を使って行えば、一層効果的にヒラメ筋を鍛えられますよ。
スタンディングカーフレイズのやり方
- 段差に両足の1/3ほど乗せる
- (1)の時、落ちないように手すりなどに捕まっておきましょう
- 足は肩幅よりも少し狭く
- つま先立ちになるよう、体をやや前傾気味にあげる
- 最大の高さまで上げたら、ゆっくりと下げていく
- 痛みの出ない範囲までかかとを下げる
- 再度上げていく
- この動作を30回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
スタンディングカーフレイズの目安は、30回 × 3セット。ふくらはぎの収縮と伸展を感じながら取り組んでいきましょう。
トレーニングのコツ
- ゆっくりと行っていく
- 両足に同じ負荷をかける
- 慣れてきたらダンベルなどで高負荷に
- 筋トレ初心者は段差ではなく、平面で行ってみる
- 目線は常に前に
スタンディングカーフレイズの効果を高めるコツは、両足に同負荷をかけること。筋トレ初心者は、ついつい利き脚に体重を乗せがちですので、軽く足を開いた状態で行っていきましょう。
【参考記事】スタンディングカーフレイズを動画付きで解説▽
ヒラメ筋の鍛え方2. シーテッドカーフレイズ
スタンディングカーフレイズと違い、椅子に座った状態で行うトレーニング種目。スタンディングカーフレイズよりも、ピンポイントでヒラメ筋を刺激できるため、スピーディーにヒラメ筋を鍛えたいという男性におすすめ。
シーテッドカーフレイズのやり方
- 膝ほどの高さの椅子などを用意する
- 椅子に深く座り、ふくらはぎ部分を椅子と垂直にする
- かかとを上げていく
- 限界まで上げたら、少しの間止まる
- その後ゆっくりと戻す
- この動作を30回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
シーテッドカーフレイズの目安は、30回 × 3セット。膝を外や内に曲げないよう、注意して取り組んで。
トレーニングのコツ
- ヒラメ筋の収縮を感じながら取り組む
- 両足に同じ負荷をかける
- 慣れてきたらダンベルなどを膝の上に置く
- かかとをなるべくあげる
- 膝は足先と同じ方向に向ける
シーテッドカーフレイズで注意してほしいポイントは、膝を内側や外側にブレさせないこと。膝を曲げた状態で取り組む種目になるため、少なからず膝にも負荷がかかります。故障の原因にもなってしまうので、膝の向きは常に注意しておきましょう。
【参考記事】シーテッドカーフレイズを動画付きで解説▽
【参考記事】ふくらはぎを鍛えられるダンベルトレーニングは他にもある▽
ヒラメ筋の鍛え方3. フロッグジャンプ
大腿四頭筋とヒラメ筋を効率よく鍛えられるトレーニングメニュー、フロッグジャンプ。自宅でも取り組める種目ですが、やや負担のかかるトレーニングになるため、砂場や土の上で行うと良いでしょう。
フロッグジャンプのやり方
- 足を肩幅程度開く
- 膝を曲げて、お尻を後ろに突き出す
- (2)と同時に手を後ろに下げる
- 手の反動を使いながら、斜め前に大きく飛び出す
- 着地したら再度膝を曲げ、今度は同じ位置に向けって後ろ向きで飛んで戻る
- この動作を前後10回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
フロッグジャンプの目安は、前後10回 × 3セット。大腿四頭筋とふくらはぎを意識して取り組みましょう。
トレーニングのコツ
- つま先で地面を押して、大きく飛ぶ
- ふくらはぎの筋肉をつかっていることを意識する
- 最初は手の反動を使い、慣れてきたら手は前で組む
- 背中を丸めない
- 足は肩幅よりも少し広めに開く
フロッグジャンプで重要なポイントは、ふくらはぎの筋肉をつかっていることを意識して取り組むこと。ただ飛ぶのではなく、足先で地面を思い切り押して飛びましょう。
【参考記事】フロッグジャンプを動画付きで解説▽
ヒラメ筋の鍛え方4. アンクルホップ
つま先で強く地面を押して飛び跳ねるトレーニング種目、アンクルホップ。膝を曲げないで行う筋トレになるため、ヒラメ筋よりも腓腹筋を強く刺激するメニューになります。どちらも効率よく鍛えたいという男性はチャレンジしてみて。
アンクルホップのやり方
- 拳1つ分ほど足を広げる
- 両足のかかとを浮かせる
- つま先で思いっきり地面を押してジャンプ
- そのまま、つま先で着地して再度ジャンプ
- この動作を20回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
アンクルホップの目安は、20回 × 3セット。かかとは地面につけないで、取り組んでいきましょう。
トレーニングのコツ
- とにかく高く飛ぶ
- 最初のジャンプ以外は、膝を曲げない
- ふくらはぎを意識してトレーニングする
- 足幅は固定する
- 基本的に自重で行う
アンクルホップで効果を高めるコツは、とにかく高く飛ぶことを意識してトレーニングに取り組むこと。ただ高く飛ぶのではなく、つま先で押すことだけに集中して行うことでヒラメ筋を効率よく刺激できますよ。
【参考記事】アンクルホップのやり方を動画で解説▽
ヒラメ筋の鍛え方5. シングルレッグカーフレイズ
スタンディングカーフレイズを片足で行えるようアレンジしたトレーニング。両足への負荷を片足に集中させることで、スムーズに筋肥大させられますよ。スタンディングカーフレイズの負荷じゃ物足りないという男性はチャレンジしてみて。
シングルレッグカーフレイズのやり方
- 段差あるいは平面に立つ
- 手すりや壁に捕まり、体を安定させる
- 右足を上げ、左足だけでバランスをとる
- 左足のかかとをゆっくりと上げていく
- 限界まで上げたらゆっくりと戻す
- この動作を20回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 逆足も同様に行う
- 残り2セット行う
- 終了
シングルレッグカーフレイズの目安は、左右20回 × 3セット。バランスをとりながら、ゆっくりと行っていきましょう。
トレーニングのコツ
- 手すりなどに捕まり、体を安定させる
- 浮かせていない足の膝を曲げない
- ふくらはぎを意識してトレーニングする
- 足の膨らんでいる部分を地面から離さない
- 基本的に自重で行う
シングルレッグカーフレイズで大切なポイントは、浮かせていない足の膝を曲げないこと。膝を曲げてしまうと、ふくらはぎにうまく刺激を届けられません。しっかりと伸ばし、ふくらはぎ上部が刺激されているのを感じながら取り組んでいきましょう。
ヒラメ筋のストレッチメニュー|硬いふくらはぎをほぐす柔軟体操とは?
ヒラメ筋のストレッチメニューをご紹介しましたが、どんな筋肉もケアまで行わなければ効果的な肥大は見込めません。
今回は、ヒラメ筋の代表的なストレッチを2つ厳選して解説していきます。誰でも簡単に取り組める柔軟体操を掲載していますので、この機会にぜひ見ていってください。
ヒラメ筋ストレッチ1. ヒラメ筋&腓腹筋ストレッチ
ヒラメ筋と腓腹筋の両方を刺激できるストレッチメニュー。シンプルながらも両足の下腿三頭筋を伸ばせる柔軟体操ですので、この機会にやり方&コツをしっかりと押さえていきましょう。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットを敷いた上に膝立ちになる
- 両手をマットにつけて、四つん這いの形を作る
- 膝を浮かせて、足と手でバランスをとる
- ゆっくりと膝を伸ばしていき、かかとからお尻まで一直線にする
- ふくらはぎの筋肉が刺激されているのを感じたら止めて、20秒間キープ
- ゆっくりと元に戻す
- 足先を内・外側に向けて各1回ずつ行う
- 終了
このストレッチの目安は、20秒×3セット。筋肉への刺激を感じながらゆっくりと行っていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させて行う
- 20秒かけてヒラメ筋をしっかりと伸ばしていきましょう
- バランスが取れない時は両手を少し前に置く
- 足先を外・内・中央の3段階に分けて刺激する
- 足のかかとは浮かせない
このストレッチで最も重要なポイントは、足先を外・内・中央の3段階に分けて取り組むこと。腓腹筋にも各部位が分かれているため、効率よく伸ばすために足先の方向を変えて行ってください。
ヒラメ筋ストレッチ2. ピンポイントで伸ばせるストレッチ
座った状態で取り組めるヒラメ筋の最強ストレッチメニュー。誰でも簡単に行える柔軟体操でありながら、ヒラメ筋をピンポイントで刺激できます。ヒラメ筋を重点的に伸ばしたい方はこちらのストレッチを行ってください。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットの敷いた上に正座で座る
- 右足を立てる
- (2)の時、背中を丸めないよう注意しましょう
- ゆっくりと体を前に倒していく
- ふくらはぎが伸びているのを感じたら、20秒キープ
- 軽く足を伸ばし、左足も同様に取り組む
- 終了
このストレッチの目安は、左右20秒ずつ。痛みの出る範囲まで体を倒さないよう注意して行ってください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させて行う
- ヒラメ筋の伸びを感じながら片足ずつ行ってください
- 痛みが出る方は軽く足を前に出す
- かかとを浮かせない
- お尻を上げるまで前に体重をかけない
このストレッチで抑えるべきポイントは、かかとを浮かせないということ。かかとが上がってしまうと、ヒラメ筋とは別の筋肉が刺激されてしまいます。効率よくヒラメ筋を伸ばすためにもかかとは常にマットに付けた状態を維持しましょう。
ヒラメ筋トレーニングにおすすめ筋トレグッズとは?
ヒラメ筋は、アイテムなし(自重のみ)でも問題ありませんが、筋トレグッズを使うことで一層効果的に肥大させられます。ここでは、ヒラメ筋トレーニングに最適なグッズを2つご紹介します。より効率よく筋肉を大きくしていきましょう!
おすすめ筋トレグッズ1. ダンベル
ヒラメ筋トレーニングに限らず、全身の筋トレに使える最強グッズが、ダンベルです。コンパクトでありながら高い負荷をかけられるため、自宅でトレーニングする方にはもってこい。
可変式ダンベルは、固定式と違い、重量を自分のレベルに合わせて調整できますよ。どれだけ成長したか、目に見えて分かるのも可変式ダンベルの魅力と言えるでしょう。
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おすすめ筋トレグッズ2. トレーニングステップ
カーフレイズ種目や踏み台昇降などに使える人気アイテム。住んでいる家に段差がない場合は、トレーニング用ステップを使うことで筋肉へ効果的にアプローチできますよ。
高さを3段階で調節できるため、自分のレベルに合わせられるのも魅力的なポイントでしょう。
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ヒラメ筋を鍛えて、すらっとしたふくらはぎに
ヒラメ筋の基礎知識とトレーニングメニューをご紹介しました。腓腹筋と違い、ヒラメ筋は一般生活で強く使われます。しっかりと鍛えて疲れにくい足腰に仕上げていきましょう。
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